dogfight高松の長すぎるひとり言
2006年06月
エッセイ&コラム

燃える氷奈良にて過激な本数学者江戸時代の刑法美術館の設備テレビを聞きながらダ・ヴィンチ・コードハンケツニートと泥棒シンドラーのリフトトイレの話京都へEV事故のその後よう分らん自然が変ださてどうなるアルプスの少女ハイジ再びバブル不思議な職場やっぱ一人は寂しいやん労多くして今日も雨我が家の第二次大戦家族放置自動車日常生活のメモ


燃える氷
060601(木) dogfight
060529に読み終えた本が、今年60冊目でした。その本は
 『燃える氷(上下巻)』高任和夫著(講談社文庫)
インパクトという意味では、今年読んだ「最高の本」でした!
まずは上巻の説明から…
3年前に書かれた本で、舞台は2011年です。この設定から必然的に「近未来予測」をテーマにします。多くは当っているのですが、こんな誤算もありました
 ・小泉総理と思われる人物は、派閥力学のあいだで、充分に力をふるえないでいる
 ・中国の無節操なエネルギー消費で、2011年に原油は1バーレル60ドルを越える
  (現実は、今年早々と60ドルを越えた。ただ、中国原因説は当っている)

物語は、ある出版社が「地球温暖化に警鐘を鳴らす」ため、ガイアという雑誌を創刊する。そこで、地球環境を破壊する物質や政策を批判してる。因みに、ガイアとはギリシャ神話に登場する神様で、編集長は「ガイア仮設の怖いところは、地球神ガイアは、自分が生きのびる都合で、この世の生物を創りだし、かつ滅ぼしているという点なのだ」と紹介している。そして
 「六千五百万年前に恐竜が滅んだ。高井戸、なぜだと思う?」
 「あまりに繁殖しすぎて、ガイアの存在を脅かしかねないから、ですか」
 「そうだ。自分にとって脅威になるものは滅ぼす。人間と同じ本能をもっているんだ。で、佐沼。次に滅ぶものはなんだ?」
 「・・・・・・人類、ですか」

更に
 「人類は繁殖しすぎたのだ。そのために地球を温暖化させ、他の動植物を食いつくし、エネルギー資源を枯渇させようとしている。ガイアは必ず復習する」

筆者は、編集長に次の言葉を託している
 「中国は地球を滅ぼしかねず、いま『ガイア』がもっとも警戒している」
私が普段書いていることと意見が一致した。更に、かなり過激な言葉で、中国の実態(異民族を中国に併合し、虐げている現実)を非難している。

小説の予測より5年早く「原油価格の高騰」を迎えている。その理由は、筆者の予測通りです。
今後も原油価格高騰は必至で、おそらく「代替エネルギーの開発」が加速されるだろう。そんな中で有望なものが『メタンハイドレート』です。
  これは「低温・高圧下でメタンがシャーベット状に固形化したもの」です。
メタンハイドレートは我国の経済水域内にふんだんに存在します。もし、資源利用技術が確立されれば、我国は「世界有数の資源国」になることができ、私も以前から期待していた燃料なのです。しかし、この小説で「非常に危険な物質」であることが分りました。
メタンハイドレートが存在する環境は、巨大地震の震源地と一致します。メタンハイドレートの融解が原因と思われる巨大地震の記録もあり「諸刃の剣」といえます。更には、地球温暖化の原因とされるCO2ですが、180万年前から増加を続けており、最近の傾向ではないという。

地球は過去に何度も「氷河期」を迎えており、この冷却化や温暖化をCO2だけでは説明しきれない。因みに、メタンは温暖化物質としては、CO2の何倍も影響力が多い。
著者は、小説に登場する地質学者にこのように語らせている。
−−−「寒冷化がすすむと氷床が増加し、それにつれて海面が低下する。海が浅くなるのですな。氷河期には海面が120から140m低下し、たとえば日本列島も大陸と陸つづきだった。ところで、海が浅くなった分だけ海底下の圧力が低下する。深いほど圧力が高いのだから・・・・・・。そうすると、高圧の状態でのみ安定しているメタンハイドレート層が不安定化し、メタンガスと水とに分解する。(途中略)
安定していたメタンハイドレート層が分解すると、陸地から深海底に至る海底斜面で、滑り面というものができる。そして、海底地滑りや海底崩落が起きた。それまで海底下に閉じこめられていた大量のメタンガスは放出され、大気中のメタン濃度は急増し、温暖化が起こって氷河期が終わる。そういうモデルが地球規模で起きたのではなかったのか」
−−−

私の知的好奇心を思う存分掻き立てる作品でした!
この作品は、上下巻2冊でなっている。まことに不思議なのは、上下巻で共通するのは登場人物だけです。別の作品として発売されても違和感は無かったであろう。

下巻では、メタンハイドレート採掘現場から波及した地震により、300年ぶりに富士山が大噴火!
何十万人もの死者を出しても不思議ではないのに、御殿場市長の勇気ある決断で、整然と避難が決行される。これだけでも完結した「勇気ある物語」で、最高に感動します。
先般読んだ「太平洋の薔薇」より、秀作だと感じました。是非ご一読を!


奈良にて
060602(金) dogfight
昨日、朝一から奈良で打合せがありました。場所は「一条通り」
つまり、平城京の「一条」です。
久しぶりに「虫」が騒ぎ、打合せ終了後に歩きました。それにしても「革靴」では歩き辛いものだ。
「5分も歩けば法華寺がある」という。実際には10分以上掛かった、それも「気温30℃」の中で…

法華寺は光明皇后ゆかりの尼寺(総国分尼寺)です。
http://www1.sphere.ne.jp/naracity/j/kan_spot_data/w_si58.html
パンフでは「難病患者に尽くした」とあるが、らい病の入院施設であった。

光明皇后は藤原氏が「政権奪取」のために、始めて皇室に送り込んだ娘です。夫「聖武天皇(暗殺された可能性が高い)の死後、権力を振るう。その生涯は、権力闘争にまみれ、はたして幸福だったのであろうか?
晩年、その虚しさを癒すのがここであったかもしれない。そんな思いを浮かべながら見学をしてきました。

