大阪府は再建団体寸前。5兆円の負債解消を公約に当選した橋下知事は、府下の諸施設の存続見直しを発表した。その中に「狭山池博物館」がある。
平成の大改修と銘打って行われた、狭山池の改修工事と狭山池博物館建設。記憶に間違いなければ、約2000億円を掛けた工事であった。平成13年3月、安藤忠雄先生の設計で竣工しました。
あれから7年、リピーターもなく(展示内容は更新されていない)閑散とした施設となっている。
施設は大阪府で運営され、さて?年間何億の費用が掛かっているであろうか…
狭山池の周回道路は、1周2.85km。市民のウオーキング場所としては、あまの街道と双璧です。なのに、歩く人が博物館に入ることもない。
狭山池博物館では、公開講座を開いているが、池の淵に立ち、歩く人に口座公聴を呼びかけることもない。最寄り駅に立ち、博物館のPRをする風景に出会ったことない。ここにつめる職員には「暇なことは楽でよい」といわんばかりの雰囲気しか感じません。
館内展示品は「目を見張る」ものが多いのですが、それが「池」の何処から発掘されたと言う表示はなく、池と博物館はリンクしていない。ようは、入館を促す努力がまるでない。
さらには、狭山池博物館が抱える問題はソフト面だけではない。きっと、安藤先生の設計だけに、ハード面の欠陥を指摘しづらいのだろうが…
健常者でも、博物館入口に到達するのは容易ではない。ましてや、身体に障害を持つ人が利用できるとは思えない「長すぎるアプローチ」。駐車場からは高さ10m以上の堰堤に登り、さらにアップダウンを繰り返す必要がある。長さ200m以上のスロープを、身体障害者が車椅子をこいで登れると言うのであろうか?
批判を恐れずに言えば、この設計は非常識だと思っている。
私の意見を疑うならば、狭山池に行って見れば良い!完璧にフラットな周回道。それも、車椅子走行がし易い舗装なのに、誰も利用していない。
もう笑うしかない!ここには、車椅子で周回道路に行くアプローチがないのです。いわんや、博物館に至るなど「至難の業」です。
行政は(大阪狭山市)は金銭的負担をすることなく、成果を我が物にしてきた。
毎年、安藤先生を招きイベント行っている。それほどの関係ならば、安藤先生に「利用しやすい施設」への改善を相談したらどうであろうか?
橋下知事が、狭山池博物館の廃止を打ち出したら、大阪狭山市はどうするのであろうか?
私は興味を持って見守っている!