元dogfightのぼやき
2008年11月
エッセイ&コラム

優等生パイロット植物天と地とアメリカは変わるか?案山子時効は15年美酒鍋技術開発を阻害する投機不可解な新建築士制度半年遅れのメールNPOと行政住基ネット一人事務所の限界空を分断ちんまいトンネル不作為相次ぐ凶悪なひき逃げ事件晩秋の旅「初日」晩秋の旅「二日目」晩秋の旅「三日目」二冊の本不煩雑なふるさと納税制度

優等生
081101(土) dogfight
アメリカ発の世界同時信用収縮の結果、円高が一気に進行した。
その理由は、世界で日本経済が「一番マシだった」と言う。

世論やマスコミが叩いていた「日本経済」が優等生だったと言う!
思うように支持率が上がらぬ麻生氏も、きっと「苦笑い」だろう。
 ・矢継ぎ早に、緊急対策を打ち出す麻生政権。
 ・即効性がないと批判する野党
どっちに転んでも、即効薬などないことは、誰もが知っているだろう。支持率は上がらなくても「福田政権でなくて良かった」と胸をなでおろす国民は多いと思う。

民主党は、何故、自民党より早く「緊急対策案」を出さなかったのだろうか?どうせ責任など追及されないお気楽な立場なのに!


パイロット植物
081102(日) dogfight
河村先生とあまの街道を歩いた時に伺った話しです。

セイタカアワダチソウからススキに世代交代中

ネコジャラシ(エノコグサ)

ヌスビトハギ
 〜荒地に草が生える〜
例えば、造成工事で「見渡す限り剥き出しの土」だった筈なのに、何時の間にか「草ぼうぼう」となります。
あまの街道でも、造成で粘土層がむき出しになったところがあります。
1年前、植樹際の会場となり、各種ドングリの苗木を植えました。
それが何時の間にか草ぼうぼうとなり、先月草刈をしました。ところが、またもや草が…

荒地に生える最初の草を「パイロット植物」というそうです。
ようは、偵察隊で「植物が生える環境を作る」のが目的だそうです。
植物は大量の種子を撒き散らします。
でも、発芽をするのは、精々10%程度で、あとは予備軍として休眠し、数百年生き続けるそうです。発芽したものが、人為的に刈り取られたりすると、予備軍が発芽する。だから、パイロット植物は「放置すればよい」そうで、2〜3年で次の植生へ交代するそうです。
そのように教えていただいて、植樹際会場を見渡せば、パイロット植物の「ネコジャラシ・ヌスビトハギ・セイラカアワダチソウ」などです。
刈れば発芽の繰り返しだから「無視」すればよいわけです。
ただ、肝心のドングリが野草に負けないよう、苗木の周辺だけ除草すように教えていただきました


天と地と
081105(水) dogfight
天と地と…といっても、海音寺潮五郎氏の作品のことではありません。
11月のイベント参加です。

11月15日 
来春開通する「近鉄難波〜阪神西九条」間を結ぶ海底トンネルの見学会です。土木学会のイベントにはよく応募するのですが、抽選で当ったのは初めてです。私が「閉所恐怖症」でなければ良いのですが…

11月22〜23日は、
長野県下伊那郡阿智村まで行きます。中学時代の友人3人で、ゆっくり呑み会をします。23日は、チェックアウトで解散となります。足の確保に不安がありますが、比較的近くに「天竜川船下り」があり、その終点近くに「天竜峡」があります。丁度モミジの季節で、楽しめそうです。
一人旅ですが、前から乗ってみたかった「JR飯田線」の旅です。 時間があれば、長篠の合戦で有名な鳳来寺山へ足を伸ばしたい。ここでも、当日はモミジ祭りだそうで、この日なら1500段近い石段を登らなくてもバスがあるそうです。

飯田線の終点は豊橋。私の母校があるところです。23日中に帰れなければ豊橋で友人を呼び出して「沈没?」もありかと思っています。 とんだ「天と地と」ですが、とても楽しみにしています!
20日は、高校の同級生4人で呑み会があります。
30日は、自治会のウォーキングラリーのガイド役。
仕事はめっきり冷え込んできましたが、こちらは忙しい


アメリカは変わるか?
081106(木) dogfight
「チェンジ」を訴えて、アメリカ大統領選を戦ったオバマ氏が圧勝した!
アメリカ建国後200年以上になるが、初めてのWASP(ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)以外の大統領です。後は、暗殺などと言う卑劣な行為が起こらぬことを願うばかりです。