客殿(奥書院)と、国指定名勝の庭園。なかなか見ごたえがあったのですが、拝観料1000円は高いかな。

東庭園で、長さが2m近いヘビに出会いました。青大将かと思ったのですが、はっきり縞模様があり「シマヘビ」でした。それにしてもでかいシマヘビがいたもんだ。相変わらず苦手ですが、山歩きを始めて「少し慣れてきた」かな…
この後、春日大社へ向かい、境内で「万葉粥」の昼食。
赤米(あかまい)に酒粕を利かせて粥にしたもので、なかなか美味です。
ついでに、奈良の銘酒『豊祝』を頂きました。昼酒は美味いねエ〜
追記
奈良もローマと同じで「遺跡・遺構だらけ」です。まだまだ「楽しく歩ける場所」が多い…


過激な本
060603(土) dogfight
今年になって、思想的に「過激な本」を読んでいませんでした。
先日、ふらりと入った書店で「読んでみたい」と思った本がありました。でも、かなり過激そうです。そこで、先に免疫力を復活させようと購入したのが「WiLL7月号」です。始めて購入した雑誌ですが…これもかなり「過激」ですね

ただ「報道をしない自由」を謳歌するメジャーなマスコミでは窺い知ることが不可能な「出来事」にふれることが出来ます。自分なりに咀嚼しながら、じっくり読みました。
追記
マイミクさんが「ダ・ヴィンチ・コード(上中下巻)」を送ってくださいました。只今、読んでいます…
関係のない追記
村上ファンドの村上氏。以前、阪神株取得発表の折「阪神ファンを舐めないほうが良い」と書いた。概ねの私予想通りの展開となってきた。
我国は法治国家であるが、グレーゾーンに関しては「人治国家」となる。ようは世論に左右される。
村上氏の強引な手法と利益の「海外逃避」は、法云々ではなく不快感を買った。こうなれば検察は言いがかりのような理由で動けるようになる。

  「和をもって貴しとなす」
聖徳太子の17条憲法の第1条です。
これは民主主義とは縁もゆかりもない。合意が出来れば「何でもあり=リンチ」の精神です。日本人のこの思考を考慮しておかないと、欧米風の合理主義者は「足元をすくわれる」ことになる

数学者
060604(日) dogfight
ノーベル賞の対象に「数学はない」そうだ。もしあれば、我国は最多だろうという。
「WiLL7月号」の藤原正彦(ベストセラーとなった『国家の品格』の著者・数学者)と石原都知事の対談集から、面白い話を拾ってみる。
 ・レーニンのスポンサーは日本だった
 (日露戦争を勝利に導くため、ロシア帝国の崩壊を画くし、レーニンを応援)
 ・暗号解読には数学者を使え
 日露戦争では最高の情報戦を行ったのに、大東亜戦争では、全く「情報を軽視」した。
 ただ、陸軍は戦争末期「東大の数学者」の力を借りてアメリカの暗号解読に成功していた。
 暗号将校が一月かかっても解け無かった暗号を、数学者は翌日解いていた。
 ・数学の天才「関 考和」
 ギリシャ・ローマ時代から1500年掛かった代数を「彼1代」で築いてしまった。
 ・数学は「奥の細道」から
 昭和の天才数学者・岡潔は、奥の細道をはじめとして芭蕉の研究をすることにより『三大難問』を解いてしまう。なぜ?と思うが「数学というのは、美的感受性が圧倒的に大切」という。

これを読みながら、春に大ヒットした「博士が愛した数式」のモデルは「岡潔」ではなかったかと感じた


江戸時代の刑法
060605(月) dogfight
NHKで、山本一力原作の 『次郎長背負い富士』が始まった。
何故か私は読んでいない小説で、清水の次郎長の生涯を描いたものです。

『背負い富士』とは、ナンも関係ないけど…江戸時代の刑法はどんな制度だったのだろう?
次郎長は何度も「出入り」を起こしては『わらじを履く』ことをしています。まあ〜これって「逃亡」ですよね。何年かして帰ってきても、どうもお咎めがあった様子がない。近代法で言えば「時効」なのだろうか?

大岡裁きや遠山の金さんが『江戸所払い』の判決を言い渡す。
これって、近代法でいえば「国外追放」になるのかな?
(江戸時代の藩幕体制は、警察権や徴税権を個別に持つ「小さな独立国」の集まりであった)
これって無責任な刑法ですね。犯罪者を追放して「なかったこと」にしてしまうわけです。
何方か、江戸時代の刑法の詳しい方、ご教授お願いいたします。
追記
たった1度のハワイ旅行は不愉快極まりないものであった。
到着後のイミグレで、取調室に連行され「スッポンポン」で調べられた。なのに、出国のときはパスポートチェックすらなかった。
犯罪者の入国は厳しくチェックするが、出国は「いなくなる」分けでお構いなし。これって『所払い』と同じ考えです。お陰でアメリカ本国へ行く気がなくなった…
(私は犯罪者ではない。だが「ヤクザ・麻薬所持」を疑われた。あはは…風体はこれに近いかな)


美術館の設備
060606(火) dogfight
マイミクさんから送っていただいた「ダ・ヴィンチ・コード」を読んでいる(現在、中巻の中ほど)。
物語は、ルーブル美術館での「殺人事件」ではじまる。主人公は捜査協力を依頼され「夜のルーブル美術館」をあるく。この描写に凄く興味を持った。うふふ…一応私は建築屋なので

美術館は「良好な環境で美術品を保管・展示する」ことにある。だから、客の有無や、開館時間に関係なく「24時間空調=温度と湿度の管理」はなされているだろうことは予想していたが、もっと厳重であった。
 ・開館時間以外は「僅かな赤い光」しかない。これは光で絵の具が劣化することを防ぐため
 ・温度や湿度だけではなく「空気そのものを管理」している。
  −−−除湿・イオン除去・活性炭(臭いの除去)までしているそうな
監視カメラはダミー
現実は「封じ込め=作品に触れると展示室が封鎖される」方式で盗難防止をしている。

