dogfight高松の長すぎるひとり言
2005年3月
エッセイ&コラム
---非公開にしてしまい、読む人もいないホームページです。ケッタイやね---
スズメ露骨なHメール焼酎直流・交流変換装置ニッポン放送知性派と体験派あまの街道とバードウオーキング朝寝坊引越し引越し余話遅れる春ひよこのかくれんぼ死ぬまで元気で過ごしたい琵琶湖環状線忘れた頃に法の盲点とライブドア栄枯盛衰回復度6割「大大阪」の時代食文化としての「鯖」

スズメ
050302(水) dogfight
野鳥の趣味を持って2年余。やっと「スズメ」の見分けができるようになりました。
「何やネン!それは」と言われそうですが、我国の山野鳥の半数は「スズメ目」です。さらには、雄ならば「赤・青・黄色」の綺麗な野鳥でも、雌は「只のスズメ」と言った種類が物凄く多いのです。余程の都心は別にして、郊外の住宅地で「何やスズメか」と思われる半数はスズメではありません。スズメが判別できるようになれば、野鳥趣味も「病膏肓(こうもう)」と言えそうです。さて、貴方は本当にスズメの見極めができますか?


露骨なHメール
050305(土) dogfight
かつて「カモネギメール」と題して、Hメールを取上げました。
当時は、まだ奥ゆかしさがあり、人の勘違いを誘うものでした。しかし、いまはそのものズバリの卑猥で露骨な表現が目立つようになりました。勿論、中身など見たことはありませんが、迂闊に開けようものなら法外な請求が届くらしい。

このような迷惑メールを取り締まる方法はないのでしょうか?
当然、着信拒否を設定するのですが、せいぜい網にかかるのは10%以下で、巧妙にすり抜けて届きます。何とかならんのか!


焼酎
050307(月) dogfight
鹿児島から焼酎を取り寄せました。
森伊蔵ほど有名ではありませんが、1800円弱のものがプレミアがついて、大阪で入手しようとすれば8000円ほどになる『伊佐美』というブランドです。ただ伊佐美だけ送ってもらえる訳ではなく、伊佐○○といった、他の焼酎と4本抱き合わせ購入する必要があります。1升瓶4本セットで、大阪まで送ってもらうと、代引き費用も含めて約8000円ほどになります。
注文には坂口酒店を通す必要があります。一度試されては如何でしょうか?

私は近所に住む若夫婦と一緒に飲みました。
確かに美味しいのですが、4倍を越えるプレミアまではどうでしょうか?


直流・交流変換装置
050308(火) dogfight
雑誌を呼んでいたら面白い記事に出会いました。
直流電気を交流電気に変える変換装置はバカほど高いため、直流の持つ特性を生かすことが出来なかったが、東北大学の研究で「画期的に安いシステムが実用化」されたそうです。
交流に比べ直流の方がトルクが高く、モーターでも直流モーターの方がパワーがあるのですが、制御が難しいためあまり普及していないそうです。
交流電気を送電線を使って送ると、送電ロスが大きく100km程度が限界だそうです。ところが直流で送ると、あまりロスなく1000kmも送れるそうです。

画期的に安い「直流⇒交流・変換装置」によって、広域の電力融通(あるいは売買)が可能になりました。例えば、九州で発電し「電力不足の上海に売る」なんてことができるわけです。
雑誌では「と消費の棲み分けができる」という、メリットを紹介していましたが、この意見には異論が多いだろう。

環境に優しい「ソーラー発電」や「燃料電池システム」ですが、作った電気は直流で、交流に変換して使う必要があります。この「家庭発電システム」はバカ高いのが欠点ですが、初期コストの半分が「直流⇒交流・変換コンデンサー」の費用です。画期的に安いシステムの開発は、何れこの分野にも大きな影響を与えるだろう。私は楽しみにしています。