日本のマスコミも「歓迎一色」ですが、日米関係は今後厳しくなるだろう。
オバマ氏のブレーンには、中国シンパが多く、日本に関しては過少評価される可能性が高い。仮に、我が国で民主党が政権をとった場合、日米関係は更に悪化するのではないか?ただ、容易ではないが「アメリカのポチ」からの卒業を見据えるには、良い機会かもしれない。
アメリカが関与している「国際紛争」の多くは、アメリカの価値観の押し付けである。
当選を決めたオバマ氏の演説では「人種の融合」を謳い上げた。ならば世界には、
 ・様々な民族がある
 ・様々な歴史がある
 ・様々な文化がある
 ・様々な宗教がある
ようは「アメリカと違う世界がある」と言うことを、是非、オバマ氏に理解して欲しい!
私は、アメリカが変わってくれることを願う。


案山子
081107(金) dogfight
さだまさしの歌で「案山子」
これを口ずさむと、今も涙が出てしまう

もう20年も前になる
長男が、念願の九州大学に合格した。その旅立ちの日
家内は、ベランダに出て、遠く息子の姿がみなくなるまで、涙を流して見送っていた。門出を祝ってやるよりも、我が子が巣立つ寂しさに勝てない様子だった
お母さん
僕がいつも思い出すシーンです
そんなお母さんが、突然行ってもう4年
今日が命日です

お母さん、幽霊でもいいから出ておいでよ
今夜は鍋でも囲んで呑もうよ
僕は、何時までたっても「寂しさ」に慣れることが出来ない


時効は15年
081108(土) dogfight
11月28日から建築士法が変わる。
書類の保管期間が5年から15年に延びる。それに伴い、
 ・設計に起因する訴訟は15年間出来る
 ・建物が転売されても訴訟権は継承できる
このように変わります。設計図だけではなく、工事に関る図面や議事録は増える一方で、それを15年も保管するとなれば置き場にも困る。
更に問題は「訴訟権の継承」です。設計に起因すると言っても、その解釈が曖昧です。
例えば、個性の強いクライアントの要望に応じて設計したのに、転売後の所有者が「こんなの使い辛い」と言ったらどうなるのであろうか?

建築設計に伴う訴訟は増える一方です。
裁判所には建築に絡む訴訟の専門チームがおかれるようになった。建築士の登録を弁護士のように「団体所属」にしようとする動きもあります。これは「個人では訴訟に耐え切れない」と言った背景があります。
   注文生産の一品生産
これが建築の宿命です。工業製品のように試作を重ねた上で、量産に入るわけではない。どうしても、クライアントの思いと違うものになる可能性が残る。建築屋受難の時代と言える!
追記
この話しを友人の弁護にした。彼いわく「時効15年か!殺人罪といっしょやなあ〜」
怖い話ですね


美酒鍋
081109(日) dogfight
TVで「美酒鍋」を紹介していた。
なにせ作り方が簡単である。野菜と、豚肉や鶏肉を入れ、水は使わず「酒で煮る」
味は塩で調整するそうな

早速挑戦してみました!
TV報道にはいくつかウソがありました。煮れば「酒が飛び」子供でも食べられる。と、言うのですが、具が崩れるほど煮込んでも、まるで「熱燗を食べる」ようだ。
塩味と言うが、かなり入れないとダメ。これなら、普通の「鍋」の方が無難かな
この鍋を当てに日本酒を飲みました。
あはは・・・酒をアテに酒を飲むみたいなもので、もう「ヘベレケ」です!


技術開発を阻害する投機
081110(月) dogfight
今年の資源価格の乱高下はどうであろうか!
ある建材メーカーとの雑談で、営業マン氏は困惑げに話した。あまりの原油価格の高騰で、建材の生産コストが合わない。そこで、代替原料で生産する技術を開発した途端の「原油価格の下落」という。原油価格が高水準で維持されれば「代替原料が引合う」が、これだけ下落すると、やはり「石油から作るほうが安い」という。結局、新技術開発に使った費用が重くのしかかるという。

ガソリン価格も、一時はリッター200円を越えたのに、僅か数ヶ月で、120円台まで下がった。これは、春先に1ヶ月だけ石油税が消えたときの価格以下です。こうなると、政治問題までなった「税」はなんやったンと思う。
化学の米ともいえるナフサ。これも、非石油系からナフサを作る実験プラントが数ヶ月前に稼動したそうだが、きっとこの原油値下がり、宙ぶらりんになっているだろう。
3ヶ月前に、70円/kgしたくず鉄が、今は10円まで下がった。こうなると、スクラップ業界が破綻しだした。投機目当てで鋼材を溜め込んだ連中が放出しだしたので、スクラップの需要がない。ようは、実体経済とは関係なしに「値段が一人歩き」していたことが分かる。

当然資源輸出国の危機感もつのる。
超バブルに踊り、実需とは関係なく、作られた「ドバイのビル群」一体どうなるのだろう?建設費をもらえないゼネコンも現れるだろうし、回りまわって不況を煽ることになる。
「投機」とは、なんと罪作りであることか!