追記
一級建築士受験の「設計テーマ」は美術館であった。
まあ〜良く通ったものだ。この世界に入って40年以上になるが、美術館の設計はしたことがない。きっと、一生そんな機会はないだろう…
関係のない追記
昨日、村上ファンドの村上氏が逮捕された。ライブドアと比べて、なんと速い展開であろうか。更には、逮捕前のあの会見。あっさりとインサイダー取引を認め、余裕を持っていた。政商といわれた彼、スポンサーに政治家が多いともいわれる。
 ・シンガポールに移し終わった財産には手を触れない
 ・その代わり、政治家を公表しないこんな裏取引ではなかろうか。
我国の経済事犯の刑罰はたかが知れている損な取引ではなかろう…


テレビを聞きながら
060607(水) dogfight
テレビをじっくり見ることは余りありません。多くは用事をしながら「聞いて」います。

もう10日ほど前ですが、炊事をしながら聞いていたら、ニート特集をしていました。
28歳の若者へのインタビューに、私は愕然としました。
   「親がいて、生活に不自由がないのに『働く必要』が何処にあるのですか?」
親として、この若者の意見に賛同しますか?私には理解不可能です。
私もニートの次男に苦しめられています。もう1年以上もあっていません(私が家を捨て決別したため)が、かつて何度も話し合いました。どうしても息子と議論がかみ合わない理由に『時間の観念』がありません。まさに、この若者と一緒で、親が永遠に「支えてくれる」と思っています。

私の場合、家内が急死し、商売のほうも「大口の不渡り」で、一気に経済危機を迎えました。
「親がいて、生活に不自由がない」情況が消滅したのに、結局は働きません。30年以上も「社会へ出ることなく暮らしてきた」者が、ある日突然働けるはずもありません。親が余力のあるうちに「社会へ出て自立」しないとどうしようもないのです。
うふふ・・・それが分るくらいなら「ニートなんかしてない」よな。
追記
インターネットで「恋愛している」若者を紹介していました。
会ったこともなく、触れることも出来ない相手と、どうしたら恋愛できるのだろう?分らんなあ〜


ダ・ヴィンチ・コード
060608(木) dogfight
 『ダ・ヴィンチ・コード(上中下)』ダン・ブラウン著・越前敏弥訳/角川文庫
世界的なヒット作品で、かつ「物議をかもした」ダ・ヴィンチ・コードを読みました。翻訳モノにありがちな「日本語の不自然さ」はなく、それだけに「日本語作品」に変わっている可能性があろう。

著者自身は、反響を恐れてか「キリスト教を誹謗するものでない」といっているが、作品中で「フィクション」と断ってもいない。宗教的ノンポリで一際キリスト教に疎い私には、『事実とフィクション』の使い分けが分らない。
構成としては『殺人ミステリー』仕立てです。スリルとサスペンス、更にはドンデン返しやラブロマンスもあり「フィクション」に近いのではないかという印象を持つ。特にエピローグの安直さに、これなら物議をかもす内容を盛り込む必要はなかったのではないかとも思わせる。

ローマ帝国の遺志を受継ぐバチカンと、シオン修道会の歴史的な暗闘を縦糸にして、キリストとその妻とされるマグダラのマリアを横糸に『聖杯』を奪取しようとする悪人により物語りは進行する。
著者は『キリストが一信者に過ぎなかった』とし、ローマ帝国の意志で『殉教者=教祖』にされたという。(私は「創価学会における池田大作氏」を思い浮かべてしまった)
シオン修道会は『聖女(マグダラのマリア)崇拝』をしているという。作品は、いま世界に普及している「一般的なキリスト教」と、シオン修道会は『異質だ』とする記述が目立ち、なにやら「本家争いか?」と思わせる。このような、敬虔な信者の神経を逆なでする内容を盛り込まなくても、娯楽作品として立派に成り立ったようにも思うが如何であろうか。

我国にも新興宗教を含めて多くの宗派が存在する。そのルーツを問えば、多くは釈迦にたどり着くであろう。しかし、釈迦は経典など一つも書き残していない。
宗派ごとに「宗祖」があり、時には「中興の祖」と呼ばれる高僧も登場する。ノンポリの無責任な発言をお許しいただけるなら、新教義という「キワモノ」を作っては、宗派を立ち上げてきたのであろう。ローマ帝国が、その政権下にキリスト教を取り込む手段として『新約聖書を作った』としても、驚くに当るまい。それでも信者にしてみれば「大きなお世話」に違いない。

我国には「鰯の頭も信心から」という言葉があるように、信仰の対象が「真実」である必要などない。それを言い出せば「歴史ある国の神話」など成り立たない。
私は、ダ・ヴィンチ・コードがキリスト教を扱ったからノンポリでいられるが、もし『天孫降臨を暴く』ものなら、噛み付くであろう…
追記
ダ・ヴィンチ・コードは、マイミクさんから送っていただいた本です。
私は、通勤途中が『読書時間』で、移動中はバックパックの中となる。どうしても、ホンの扱いが荒くなり、今回も「新品同様」のモノが、結構よれよれになってしまった。新しい本を購入してお返しするのも変なものなので苦慮していましたが、別の本をつけてお送りしようと決めました。
  山本一力作『次郎長背負い富士』です。
NHKでテレビドラマ化されています。何故、私がこの作品を読んでいなかったのか?この理由も分りました。まだ、文庫化されていないからです。
何せ、食材購入費より、本代のほうが多い私には、単行本の購入は「贅沢のきわみ」です。でも『次郎長背負い富士』1850円は購入しました。うふふ…図書券を頂いたので


ハンケツ
060610(土) dogfight
気温の上昇とともに、ローライズの露出度は益々エスカレートしきた。

前から見ると「ヘアがはみ出すのでは…」と心配してしまいます。
後ろから見ると、お尻の割れ目が分る。これで、座ったりしゃがもうものなら、もう「お尻が…うふふ…」
この状態を「ハンケツ」というそうだ。「言い得て妙だ!」と、思わず笑ってしまった。