ニッポン放送
050310(木) dogfight
ライブドアによるニッポン放送の株買占めが大詰めを迎えようとしています。
プロ野球では「侍振り」を示し、今回も「何かヤルのではないか!」という期待から、ライブドアの行動に「拍手喝采」の向きも多かった。
当初、フジテレビ側の迂闊さと法の不備を突いて、優勢に推移したのですが、ここへ来てチト雲行きが怪しくなってきました。その背景に、マスコミ関係者から総スカンをくらい「好意的な報道」を得られないからだと思います。
 ・残念ながらプロ野球のときほど「放送界に地殻変動を起こす」ような斬新さがない。
 ・外資の支援を受けた資金調達
 ・違法性を取りざたされる「時間外取引」
これらから、結局は「食い物にする」だけではないかと感ずる人が増えてきました。

以下は私の感想ですが…
もしライブドアが破れるようなことがあれば、第1の理由は「フジテレビを敵」にした」ことではなかろうか。自民党の代弁者たるフジ産経グループの政財界への影響力を過小評価かしたように感ずるが、如何であろうか?



知性派と体験派
050311(金) dogfight
智者は知識に学び、愚者は体験に学ぶそうです。でも、ホンマやろか?
体験だけで答えを出すのは愚者かもしれないが、知識だけで答えを出すのもっと危険ではなかろうか。私は、体験に裏打ちされた知識こそベストと思っています。

ちなみに私は「体験派」で、どうも知識を置き忘れている。
反面、我が家のニートは、知識だけでネガティブな答えを出してしまい、挑戦をしたことがない。これが最も愚者だと思っている。


あまの街道とバードウオーキング
050312(土) dogfight
野鳥趣味も色々あります。
 ・野鳥探し眺めることを楽しむバードウオッチング
 ・野鳥の美しい鳴き声に耳を傾けるバードリスニング
 ・野鳥を彫刻で再現するバードカービング
 ・野鳥写真の撮影にこだわる人
では、あまの街道はどうでしょうか?
時おり大きなレンズを持ち歩く方と出会いますので、中村さんや私のほかにも野鳥趣味の方がいらっしゃっているようです。ただ、中村さんや私は上記の範疇に入らないように思います。何故なら「歩く」ことからあまの街道に入っており、まるで鳥さんと出会わなくても不満があるわけではありません。つまり「歩くついでに野鳥に出会っている」のが本当のところです。

あまの街道は自然の中の遊歩道です。人間に許された空間は遊歩道だけで、あとは野鳥や草木の領分です。ここでは至近距離に野鳥が飛び交い、大きなレンズは「持余す」だけです。その意味では「ちょっと違う」ところです。
野鳥との出会いは「偶然」だけです、10秒ずれてもすれ違いです。それでもこの地域で100種を越える野鳥に出会いました。私達はこれを『バードウオーキング』と呼んでいます。皆さんもバードウオーキングをなさいませんか…


朝寝坊
050313(日) dogfight
     ---春眠暁を覚えず---
これは古い漢詩の一節ですが、本当に春の朝は眠いですね。
このことは、医学的にも証明されるそうで、下記のようなサイトの紹介がありました。
自律神経のバランスが乱れることが原因と考えられます。今の時期は、暖かい日が続いた後に急に寒くなったりといった気温の変化が激しく、自律神経が対応しきれずにバランスを崩して、眠くなったりだるくなったりするそうです。
仕事を精一杯して、たまの休日に「思いっきり朝寝坊をする」これって、働くものの特権ですね!
しかし、我が家のニートは、時間に何の制限もありません。従って「朝寝坊の醍醐味」などある筈もありません。メリハリのない生活の何処が良いのだろう?私はあくびをかみ殺しながら、不思議でならない。


引越し
050315(火) dogfight
全くバカげた理由で引越しをすることになりました。
それも、いままでの住宅ローンやバブルのツケを抱えたままでです。せいぜい経済的なキャパは半年といったところです。それで「家庭問題」に明かりが見えなければ家を処分することになります。何せ、キャスティングボードを握るのが「ニート暮らしの次男」だけに、酷く分の悪い賭けといえそうです。