不可解な新建築士制度
081111(火) dogfight
姉歯事件に端を発した、建築士法の改正で、今年なって新たな資格が出来たことは、再三お伝えしてきた。
国土交通省建築指導課の宿本尚吾企画専門官は、構造設計一級建築士や設備設計一級建築士の資格に関し、経過措置運用の考え方を説明した。
 09年5月27日からは、一定の建築物の設計について、構造設計一級建築士や設備設計一級建築士が自ら設計するか、法適合確認を行うことが義務付けられる。対象となる建築物の設計に構造設計一級建築士や設備設計一級建築士が関与していない場合は、確認申請が受理されず、着工も禁止される。

 国土交通省は10月31日に公布した建築士法施行規則などの一部を改正する省令で、経過措置を盛り込んだ。09年5月26日以前に構造設計や設備設計がなされたものについては、その後の設計変更も含めて、09年11月26日までは、構造設計一級建築士や設備設計一級建築士が関与していない場合でも、確認申請が受理されることにした。
これは、事実上の「施行延期表明」である。更に、資格者不足を懸念する声に対し、
 構造設計一級建築士・設備設計一級建築士制度の施行については、人員不足などを懸念する声が各方面から上がっている。これに対し、宿本氏は「構造設計一級建築士や設備設計一級建築士の人員数は、想定する対象物件数と比べるとマクロな観点では足りている。地域偏在の問題は、地域の実情に応じてきめ細かく対応したい。サポートセンターをつくるなど、都道府県の建築士事務所協会や建築士会と協力して、資格者のあっせん紹介や育成に取り組みたい」と語った。
このように表明している。
なんのことはない!〜資格者のあっせん紹介〜この言葉が示すように『名義貸し』しか対応できないことが分かる。そんなことは、最初から予想されたことで、だからこそ「公務員の天下り先確保ではないか?」と、陰口されるのだ。

既存資格にこんなものがある。
 ・構造分野:適合性判定員
 ・設備分野:建築設備士
アホな制度を作るより、既存資格をもっと強化すればよかったのではないか!まことに不思議である。
追記
名義貸しで「飯が食える」なら、もっと真剣に受験しておけばよかった。あはは…後の祭りだね!


半年遅れのメール
081112(水) dogfight
ほろ酔いの帰り道…
某先生からの抗議電話で、酔いが醒めた。私の友人が先生に「不愉快なメール」をしたと言う。
何を怒っているのか?分からない。とにかく「事実確認をさせて欲しい」と言って電話を切った。
友人と連絡を取り、事情が段々分かるにつれ、アホらしくなってきた。

半年前に、ある出来事があり、先生とはすっかり疎遠になった。
その出来事に関し、友人が質問メールを送ったそうだ。勿論、半年前のことである。
なんと、それが「今頃ついた」と言う。半年前なら、タイムリーな質問であったと思うが、今なら「嫌味」にしかならないであろう!

なんとも不思議である。
送ったメールが「半年後に届く」等ということが有るのであろうか?
こんな「アホなこと」が起こりうる状況とは?どんなんであろうか
ご存知の方は是非教えて欲しい


NPOと行政
081113(木) dogfight
神戸に住む友人が、野良猫の不妊手術と格闘している。と言っても、彼が執刀する分けではない。
神戸には「アニマルレスキューシステム基金」というNPOがあるそうです。
志ある獣医師と地元住民が協力して、野良猫の避妊・去勢手術を地域ごとに集中して行い、かなりの成果をあげているようです。費用はオス5000円、メス8000円で「寄付金」としてお渡しします。この値段は町の獣医師とくらべ破格だそうです。

野良猫を殺処分ではなく、繁殖を防ぐ方法で減らそうと言う主義で、私も共感できます。
ところが、このNPO活動が、行政サイド(保健所)と上手くいっていないらしい。NPOと行政の間に立った友人は「憤懣やるかたない」と言った感じで、通信記録を送ってきた。これ自身は、友人が公表する予定だそうで、私の任ではありませんが、その内容は「何時か来た道」である。

NPO名を置き換えれば、私が関与しているNPOとそっくりです。
NPO活動は「行政から嫌われてこそ値打ちがある」と言う説もあるが、不毛なことが多い。
 ・市民協働と言う言葉が流行しているが、行政側の意識改革が遅れている
 ・NPO活動が職権を侵すように感じるのか?
 ・そのくせ「自分ではしない」
イコールパートナーとして、知恵と汗を出せば、費用などかけずとも「有効な市民協働」が出来ると私はいつも感じている。ただ、イコールパートナーへのハードルは高い!