ハンケツで済むあいだはまだいいが、これが「ゼンケツ」になったら、どうするのやろか〜
とっくに「男を卒業した」筈なのに、期待している自分がいる。困ったもんだ・・・


ニートと泥棒
060611(日) dogfight
バカな時代になったもんだ!
  「親がいて、生活に不自由がないのに『働く必要』が何処にあるのですか?」
先日( 「昨日の日記」060606参照)、こう言って私を呆れさせたニートの馬鹿者が、またテレビ出演していた。
今度は、
  「10年以上もニートを続けてきた人間が、世の中で重宝される時代が来る」
流石に周りも呆れていたが、どうすればこのようなアホが出来るのだろう。

私は、たとえ泥棒をしてでも『自立する?』人間のほうが、まだましだと思う。
福沢諭吉翁は「天は人の上に人を人を作らず…」と名言を世に残したが、その前に
  「人間の根源は自立することにある」
と述べている。ようは、ニートは名言で言うところの『人』の中に入ってはいないである。


シンドラーのリフト
060612(月) dogfight
シンドラーのリストをパロディー化した「シンドラーのリフト」のお話です。
題名は、マイミクさんから無断でパクリました。シンドラーのリストは「人助け」でしたが、シンドラーのリフトは「殺人エレベータ」です。
私の知る『エレベータの構造』に触れておきます。
 ・エレベータは、カゴ=乗り場とカウンターウエイトでバランスする「やじろべえ構造」
 ・誰も乗っていない状態なら、重さが均衡して「静止」する
だから、人が乗った「重さ」だけをモーターで巻き上げます。これは、モーターのパワーを最小限に抑えるためです(重さを感知して、インバータ制御=電圧を変えてパワーをコントロールする)。

もし『カゴ〜〜モーター〜〜カウンターウエイト』を結ぶロープが切れたら…落下事故に繋がります。そこで、カゴには「ガバナー」という緊急落下停止装置が付いています。
定員オーバーで「降りてください」というオートアナウンスを聞かれた方も多いと思います。これが『重さの管理』をしている証拠です。また、扉が開いた状態では、エレベータが動かないよう、安全装置があります。
「シンドラーのリフト」の事故と照合して見ます。
 ・扉が開いたまま暴走(上昇)している
 ・ブレーキが故障して「カゴが上昇」し、最上部に激突したそうです。

私が建築の世界に入って、この手の日本製EVの事故は聞いたことがない。
暴走した理由も不可解です。何故なら、日本製のEVにはこんな安全装置が付いている。
 ・扉が開いたままではカゴはロックされて動かない
 ・ブレーキが故障しても、モーターが「エンジンブレーキの役目」をするはず
 ・最悪、モーターがニュートラル状態でも「自由落下」するはずです。
  (その時はガバナーが作動するし…)
※超高速EV以外はギアレスです。ギアもないのに「ニュートラル状態」になるのはありえない
以上述べてきた理由で、日本製EVが「最上部に激突」するには、モーターの暴走以外ありえない。しかし「多重の安全策」があり、起こり得ないとされている。だから、我国のEVには『上部への暴走を止める緊急停止装置』はない(現実にこんな事故は起きていない)。
まあ〜日本の技術水準からは「想像の外」といった「シンドラーのリフト」です。これからは、エレベータに乗るときは『メーカー確認』をしましょう!

追記
シンドラーEVの事故はまことに不可解です。
この世におよそ完璧なものはない。そこで、アイテムは違っても安全に対する「設計思想」に相違は少ないと思う。
 ・対応すべき「想定範囲」を設定する
 ・想定範囲を超えた場合に起こる「不具合」を分散させない⇒チョークポイントを設定しておく
では、エレベータの場合はどうであろうか?

エレベータにおける「最悪の事態」は『落下』である。
私は、建築の世界に入って40年を超え、幾多のエレベータを設計に取り入れてきたが、想定する事故は
 ・落下事故
 ・閉じ込め事故
この2点であって、シンドラーEVのように
 ・扉が開いたまま暴走(上昇)している
 ・ブレーキが故障して「カゴが上昇」し、最上部に激突した
これは危機管理の想定外であろう。
先に「落下に対する安全策はある」と紹介したが『上昇激突』を想定しているなどと聞いたことがない。まさに、チョークポイント設計思想に反するのだ。私の知る限り、上昇激突に対する安全策はない。第1、カウンターウエイトを「不必要に重く」しない限り起こりえない事態で、設計思想云々より「設計ミス」だと思う。
落下した場合『ガバナー』が作動する。これは、列車自動停止装置を思い浮かべてもらえればよい。ただ、停止するまでに「落下距離で10mほど必要」なため、最下部のエレベータピットにはコイル状の衝撃吸収バネが仕込まれている。更に、衝突の衝撃で「床が抜ける」可能性を考慮して、ピット下部に用途を持つことを禁止している。
このように、最悪の事態を「落下」に絞り込んでおけば、かなり対応できている。


トイレの話
060613(火) dogfight
トイレの話を書こうと思っていたのに、いささか気が抜けてしまいました。
いつの間にか「資料」を失い、記憶による「エエかげんな話し」になりそうです。

近代を迎えて、世界は「人口爆発」をしましたが、それ以前の地球の人口は知れたものでした。
我国でも、卑弥呼の時代の人口は5000人程度と推測されています。12世紀(鎌倉幕府)で人口は1千800万人、江戸末期で3千万人に過ぎません。江戸末期(150年前)と比べても、我国の人口は4倍になっているのです。
何故、こんなことから書くかと言えば、排泄物の扱いは、人口で大きく変わるからです。
日本に限らず、トイレの歴史は「水洗」から始まるそうです。
川には『自然の浄化能力』があり、人口が少なかった時代では、川に流すことがもっともエコロジーであったわけです。川の上に板を渡し用をたす。更に、周りを囲うことで「川屋⇒⇒厠」となって行きます。蕗の葉が後始末に利用されました。だから「拭き⇒⇒蕗」という説もあります。

人口が増え、都市が形成されるようになると、どんどん不衛生になります(世界共通の現象)。
ヨーロッパでは、道路で排便するのが普通でした。
フランス人形のあのスカートは「立ったまま排便する」装置だし、ハイヒールは「排泄物をふんずけないため」でした。家にはトイレがないので、おまるを利用。朝になると、窓から道路へ「ポイ」です。英国紳士の雨傘は「自衛手段」であったとか
ヨーロッパを旅すれば、コレラやペストと戦った碑がたっている。トイレを作るという概念を持たなかったことが、この惨事を招いている。