引越し先の広さは2LDK。何もかも一回り狭い間取りです。さらに環境は比べられるものではありません。何せ安い家賃で探しましたので…
 ・隣や上の音がよく聞こえます。
 ・空調はまだありません、夏が来るまでには何とかしようと思います。
 ・朝シャンは無理です、シャワーがあるのは風呂だけです。
 ・トイレにウオッシュレットはありません。
バス停は無く、駅まで相当歩く必要があります(また痩せそうだ)。何せ道路が狭く、家の前にタクシーが横付けできません。アハハ〜ホンマ凄い環境です。
それでも「住めば都」になるのかもしれません。もし家庭問題に僥倖が無ければ「終の棲家」になるかもしれません。ただ、末っ子が結婚するときは、僕は出て行こうと思います。なに、それまでに「いい女」を見つけるさ…
まずは末っ子が引っ越しました。
私も1週間遅れで引っ越そうと思ったのですが、もう少し整理時間が欲しいという息子の希望に従い、4月早々の引越しになります。
引越しの手伝いをしながら「何と恵まれた環境にいたのだろう」と、感慨ひとしおです。ただ、このことを息子に言ったら、親父は贅沢に慣れすぎヤ」と帰ってきました。沈黙です


引越し余話
050317(木) dogfight
引越しは物入りですが、三男の努力で「それなりに安く」できました。家具や電化製品はリサイクルショップでびっくりするくらい安く手に入りました。
日用品の購入は、末子のペースで行うそうなので、手は出しません。引越しのときも彼女が手伝いに来てましたし、日用品もどうやら彼女が影の主役のようです。まあ、私は「お邪魔虫」といったところです。こんな風にして世代交代ができてくのでしょうね…


遅れる春
050318(金) dogfight
「暑さ寒さも彼岸まで」と申しますが、関西では「お水取りがすめば春が来る」といわれます。
お水取りは済み、あと数日で彼岸(春分の日)が来ますが、どうも今年の寒さはひつこいようです。

花の便りも遅れがちで、今年の桜は4月にはいってからの予想です。昨年の「あまの街道」の記録を見ていたら、3月27日に「満開の桜」を紹介していました。どうやら1週間遅れといったところでしょうか
。私は「春の到来」を心待ちにしています。


ひよこのかくれんぼ
050321(月) dogfight
昼夜逆転を続ける次男が不思議でならない。
行動なくして何も打開できないのに「これは何だ」と考えたとき『ひよこのかくれんぼ』ではないかと思い至った。頭だけ隠して「自分では隠れているつもり」だが、全身丸見えなのだ。ようは「現実逃避」に過ぎない。
家内が健在なときはそれでも「何とかなった」が、今はもう誰もカバーはしない。寝ていれば「苦難が通り過ぎていく」という錯覚を持っているとしか思えない。永遠の「かくれんぼ」などありはしない。先送りしても、次男が立ち向かうべき苦難は何一つ減るわけではない。むしろ積み重なり利息がつくだけであろう。

このままで如何なる未来があるというのか!
私はスーパーマンではない。次男が老いて大往生するまで、私が扶養できるわけではない。いつかは私も妻の元へ逝くし、元気で働けるのも何時までか神のみぞ知る出来事に過ぎない。
私はまもなくこの家を出行く。その時彼はどうするのであろうか?
選択肢の半分は「自殺」ではないかと思う。それは酷く現実的な解決策で、私は止めようとは思わない。彼の一生を背負えるなら止めるが、それが出来ない以上、結局彼に「自分の処し方」を選んでもらうしかない。その第1に自殺があるならそれも仕方ない。

私は親です。
捨てようと思いながら憐憫はあり、どうか目覚めて欲しい、立ち上がって欲しいと、つい願ってしまう。しかし、昼夜逆転で、今では私の顔を見ることすら避けようとする行動に、失望を隠せないでいる。何時まで「隠れたつもり」でいるのだろう…


死ぬまで元気で過ごしたい
050322(火) dogfight
次の土曜日は、故郷で父の23回忌があります。早いものですね
11月にはお母さんの1周忌が、年末には母の7回忌があります。そして来年は、兄の7回忌があります。生があれば死があるのは当たりまえですが「忘れぬ」ために、法要は続いていくのでしょう。