住基カード
081114(金) dogfight
この歳になれば「何があるかわからない」
家内が亡くなって4年が経ち、万一に備えて整理しておこうと弁護士にも相談し、着手した。

最近は「本人確認」が厳重になった。
必要な書類を揃えようにも、これが壁になる。健康保険証の提示で済む分野の方が少なく「顔写真付きの公的な証明書」が求められる。一般的には、運転免許書かパスポートでいけるそうですが
 ・生きた化石で、運転免許書など持ったことがない
 ・海外旅行は遠い出来事で、パスポートはとっくに切れている
そこで、市役所に相談してみました。
私のような人が多いらしく、直ぐに教えてくれました。それが「住民基本カード」です。写真付で、住所氏名生年月日が記入され「暗証番号」が設定されます。

本来なら、外国並みに「IDカード」にすれば、税金から保険まで一元管理できるのにと思う。
日本は、100%でないと「民意」にならないらしい。永久にその日は来ないかな…


一人事務所の限界
081115(土) dogfight
姉歯事件に端を発した、建築基準法や建築士法の改正。
「不正を防ぐ」と言う大義名分で、ひたすら手続きが煩雑になった。「どうでもエエやん」と言うことでも、不整合は許されない。まさに重箱の隅をつつくとはこのことであろう。

お陰で、小さな事務所には「きつい」ことになった。
意匠系(デザインと法規を受け持つ)事務所や設備事務所なら、水平的な繋がりで「応援を仰ぐ」ことが出来るが、構造事務所では「一連性」が要求されるため、ワークシェアリングが出来ない。
構造設計の締め付けは酷い!なにせ、コンピュータによる一連計算では、セクションごとに日付が印字される。夜なべ仕事で、日付をまたごうものなら、それだけで「改竄の可能性あり」とみなされる。だから、不整合を指摘されたら、部分的な修正ですまない。そのたびに「全てをやり直す」ため必要がある。
構造系で一人事務所だと、これに対応できなくなる。何か並行的に仕事を請けていれば、たちまちどちらかが機能停止になる。

何れにしろ、一人事務所の存在がシンドイ時代になってきている。
制度改正についていけない事務所の脱落があい次ぐだろう。私もその仲間入りする日が近い…


空を分断
081117(月) dogfight
北浜プロジェクトも大詰めを迎えた。西日本で最も高い建築物だそうだ。
http://www.eonet.ne.jp/~building-pc/oosaka/oo-50Fmitsukoshi.htm
高さ200mを超える建物が空を二分している。
私も建築屋の端くれとして飯を食っているが、それでも「こんなんでエエやろか?」と思う。なにせ「黒い巨大な塊」が、遠くからでも圧迫してくる。
ふと、思い出した。
2007年9月に、ホームページで書いた『形態率』です!
http://wildpig.web.fc2.com/nikki2007/n-0709.htm
この時は「そんなアホな」と思いましたが、北浜プロジェクトを見上げると、ここで言う概念を取り上げる時期が来たのかと思う。

さて…
この写真から、皆様はどのような感想をお持ちになるでしょうか?


ちんまいトンネルと休日
081118(火) dogfight
大阪弁で、小さいことを「ちんまい」と言う。ただし、ちんまいトンネルとは「小さいトンネル」のことではありません。〜ちんまい=沈埋=沈めて埋める〜の意味です。

安治川トンネル入口ビル

トンネル内部

夢咲トンネルはこの二つの島を結ぶ
ドームがなにわの海の時空館(WTC47階から撮影)

地盤の液状化実験

水圧接合実験

いよいよトンネル見学

菱垣廻船

江戸時代の難波の街並み
11月15日、土木学会主催の「ちんまいトンネル見学会」へいってきました。
沈埋トンネルとは、海底トンネルを作る工法の一つです。陸上でBOXを作り、海上輸送して、目的地で「予め掘っておいた海底」へ沈めます。陸上から掘り進むよりコストダウン出来るのですが、技術的な難しさがあるようです。
沈埋工法の歴史は古く、150年ほどあります。ただ、世界的に見ても数は少ない。
http://www.kajima.co.jp/gallery/const_museum/tunnel/gijutsu/g_list/11.html