我国のことにも触れておこう
平安朝の記録によると、都大路の一つが「公衆トイレ」として使われています。囲いはなく、男女とも『高下駄を履いて用便』する姿が残っている。因みにこの場所は、京都の台所と言われる「錦市場」である。なんとも歴史とは皮肉なものか…
ヴェルサイユ宮殿にはトイレがなく、中庭で済ませたことは有名な話です。
我国でも、右大臣家の寝殿作り(現代で言う首相公邸)にトイレがなかった。座敷におまるを置き、屏風で囲って用をたしたという。

トイレを作るという概念が出来たのは、日本は早いほうです。なぜなら、排泄物を「堆肥」としてしようするようになったからです。江戸時代、排泄物は「利権」となっています。主な街道筋には「公衆トイレ」が設けられ「村の収入」となりました。おそらく、世界一清潔な街道であっただろう。
更に、禅宗によってトイレの普及を促した。禅宗では、排泄も「重要な修行」としており、七堂伽藍にトイレが含まれる。だから、我国には国宝指定を受けた「厠」があることをご存知であろうか?
ユーラシア大陸では「ブタ便所」が多い。
栄養価の高い人間の排泄物を、家畜の飼料に使う。究極のエコロジーと賞賛する人もいるが、鳥インフルエンザの元凶であることが近年知られてきている。

我国では、水洗便所が普及した。衛生的になったことは認めるが、エコロジーに反している。
 ・高度処理された『水』で水洗する無駄
 ・浄化処理場の高価な維持コスト
「水に流して」後は知らん振りではなく、個々がコストを負担する時代が来ている。家庭で「バクテリアを使った」高度処理をして、家庭内で完結する技術が作り出されてきた。まだコストは高いが、どこかで「受け入れざるを得ない」時期が来るだろう…


京都へ
060615(木) dogfight
昨日、久しぶりに京都へ行ってきました。
といっても、遊びではありません。

京都で予定されている「仕事」の現地及び役所の調査です。

建設予定地は、知恩院・百万遍の北側です。
http://www.jodo.jp/290004/03/
役所では、建設に伴う法規制や社会資本の調査です。ところが、京都市はセクション別に散らばっており、調査する方が足を延ばすしかなく、まことに不便なところです。

事前に調査すべきことをピックアップし、担当部署の所在地をネットで探しました。地図を打ち出し、それを見ながら「レンタサイクルで回ろう」と決めて出かけました。

京阪電車に乗り、出町柳に着いたのが15時少し前。ところが、駅前のレンタサイクル店では「自転車が出払っている」という。全くの当て外れです。

こうなれば「日頃鍛えた足」しか頼りはありません。タクシーを乗り継げば何でもないのでしょうが、そんな贅沢は出来ません。ついでにコース途上の寺社を回りたかったのですが、こうなれば必至で歩くしかありません。

百万遍の本堂では、グランドピアノと様々な太鼓が運び込まれ、打ち合わせがなされていました。どうやら今夜にも演奏がありそうです。余裕があれば聞きたかったな〜

現地を見て、水道局・下水道局を回って、市役所へ向かう。
鴨川上空では、今では「悪評」となっているトビの乱舞です。観光客が襲われる事故が相次いでいます。

鴨川には、こんな水鳥がいました。
どう見ても、コサギなのですが、近くにいるダイサギに匹敵する大きさです。個体差とはとても思えないので、帰って調べてみたのですが、やはりコサギかな〜
時間の許す限り調査をして帰途に着きました。
以前なら、久しぶりの京都で「いっぱい飲んで」かえるのですが、最近はお付き合いが続いており、これ以上の贅沢は禁止です。そのうちに、ゆっくり呑む日もあるさ…


EV事故のその後
060616(金) dogfight
シンドラーEVの死亡事故。
当初メーカーは「メンテナンスの悪さが原因」として、メーカー責任を否定していました。まだ原因が特定できたわけではありませんが『制御盤原因説』が濃厚となってきました。こうなると、メーカー責任以外にありえません。国内だけでも「扉があいたまま暴走」が6例あるそうで、シンドラーは苦境にたたされている。

今回の事故で、シンドラーは大きな間違いを犯した。
我国では、EVのメンテナンスが義務付けられているが、世界の常識から言えば「少数派」ではなかろうか。特にアジアでは『故障したらなおせばよい』というのが一般的で、日本は例外的な存在といえる。この度の事故で、シンドラーの首脳陣が逸早く「メンテ不足が原因」と発表した裏には、日本も同じ(メンテ契約をしていない)と勘違いしたように思う。

元々、民間工事では相手にされておらず、スペックを下げた公共工事で活きてきましたが、メーカー責任が確定すれば「日本撤退」を余儀なくされる。もしそうなれば「置き土産」となるシンドラー製EVは「税金で取り替える」ことになるだろうな…
(既に、ポストシンドラーの争奪戦が始まっているらしい・・・)


よう分らん
060617(土) dogfight
日銀の福井総裁が「村上ファンドへ投資し儲けていた」として、非難されている。

よう分らんのですが、法律では「公職にある者がファンド投資をしてはいけない」というものはない筈です。では、この非難は「何やろ?」
きわめて日本的な意味で「モラルに反した」と取られているのであろうか。こういう事件?が表に出るたびに不思議に思います。
村上ファンドは、つい最近、検察の考えが「黒」という判断?になったばかりで、こんな分けの判らん基準で人生を台無しにされるのは「かなわんナ〜」と思う。もし、村上氏がいまも英雄なら、福井総裁が非難されることもなかっただろう。日本はこんなんで「ええんやろか?」
追記
2代続いて不祥事で退職に追い込まれた「宝塚市長」
つい最近出直し選挙で選ばれた市長が、今度は公租公課を思いっきり滞納していたという。歌劇の里も「過激」なことだ…


自然が変だ
060618(日) dogfight
ネタ不足につき「転用」で、お茶を濁します。

昨日「あまの街道」へ行きました。
http://mizikanasizen.web.infoseek.co.jp/amano2006/amano2006.htm
目的は「山椒の実とタカノツメの花」の

上:カジノキの実下:カジノキのゼリー

クヌギのドングリ
撮影だったのですが、今年は変です!

