10月25日から、我が町と隣接する河内長野市が「ぐるっとまちじゅう博物館2008」を始めた。
早速行ってきました。これは、河内長野市教育委員会とNPOの共催で、河内長野市内にある文化財を、公開するイベントです。生き生きと活躍する、市民協働の姿を見て、羨ましくなりました。
あまの街道のサイン整備計画で、非協力的としか思えない、我が町の教育委員会と偉い違いです。我が町だって、歴史的な文化財はたくさんあるし、ボランティア組織だってあります。ないのは…
愚痴はこの辺でやめて、「ぐるっとまちじゅう博物館2008」をご紹介しましょう。
イベントは「スタンプラリー」の形式を取っています。
・ 岩湧寺 伝大江時親邸跡
・ 加賀田神社 上東部集会所(旧加賀田村役場)
・ 花の文化園 四季彩館 関西サイクルスポーツセンター 木根館
・ 郷土資料館 滝畑ふるさと文化財センター
上記4グループそれぞれの、どれか1ヶ所を回り、スタンプを集めて応募すれば「抽選で特産品などが当たる」と言うものです。いつもの通り、夢中になって回ってしまいました。
郷土資料館 |
光滝 |
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光滝寺 |
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写真上:岩湧寺・国重要文化財多宝塔
写真左:岩湧寺・杉木立(大阪府樹木100選)
写真下:岩湧寺・本堂
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加賀田神社 |
選んだコースは、天野山金剛寺〜滝畑ダム〜郷土資料館〜光滝(滝畑48滝の一分)〜光滝寺〜岩湧寺〜伝大江時親邸跡〜加賀田神社です。
あまの街道から天野山金剛寺までは、年に数回往復するのですが、そこから先へ足を延ばすのは初めてです。とは言っても、とても歩ける距離ではなく、車を利用しました。
滝畑ダムは多目的ダムでそんなに大きくはありません。その近くにあるのが郷土資料館です。ここで、茅葺民家や展示室を見学。係員の方に、親切にコースを教わりました。この日、効率よく回れたのも、この時のアドバイスが良かったからです。
滝畑48滝はと呼ばれますが「滝が多い」と言う意味だそうです。
この地区は沢が入り乱れており、同一線上に滝が連なっているわけではありません。さらに、車ではいけません。そのため、全部を回るには数日かかりそうです。この日は、手近にいける(片道20分くらい)光滝までにしました。帰りは、光滝寺(飛鳥時代、欽明天応の勅願寺と伝えられる)へコースをとり参拝。寺名の由来は勿論「滝の名前」から来ています。
写真でみると、朱に塗られた「天神社」
この地域のキーワードは「天」で、とても興味があったのですが、見上げるばかりの直線、急勾配の石段。手摺なし。登りに不安はないのですが「下りが怖くて」諦めました。
峠越えの細い道を20分走ると「岩湧寺」に出ます。標高897.7mの岩湧山(写真上)の中腹(標高500m付近)にある、今は無住の寺です。天武天皇の勅願寺で、1300年の歴史を誇ります。国重要文化財の多宝塔や大日如来像がこの日のために特別公開されています。
この寺の有名な植物は、見事な杉の「秋海棠 (シュウカイドウ)」です。もうとっくに季節を過ぎているのですが、僅かに見ることが出来ました。
岩湧寺は、岩湧山への登山道にあります。無住の岩湧寺に代って、休憩施設として設けられているのが「四季彩館」です。ただ、残念だったのは、コーヒーが呑みたかったのですが、自動販売機すらなかったことです。
伝大江時親邸跡は、楠木正成に兵学を教えた大江時親(毛利家の祖)の屋敷跡といわれます。現在は、ご子孫がお住いで、イベント中は特別公開されています。
最後の目的地、加賀田神社へ向かいます。ナビ通りに走っていったら民家の庭に入ってしまった。お詫びして引き返そうとしたら「案内の変わりに送って欲しい」といわれた。なんと、加賀田神社境内にお住いの方でした。
ナビすら狂わす迷路の先に神社があり、お陰で助かりました。
加賀田神社の縁起は定かではありませんが、相当古いことは間違いないそうです。境界争いの決着を示す絵図面があり、とても興味深く拝見しました。尾根を結ぶ線が絵図面に書き込まれ、尾根を構成する山の頂点ごとに、両村の印が押しております。木立の向きで傾斜が分るようになっていました。ボランティアの方がご説明くださったのですが、何時の間にか私が地図の見方を説明していました。「これは何ですやろ?」という質問に、きっと崖でしょうとお答えしました。帰ってからネット調べたら、今もそこには大きな崖がありました。絵図面とはいえ、正確に描かれてあるのだと感心しました。
帰り道で日が暮れました。
めっきり日が短くなりました。楽しい1日の終わりです。ちょっと疲れて、お酒が心地よい…