日本では、安治川に作られたトンネルが最初です。
安治川には、明治6年に橋が架けられましたが、10年後に流失。その後は渡し舟で生活を支えていました。昭和9年、安治川の渡しに日本初の沈埋トンネルが着工され、戦火の中の昭和19年に竣工しています。
この日の見学は、安治川トンネルからスタートです。このトンネルは昭和21年の南海大地震や阪神淡路大震災にも耐えたつわものです。日本の土木技術の高さを証明しています。
このあと、沈埋工法で作られた大阪港咲洲トンネルを通り、現在工事中の「夢咲トンネル」へ行きました。ビデオなどで説明を受けた後、歩いてトンネル見学です。このトンネルのスペックは「100年持つこと」だそうで、トンネル火災に備えて、耐火被覆をするなど工夫がなされていますが、現実に起きているトンネル火災から学んだか?どうか「怪しい」と感じました。
接合部の耐震性など、興味のあることも多く、随分質問しましたが、納得いくこともあれば、疑問のママもありました。土木のことは専門ではありませんが、地震にはまだ「未知の領域が有る」と言うのが実感でした。
昼食を挟んで、次は「なにわの海の時空館」です。大阪市立の海洋博物館で、なかなか見応えがありました。

まずは、今日の見学内容を「実験で知る」ことからです。
 ・ 地盤の液状化を実験で知る
 ・ 海底に沈めたBOXの接合方法
童心に返って「楽しい理科の実験」でした!

最後は、「なにわの海の時空館」の見学です。陸地から海底トンネルをくぐり、テーマ館へ!
メイン展示は、江戸時代の菱垣廻船(太平洋航路の千石船=現在で言う150トン貨物船)です。歴史検証に基づいて再現されたもので、航海実験を済ませた後、ここに展示されています。巨大な木材は当時でも入手困難であったようで、いくつもの木材を金物や楔で束ねて骨格を作っています。今のような積層材技術の無い時に「よくこんな発想が出来たもんだ」と感心しました。
なにわ〜江戸間の最短記録は50時間だそうで、当時から公式に「時間競争」があったそうです。これは、カティーサークの大西洋横断競争より歴史が古い。
水夫の居住空間は人権無視で、荷物の積めない斜面が眠る場所。トイレは「海」で、用を足すのも命がけであった。なお、菱垣廻船は「宅急便の発祥」ともいえるそうで、小口荷物を料金制で引き受けていたそうです。

なにわの地は、太閤さんが始め、徳川幕府が継続した干拓地です。私は、江戸時代の模型に興味いっぱいです。幹線は水路で、陸地は橋で結ばれていた。まさにベニスに匹敵する水の都であったと思います。

朝早くから夕方まで楽しみ、少し疲れました。コップ一杯の酒(1.5合)で酔いました。ああ〜楽しかった!
追記
いよいよ、冬眠準備です
今月から給与も25%ダウン。エネルギー節約モードに入ります。
ただ来週は、以前からの約束で、長野県へ旅行に行きます。予想気温は「最高9度・最低-1度」です。ウエアは、完全冬装備。天竜川の川下りは寒いだろうな…


不作為
0801119(水) dogfight
あまの街道の、ルートサインガイド設置許可申請を通じて感じたことを書いてみます。
サイン設置は9箇所11枚です。随分、協力をしていただいたのですが、振り返ってみれば、煩雑さや矛盾を感じたことも事実です。なお、2ヶ所については申請提出から5週間を経ても、許可の目処が立っていない。
申請先 サイン数
土木グループ 2ヶ所3枚
教育委員会 2ヶ所3枚
保健センター 1ヶ所1枚
大阪ガス 1ヶ所1枚
関西電力 1ヶ所1枚
個人A 1ヶ所1枚
個人B 1ヶ所1枚
9箇所のサインに対し、7箇所に申請または同意を受けることになりました。何故こうなるのか?疑問を感じて尋ねてみました。
答えは想像通り、大阪狭山市には看板条例がありません。そのため、一元管理する窓口がないのです。
現行制度では、個人所有地なら許可なく看板が設置できることを知りました。例えば、あまの街道に面した個人所有地に、ある日突然「巨大な看板」が登場しても、行政に防ぐ術はありません。

屋外広告物法と言う法律があります。これは、広告物を規制する条例を作るために制定された「根拠法」です。大阪狭山市には、この法律に基づく看板条例がないため、結果的に野放し状態です。
景観条例と看板条例は、景観を守る両輪です。大阪狭山市にはこれが欠けている。
地方行政の優先課題が「住民生活の安定」なのは承知している。
私が問題提起している、景観・歴史・自然・文化などで「飯など食えるのか?」といわそうです。ただ、昔から「人はパンのみにあらず」と言われるように『生きがい』を無視してよいわけではない。更に言えば、行政機構がルールの確立さえすれば、アメニィティーは市民協働活動に任せばよい。

こんなボヤキを友達にしたら「お前が市長になるしかない」と言われてしまった。
アホらしい。そんな野心があれば、俺はNPO活動などやらん!