◎例年なら、ヤマモモの実が道路に散乱して腐臭を放っているはずなのに、今年は実りがありません。

◎オカシイのはそれだけではありません…
マイミクさんの日記で「タカノツメの花」が紹介されていたので、昨年、実をつけていたところへ行ってみました。でも、花を咲かせた痕もありません。

◎やはりマイミクさんに日記に「山椒の実」が紹介されていたのですが、今年は「何にもなし」でした。

◎春にあんな綺麗な花を見せてくれたカリンも実が付いていません。一体どうなっているのだろう?

◎この他「今年は花をつけない・実をつけない」木のなんと多いことか
先週、メッコをつけておいた枇杷の実。全部無くなっていました。こちらの犯人は「人」です。せめて一つくらい残しておけよ!

その代わりに見つけたのがこれ!『カジノキの実』です。
 ・カジノキの実
根こそぎ採れば「ジャムが出来そう」でしたが、マナー良く「ゼリー」にしました。綺麗な赤色が出ていますが、着色はしていません(レモン汁は使いました)。
現地でも食べてみました。
聞いていたようなエグ味は全くありません。口に入れた瞬間、少し青臭いのですが、直ぐに上品な甘み(ホンマにサッパリした後味の良い甘みです)が広がります。機会があればお試しあれ…
追記
昨夜は1日早い『父の日』ということで、息子夫婦に「美味しい寿司」をご馳走になりました。なぜか、日本酒がおいてなくて、それが残念!
毎月「父の日」があればいいのに・・・ね


さてどうなる
060620(火) dogfight
小泉総理にとって「最後の国会」も閉会。とっくにレイムダックになってもよさそうなのに、いまだに支持率が40%を超える怪物振りです。ならば、自民党規則など変えて「総理を続けたら」と思うのですが、ある解説者によれば「限界」だそうな。「?」と思ったら、小泉総理の支持基盤は「世論」だとか。そして世論は「5年が限度」だそうな。そんなモンかな…

そんな総理だが、ここへ来て二つのことを始めた。
 ・自衛隊のイラクからの撤退
何事もなく進めば2ヶ月で撤退完了だそうです。無事に任務が終わりますように…

 ・北朝鮮がミサイルを発射すれば制裁
このミサイル、燃焼実験もしていないそうで、無事に飛ぶのか?何処へ飛ぶのも定かでないそうです。それだけに、日本に落下も可能性があり、とってもリスキーです。どれだけの被害が出るのか予想のほかですが、いまだに「話せば分る」と信ずる御仁には高い授業料になるだろう。麻生外相は、こうなれば「宣戦布告ととる」と発言していますが当然です。制裁で済む話しではありません。さてどうなるか…


アルプスの少女ハイジ
060621(水) dogfight
アルプスの少女ハイジのような服装を見かける機会が増えてきた。これって、新しいファッションなんやろか?どうせなら、もう少しダイエットしたほうが「似合うよネ」という娘もちらほら…

ミニに続いて、ローライズファッションもきっと定着するのだろう。
でもコストの厳しいアパレル業界では、きっと嬉しいだろうな!だって、股上の少ないジーパンや寸足らずのシャツなど、生地の使用量が少なく、生産コストは安いはずです。これはこれで大儲けかな…

アルプスの少女ハイジルックは、ローライズに比べれば「生地の使用量は倍」はあるだろう。これも別の意味で大儲けをたくらんでいるのだろう。結局、娘達は『アパレルの思惑で踊る』のか…


再びバブル
060622(木) dogfight
大阪市都心部(中央区・西区・北区)の地価は、1年半で4倍になった。
ただし公式発表ではない、私が仕事上で接する『取引価格=実態』です。
土地を「コスト」と考える場合、2倍が限界だろう。それが4倍になり、如何なる「用途」を設定しても採算に乗らない。そうなると余計に欲しがる人が増える。もう立派に『バブル』です。

高騰した土地購入費を、少しでも緩和しようと、建設費への締め付けが厳しくなってきました。
でも、少し考えれば分ると思いますが、土地値の高騰と建設費の高騰は同じ条件です。土地が値上がって建設費が下がることなどありえません。そんな訳で、益々事業決定までの時間が掛かるようになって来ました。まあ、事業主の思惑と、現実のギャップが大きくなり、仲を取り持つ私のような職業が苦労する構図です。

建設費の高騰の裏には、笑えない現実があります。
工場でプレハブ化できるものは、とっくに中国や東南アジアに生産がシフトしています。それでも、構造体を作る「現地作業」が残ります。この作業員(職人)に深刻な不足が起きています。何せ、年々手取り額が減る上に、俗にいう『3K』ですから…きっと外国人労働者を受け入れざるを得ないのだと思います。

もう一つ『笑えない話』は、実態以上に「忙しい」理由です。
先に述べたように「事業主の思惑と現実のギャップが大きくなり」時間が掛かる上に「談合が成立しなくなった」からだという。つまり、談合が成立するなら「見積もりをするふり」をすればよかったのですが、現実に見積もりをしなければならなくなった…というわけです。

建設業界の嫌いなことですが…
こうなると、手のひらを返すように態度がでかくなることです。「仕事を断るのが仕事」と嘯くやからも出てきて、見積もり依頼で頭下げることが多くなってきました。
不況も困りますが、バブルでよいこともありません。程よいところがありませんね…
関係のない追記
夕方からの打合せを終え『長堀〜心斎橋〜ひっかけ橋〜難波』と歩きました。
まあ〜若い娘達の露出度には圧倒されますね!後姿を写真でも撮ろうものなら、そのまま逮捕されそうなくらい『きわどいところ』まで出しています。更には白人さんの大胆なこと。こぼれ落ちんばかりの胸を誇示する女性。ノーブラで乳首の形を見せる人…凄いな〜露出度もバブル気味!


不思議な職場
060623(金) dogfight
末っ子が『やる気をなくして』いる。どうもボス(デザイン事務所勤務)の食言が多すぎる
 ・4月1日から各種保険に加入するはずだったのに、手続きすら開始されていない
 ・最も大事な商売道具『コンピュータの更新』がいつまでたっても実現しない
  (画面の色が正確に出なくて困っている…これって致命的だろうに)
誤解のなきように言えば『わが世の春』を謳歌するほど事務所は儲かっているそうだ。ボスはマイホームやスポーツカーを立て続けに購入したが、所員に配分されていない。…こんなことも反発があるようだ。でも、それ以前にこの事務所は変だと思う。何故なら…
末っ子が就職を決めた時
「おとん、コンピュータないか…」
なんと、業務に不可欠なマシンを自分で持ち込まないといけないという。私は呆れながらも、当時としては「最新のシステムを組み込んだマシン」を渡した(事務所を縮小したばかりで、余剰が出ていた)。次に「MOが欲しい」といってきた。これも用意したが、私はなんとも釈然としない。
今度「更新する」と言って、立ち消えになっているのは、勤務先の費用で社員が使用するマシンを調達することだ。

  そんなん「当たり前」やん!

更に不思議なのは、業務に使うコンピュータソフトや資料も「個人負担で購入」することだ。
この事務所には「企業とか人を雇う」という意識がない。
年々業務規模が膨らみ、総勢4人のデザイン事務所でありながら、年商が1億円近くになっているそうな(仕入れのない業種のこの売上は荒利と同じ意味を持つ)。でも、
 ・保険制度がない・・・業務中の事故にもなんら備えていない
 ・退職金制度もない
 ・給与台帳もない(個人で申告)・・・事務職員が誰もいない
だから職員がいつかない。もう退職を表明している所員を「次がみつからない」という理由で、1ヶ月以上も引きとめいるそうな。ある日、この事務所には『誰もいなくなる』かもしれない
関係のない追記
長いこと買い続けた「ロト6」 やっと、5等の1000円が当りました。関係はないけど、ボーナス数字も一致。何かよきことがあるかな…


やっぱ一人は寂しいやん
060624(土) dogfight
そうや…「今日はかおりが休みナンや」
これだけでやる気がそがれています。なんとも物憂げな金曜日(昨日のこと)です。

大泉緑地

枇杷の実をジャックするムクドリ

痩せた子猫たち

アヒル(水面下)を強姦するマガモ(雄)

今月はまだ済ませていない「月参り」にと出雲大社大阪分祀へ。
4礼4拍手2礼(出雲系は、天照系の倍あるのです)して、願い事を!
別に信心深いわけではないけれど「神頼み」は毎度のことです。

カメラは「液晶」が壊れて修理に出した。700万画素が主流の時代に、200万画素を治して「どないすんねん」といわれそうだが、愛着もあり手に馴染んでいる。更に私は「再建途上」でひたすら我慢の身ですから…
この写真(何れも大泉緑地にて)は、予備のカメラで写したものです。なにせ、昨年年末に修理に出した際、緊急用に6?00円でこうた中古カメラです。写していても「ピントが合ってのかどうかさっぱりわからへん」シロモノです。

地下鉄に乗って気が変った。今日は600円で「乗り放題」の日です。
新金岡で下りて「大泉緑地」へ。雨は上がったが、蒸暑い日です。
池の周りを一週して帰りました。まあ呆れるほどの子猫です。ノラが繁殖したようで、あちこちで雌ネコが4匹前後の子猫を連れています。どのネコもガリガリに痩せています。きっと満足に餌に当らないのだろう。池を泳ぐカモ類を襲うと構えていましたが、流石に水中ダイビングは決断がつかぬよう…

更に気が変わって、こんどは長堀で下車。昼食には早いが「寿司」にしよう。
なんと贅沢な!まあたまにはいいだろう。言っておきますが「回転」していないよ
 ・寿司10巻
 ・茶碗蒸
 ・アサリの赤だし
 ・小鉢料理
どうだこれで『600円』だ!1日200人様限定のサービス品。これが美味いのだ。
(早く行かないと品切れになるからね・・・)

さんざん道草して、事務所到着が12:00
メールをチェックしたら「検査結果」が届いていた。予想通り「アスベスト含有」
顧問先の、明日の会議でこの結果を踏まえて「改善計画の説明」をしなければならん。ちょっと気が重いね。
次は「不動産情報」を得意先に流して…(俺もバブルに荷担してるやん)
    ・
    ・
 「やっぱ・・・一人は寂しいやん」
(とほほ・・・だれか俺の『相棒』になってくれんやろか)


労多くして
060625(日) dogfight
 その1
顧問先のマンション。
長期修繕計画では、第2回目の大規模修繕は「6年後」の予定でしたが、どうも痛みが目立つということで、まず『建物診断』をかけた。これは、建物の現況を調査し、危険度を判定するものです。その結果は「うむ〜」です。緊急課題も多く見つかり、とても6年は待てそうもない。
特に、手摺は傷みが酷く、放置すれば「落下の危険性」も考えられる個所もある。ところが、この手摺のパネル材は「アスベスト成型版らしい」と言うことで、検査に出しました。その結果、やはりアスベスト成型版。こうなると、撤去するだけでうんざりするような費用となる。
 「適切なアドバイスをする」
という顧問契約でしたが、どうもそんな「奇麗事の先生家業」で済みそうにない。嫌われ役になっても指揮指導するしかないのだろう…

 その2
35年前に建設されたワンルームマンション。
もう時代のニーズに追いつけず、空室率が5割を超えてしまった。建て替えの相談があったのですが、どんなに我田引水の試算(事業収支シミュレーション)をしても、あいそうもない。クライアントが逆ざやに苦しむことが見えているの「イケイケドンドン」で仕掛ける気にならない。そこで『全面リニューアル』をお薦めした。まずは「現況調査を」と言うことで行ったのですが…
 ・設計図である筈の「耐火被覆」がない
 ・防火区画が不完全
 ・配管材に耐火材料が使用されていない
つまり、耐火性能を全く満足していないのです。困ってしまった!
ただ、耐火被覆も耐火の配管材も「アスベスト商品」なので、その意味では『よかった』のですが,複雑な心境だね…