相次ぐ凶悪なひき逃げ事件
081120(木) dogfight
最近はあまりに「凶悪なひき逃げ」事件が続く。
その多くが「飲酒運転」である。
飲酒による事故を隠すため、被害者を引きずって走り続ける。そこには「人命」の観念がない。もうこれは「殺人」と考えるべきではないか!

現実には、法の壁があって、簡単には殺人罪が適用されない。
飲酒運転そのものが「殺人予備罪」と考えるくらいの、厳しい態度が必要な時期が来ている。
関係のない追記
寒い!真冬並みの1日です。
パッチにセーター・・・私も冬装備です


081121(金) dogfight
先日のこと、ガンの第5期を宣告されていた友人の快気祝いをしました。
今後5年間はチェックを続けるそうですが、まずは「めでたい」と言うことで、高校の同級生が集まりました。遠来の友人ばかりです!
本人も嬉しかったのでしょう!
カラオケなど、まず唄わなかったのに、この夜は、マイクを離さず唄い続けていました。
ただ、音痴は治っていませんでしたが…

同じ日の朝
進展のない構造事務所をキャンセルしました。
昨年から始まった制度に対応できないまま、時間がかかり多くの関係者に迷惑をかけました。成り行きで、受け継いだ仕事ですが、人選をしたのは私で、責任を逃れるものではありません。ようやく、引き継いでくれる構造事務所も見つかり、出直しです。
新制度に対応できないものが脱落していく。この仕事、一緒に「宴」を迎えられないメンバーが相次ぎましたが、そんな時代の到来を、身を持って感じた日でした。
今夜から、旅行に出ます。
連休を利用して、ふるさとの中学時代の友達と長野県へまいります。楽しい「宴」になりそうです


晩秋の旅「初日」
081126(水) dogfight
連休を、中学時代の友人と旅をすることにした。
集合は22日8時、ふるさとで!そのため、前日にふるさとへ向かいました。

特急の出発まで少し時間があったので、肩こり解消に「ハンドマッサージ」へ行きました。初めての経験です。受付で申し込み、料金を払う。20分2100円です。
こぎれいな店で、専用の椅子。若く可愛い女性が担当だそうです。体は細く、とても華奢です。
  こんなんで大丈夫やろか?
と、思ったのが大間違い。ものすごいパワーにびっくりでした。
肩もすっきりして、特急に乗り込む。
難波〜名古屋間2時間6分の旅。
最近は仕事もめっきり暇になり、2時間あれば本が1冊読めるはずでしたが…
名古屋に着くまでに、着信18本・発信4本
息つく暇もないとばかりの「電話ラッシュ」でした!
何でこんなことになるのやろか…

この日は、義兄と「乾杯!」


晩秋の旅「二日目」
081127(木) dogfight
ふるさとで待ち合わせて、3人旅の始まりです。
流石は愛知県です。高速道路網が発達しており、私の想像よりずっと早く目的地へ向っていく。
出発後2時間で「妻籠宿」へ到着。 http://www.tumago.jp/
こじんまりした中仙道の宿場町ですが、往時の雰囲気をよく残している。保存した街並みの外に駐車場を構え、街道はホコ天となっている。ボランティアによるガイドのもあるようだ。
本陣を見学したが、大名行列のお殿様も「寒い思い」をしたのだろうと感想を話す。

妻籠宿トンキラ農園と昼食
トンキラ農園と昼食(アマゴの炉辺焼き・野菜の煮物・五平餅)

悠遊館

用意周到な友人がメンバーにいる。
なにせ、30kgのバックパックを持ってきており、お湯も2リットル持参。薫り高いコーヒーを入れ、菓子を頬張る。彼は山男。いつも自給自足だそうな。川べりの公園、ピーカンの青空の下、コーヒーが美味い。
気温は1℃。紅葉した木々の向こうに雪山が見える。日本アルプスという。
昼食は「ここでしか食べられないもの」をお願いした。そこで、友人が案内してくれたのが「トンキラ農園」です。 http://gourmet.yahoo.co.jp/0006643989/
自然食のメニューで定食をお願いした。
 ・ お茶受けは「漬物」
 ・ 五平餅
 ・ 野菜の煮物
 ・ アマゴの炉辺焼き
 ・ ご飯と味噌汁(豆味噌で、とっても美味い!)
お酒を注文したかったが、これは遠慮した。
土産に、柿餅と山葡萄のジュース(これはめったに手に入らない)を購入。