 その3
ある弁護士の先生から依頼を受けて、建物を調査した。
その建物の持ち主氏は「欠陥建物」だとおっしゃるのですが、どう調査して見ても「欠陥ではない」
当然、私の信念に基づいて「報告書」を作成したのですが、持ち主氏は激怒だそうな。
弁護士先生は報酬を拒否され、先生は自腹で私に払おうとなさったのですが、とても頂けるものではありません。

 かくて「労多くして実り少なし」となる 。でも好きでやってる職業ですから…
追記
飾らずに付き合える「相棒」が欲しいのですが、きっと「労多くして実り少なし」だろうな・・・


今日も雨
060626(月) dogfight
天気予報をながめる
 今日も雨
 明日も雨
  ・
  ・
 明後日も雨・・・

1週間全部雨マーク。だから梅雨なんや
田植えの遅い大阪でも、やっと田んぼに、苗が整列してる

棚田の土手にナワシロイチゴがいっぱい実をつけた。苗代の頃に実ることからこの名が付いている
 雨に濡れて
 真っ赤に熟れて
 甘酸っぱくて
こんな歳になっても「メルヘンになるもんや…」と、ちょっと苦笑い


我が家の第二次大戦
060627(火) dogfight
貧乏は共通の敵である。
結婚後「どうしようもない貧乏」に襲われた。絶望の中、女房に励まされ(ハゲも増したけど)貧乏と戦った。これが我が家の「第一次大戦」です。戦後は順調に推移、子供の教育費の負担にも耐え、マイホームも手に入れた。
しかし、第一次大戦勝利の余力は続かない。「老年」を目前にして、ささやかではあっても、夫婦だけの生活を夢見ていたが、
 ・次男が「ニート」という反乱を起こした。この鎮圧に失敗
 ・最大の同盟者『女房の突然死』
 ・更に追い討ちをかけたのが、経済戦争の敗北(大口の不渡り)
こうして、我が家の「第二次大戦」は惨敗であった。
女房が生きていたら、途轍もない苦労をかけただろう。案外、神様は『女房をかばってくれた』と思っている。第二次大戦は、どうにか「停戦」に持ち込んだ。戦後復興はこれからです。

女房のいない戦後復興に生甲斐を見出すのが大変だ。
 ・切り離した「ニート」の先行きが不透明
 ・『我が家』という領土は、戦時賠償(競売)に
講和条約締結への道のりは遠い…


家族
060628(水) dogfight
あれから20ヶ月が経とうとしている。
女房の記憶は少しずつ薄らいでいく。それは私にとって必要なものであろうが、淋しくもある。そんな折に目に留まった本を読みました。

   椿山課長の七日間(浅田次郎著)朝日文庫
椿山氏はデパートマン。業者と打ち合わせ中に過労死する。あの世での入国手続きの際「まだ遣り残したことがある」と異議申し立てをした。この時、間違って殺された「香具師の親分」と、交通事故で亡くなった少年も、異議申し立てを許され、3人は
 ・初七日までに帰還する
 ・正体を明かさない
 ・復讐はしない
この3点を誓って「この世」に一時帰還する。
彼らは、一時帰還で「知らなくて良いことを次々に知ってく」
あの世の考え方では『寿命』とは−−−この世に遣り残したことなど何もないのだ−−−という。この本を読みながらそんなことに頷いていた。

浅田次郎氏は、自衛隊や「その筋」の経験者だそうな。普通なら右寄りになりそうなものだが、思想的には「左より」で、代表作となっている『蒼穹の昴(全4巻)』を読むと、それがよく分る。しかし、思想がでない作品のほうに私は感動することが多い。これは私の勝手な思いであるが、氏の真骨頂を示す作風は「笑いと涙」ではなかろうか?
この作品では『この世』に一時帰還を果たした3人が、現世で微妙に絡んでいたことが分る。そして『家族のあり方』を笑いと涙で問うてくる。
涙を拭きながら私は「我が家はどうだったのか・・・」と考えさせられた。
追記
女房も「一時帰還」をしたのだろうか?だとしたら、その後の家族の有様を見て呆れたであろう。


放置自動車
060629(木) dogfight
スーパーなどの駐車場に、NOプレートを外して放置される自動車。処分費が掛かるようになって、このような不道徳行為が増えてきた。
では「邪魔だから」と、簡単に撤去できるかというとそうでもないそうな。
撤去した途端に「俺の自動車がない」といってくる輩もいるそうで、まるで美人局みたいな話です。そこで、警察へ届けを出して「拾得物」扱いして、半年後に「費用を負担して」処分することが多いそうです。捨てられたほうにとっては、踏んだりけったりの話しです。

帰り道の途中にある大型店舗の駐車場に、このような放置自動車があった。邪魔で仕方なかったが「半年の我慢」と思っていたら、僅か1週間ほどで消えた。想像できる理由は
 ・持ち主を特定して引き取ってもらった
 ・誰かがかっぱらった!
さて?どちらであろうか・・・
案外後者と思っている。今、金属が信じられないほど高騰している。建設現場でも「廃材が消える」現象が続いているそうな。バラして売れば「そこそこ儲かる」かもね…


日常生活のメモ
060630(金) dogfight
胸のポケットに入っていたメモを見つけて友達が尋ねた
 「これ何や」
説明をしたら、大笑いした後
 「セクハラにならんように気〜つけや」
私は、気付いた買物をメールで事務所宛に送っておく。
翌日、かおりがそれを整理して、洗剤やポリ袋といった消耗品は購入しておいてくれる。更に、買って帰るべき「生鮮食品等」はメモに整理して、私に渡してくれるのです。友達が見たメモは「これ」でした。

セクハラを文字通り「性的嫌がらせ」と狭義に解釈するなら、天地神明に誓ってそのような不埒な振る舞いはない。ただ、私が「擬似家族」として甘えてしまう行為は、広義に見ればセクハラかもしれないと
反省している。

家内の死後、一番多く時間をともにしたのは「かおり」に違いない。
もし、かおりの笑顔がなかったら、私は妻の後追ったかもしれないと思うことが何度もある。この擬似家族感は、かおりに負担をかけるだろうな。
早く「相棒」を見つけて、かおりの負担を軽減しなくちゃ・・・(でも、容易じゃないな〜)


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