このころから雪が目立つ。ところどころ凍結もしており、車の運転はこわごわです。
蛇峠山(標高1600mほど)から見る絶景が素晴しいそうだが、すっかり「雪の中」ということで諦め。その他も(初めて信州を訪れる私のために)予定していてくれたところは、軒並みクローズです。
そんな分けで、宿泊予定の『悠遊館』へ着いたのが13時です。チェックインは15時からと言うことで、還暦過ぎたオッサン3人で「子供遊び」を始めた。
 ・ 輪投げ
 ・ ダーツ
 ・ 卓球
これを2時間すると、立派に筋肉痛です!
チェックインを済ませて、夕食は18時から。それまで時間つぶしが必要です。
先ずは温泉。悠遊館は標高1125mにあり、雪の里山を眺めながらの露天風呂。大きな桶にはリンゴが浮いている。そうなのだ!ここは「リンゴの里」なのです。
それからカラオケ。これも2時間続けるとネタ切れになります。

夕食は、フランス料理のフルコース。本格的です!
悠遊館はトヨタ系企業の保養所ですが、積極的に一般にも開放。今時のことで、社員サービスだけでは維持出来ないと言うことであろう。保養所にありがちなおざなりな対応はなく、接客態度は一流ホテル並みです。
食後、天文台に案内をしていただきました。外気温と同じ条件下で星空を眺める。零下3℃。大阪では見ることができない、澄んだ空に星が瞬く!
昔話に花が咲きながらも、そこは還暦過ぎた集まりで、10時には就寝。ただ、私は酒を楽しみすぎて導眠剤はあきらめ。お陰で朝まで眠ることは出来ませんでした。

この日は、旧友と「乾杯!」


晩秋の旅「三日目」
081128(金) dogfight
6時に起床。朝風呂が気持ちよい!
バイキングの朝食を済ませ、この日の目的地へ。友人二人はふるさとへ帰り、私は一人旅です。
先ずは、天竜川ライン下りです。船出まで時間があるので、列車の手配をしました。
天竜峡10:30発ライン下り⇒約50分かけてJR飯田線唐笠駅まで・11:39発の電車で天竜峡駅へ戻る⇒12:22発特急伊那路で本長篠へ向う。
なにせ、電車は2時間に1本しかない。事前の調べもなしに、この程度の待ち時間で巧くいったのは、ラッキーでした。

男3人旅
天竜峡ライン下り
特急「伊那路」
鳳来寺山参道と石段の始まり

ライン下りの船は「つめつめ」です。1艘に35人前後で、あぐらをかけば膝が当ります。それでも、川から眺める紅葉は素晴らしいの一語です。こんな紅葉は何年ぶりであろうか。
川下りの途中、投網で鮎を捕り、それを焼いてくれる。私は美味しくいただいのですが、あまり手を出す人がいなかった。折角だから、素直に童心に帰ればいいのに…
唐笠駅で下船し、JRで天竜峡駅へ帰る。時間は8分だが、2時間に1本で、これに乗り遅れれば「山中に一人ぼっち」です。
天竜峡駅前の食堂で、蕎麦をかき込む。贅沢は言うまい!
JR飯田線に、特急があることすら知らなかった。
昨夜の宿舎で「飯田線は不便ですよ!」と脅されていただけに、これに乗れたのは幸運です。天竜川の渓谷に沿って快適な旅です。車窓から見る紅葉が素晴らしい!
長野県から静岡県へ入る。佐久間(ダムで有名)で、静岡に別れを告げて愛知県へ。次の目的地は「鳳来寺山」です。http://www.ma.ccnw.ne.jp/sanpomichi/horaiji.html
本長篠には、高校時代の友人がいて、何度か訪れたのですが、鳳来寺山に登った記憶がない。ブッポウソウ(本当はコノハズクの鳴声)で知られる、山頂の大伽藍です。最寄バス停から参道を1.5km歩いて、石段へ。石段は1425段もあるそうです。さらに山頂を15分歩いて伽藍に到着する(筈です)。ここからの展望は、紅葉の美しい「三河を一望」できるそうですが…
この日は「もみじ祭り」で、山頂駐車場への道はクローズということを、本長篠に到着してから知りました。これから徒歩で登っても、石段の途中で日没です。折角の絶景は「次の機会」と諦めました。
イベントの行われている参道をぶらぶらと歩く。途中五平餅で腹を補う。
鳳来寺山自然科学博物館へ入りました。http://homepage3.nifty.com/hourai99/
田舎の博物館と思いきや、これがとても楽しかった。ここで知ったのですが、私が車窓を楽しんだ飯田線は、中央構造線の上を走っている。地層的には、日本を東西に分断する地震の巣です。それだけに、ぶつかり合って出来た鉱石が多く、まさに石の博物館です。

山間の日暮れは早い!4時半には、山に日が落ち、薄暮となっていた。
本長篠−豊橋間は、1時間に1本の列車がある。ドアは手動だから、待っていても開かない。
豊橋に住むA夫妻に連絡、6時に待合せを決めて豊橋へ向かう。再開を祝し乾杯!
これで晩秋の旅は終わり、いよいよ「冬ごもり」です。
旅行中も、仕事の連絡(残念ながらトラブル処理)が続く中で、完全に「心晴れる」という状況ではありませんでしたが、良い思い出になると思います。

この日は、Aさん夫婦(高校の後輩)と「乾杯!」


二冊の本
081129(土) dogfight
下記の二冊の本を続けて読みました。意識したものではなく、偶然でしたが、興味深いものでした。
 韓流幻想「夫は神様」の国・韓国/呉 善花(文春文庫)
 天国までの100マイル/浅田次郎(朝日文庫)

韓流幻想「夫は神様」の国・韓国〜〜は、恋愛をテーマに日韓を比較したものです。副題が示すように、韓国では女性の権利が日本と比べれば随分ないがしろにされているようです。

続けて読んだ〜〜天国までの100マイル〜〜の主人公は、城所安男。主な脇役は、マリと城所の母親です。
この3人のイメージは、
 ・城所安男:バブル崩壊で会社も金も失い、妻子に見限られた「ろくでなし」の中年男
  4人兄弟の末っ子
 ・マリ: ブスでデブ。どん底の城所を支え、愛されるよりも「愛するほうが幸せだ」と去っていく
  どうしようもなく男にとっての理想の女に描かれている  
 ・城所の母親:あらゆる逆境にめげず、寡婦で4人の子供を育てる賢母
赤貧の中で育った城所、「事業に失敗し兄弟4人のなかで「落ちこぼれ」となる。しかし、出世と共に母親を省みない他の兄弟と違い、病を患う母の命を救うため、天才的な心臓外科医がいる病院めざす…そんなストーリーです。久しぶりに「泣かせて」もらいました。

私は、それなりにバブルを謳歌し、崩壊と共に破産。家内の突然死で家族は離散。末っ子。主人公の城所は、私とよく似ています。
マリは誰だろうと考えたら、亡くなった家内に近いと思いました(ただ、ブスでもデブでもありませんでしたが)。私はよき女房に、随分助けられたのだと思う。なお、母親役は、私の周りには見当たらない…
浅田次郎氏の作品の多くに、マリのような人物が登場する。きっと、浅田氏の「理想の女性像」ではなかろうか?
ちなみに、韓流幻想「夫は神様」の国・韓国〜〜で紹介される韓国女性には「マリ」のタイプが多いと感じた。


煩雑なふるさと納税制度
081130(日) dogfight
ある出来事があって「ふるさと納税制度」に付いて調べた。ところが、私に大きな誤解があった。
都道府県・市区町村に対する寄附金のうち、5千円を超える部分について、個人住民税所得割の概ね1割を上限として、所得税と合わせて全額が控除されます。
 ・ ふるさと納税といいながら、都道府県・市区町村への「寄付行為」です。
  その実行には煩雑な手続きが要る。申請書類はHPからダウンロードできる。
 ・ 納税額の減免を受けるには、翌年申告が必要。
 ・ 寄付先はふるさとに限らない。
 ・ 使用目的が指定できるという触れ込みであったが、都道府県・市区町村の
  指定する「口座=使用用途」しか選べない。

如何でしょうか?
個人的な寄付行為を「ふるさと納税」と呼び名を変えて、地方公共団体へ寄付を促している。使用目的も、地方公共団体が定めたものから選べるに過ぎない。厳密な意味で「自分の意思を表明する」手段にはなっていない。
関係のない追記
11月も終わりです。明日から師走に入ります。1年が早いですね!
今日は、あまの街道沿いの自治会のウォーキングラリーがあり、ガイド役で参加します。次の世代へ、あまの街道の魅力を伝えられたら良いですね…























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