兄は、肺ガンで逝きました。
痛み止めが効かぬ体質で、苦しみ抜いての「死」でした。その兄の辞世の句とも言うものが「死ぬまで元気で過ごしたい」でした。苦しんだ兄ならでは言葉と涙を誘われます。
お母さんは「死ぬまで元気で過ごしたい」を地で行く終わりかたでしたね!職場で死の直前まで働いていました。お母さん自身が「死んだことを気付かない」そんな終わり方でした。どうですか?彼岸で兄から「一言」あったのではないですか…

お母さんの1周忌が我家で出来る確立は5割以下です。次男次第でどうなるか分りません。そのときはお寺で、ホンに身内だけで行います。もしそうなっても許してくださいね!気持ちは100%ですから…


琵琶湖環状線
050323(水) dogfight
琵琶湖環状線構想をご存知ですか?
琵琶湖西岸に比べ、開発の遅れた「東岸」の住民が、琵琶湖を環状に結ぶ「快速電車運行」をJRに働きかけました。しかし「需要がない」という理由で応じてはもらえませんでした。そこで諦めないのが凄いところです。彼らは「条件闘争」に切り替えました。
環状に結ぶには、直流交流とニ系統の電源を統一する必要があります。その費用に見合うだけの利用者を増やし、応分の負担をすれば「環状線構想が実現する」と約束を取り付け、観光客誘致に地域ぐるみで乗り出したのです。
『秋は北びわこへ』といったキャンペーンを季節ごとに繰り返し、中心地となった長浜は何時しか「村おこしの代表例」までになりました。イベントも琵琶湖東岸から北岸に広がり、更には対岸の琵琶湖西北部まで一体化しました。

当HP「近畿探訪」滋賀県で、湖北のたび・秋は北びわこ…といったシリーズで何度かご紹介しています。何もできませんが気持ちは100%応援していた私は、平成18年の開業を心まちにしています。


忘れた頃に
050324(木) dogfight
福岡で巨大地震がありました。
被害の酷かった玄海島では、全島避難も考えられているとか。この地域では「大きな地震は1000年に1度」と発表したばかりだっただけに、学者先生はショックであっただろう。
でもニヒルに見れば、我国は「地震列島」で、何処にも安全な場所などあり得ない。関西の安全神話だって、直下型の阪神淡路大震災で見事に吹き飛びました。

これだけ家屋に被害が出たのに、人的被害の少なかったことは幸いです。ただの「ラッキー」ではなく、長年我国の建築界が「避難時間の確保」目指して来たことは報道されない。如何なる地震でも無傷な建物を作ることは不可能です。しかし、倒壊までの時間を稼ぐ『保有耐力=上部階から倒壊するよう破壊順序も決めて設計している』という思想が入っている。この努力は、もう少し評価されてもいいのではなかろうか…


法の盲点とライブドア
050325(金) dogfight
「ニッポン放送」防衛の頼みの綱「新株発行予約権」が、050323地裁に続き高裁でも差し止め去れました。これで、ライブドアによる「ニッポン放送」買収は避けられなくなりました。ただ、ライブドアにとって「本能寺」はフジテレビにあり今後の企業防衛戦は熾烈になるだろう。

我国の法律では、外国勢力によって「報道が操作される」ことを避けるため、外国資本が20%以上の株式を持つことを禁じています。今回はこの法律を悪用し、敵対的買収を行っています。法では、外国資本による「間接投資」を禁じていません、ライブドアを窓口に外国資本が膨大な資金を動かしたのですが、現行法律では「違反」とはなりません。まあ、わが国の法の番人は「忠実に動いている」ということであろう。

ただ、今回の騒動では「外国勢力によるマスコミ操作」など目的ではないようで、資本理論による「優良企業のつまみ食い」が目的であることが明確になってきました。フジテレビの最大株主「ニッポン放送」を配下に置くことで、超優良企業フジテレビを「切り刻んで売却」し、短期に膨大な利益を上げるつもりであろう。
マスコミ界の改革を唱えてきたライブドアの「底の浅さ」が暴露され、最近では「お金をバカにするな」と、開き直ってきました。資本理論になんら違反はないものの、やはり我が国に馴染まぬ「金儲け至上主義」に、フジテレビと犬猿の仲にあるテレビ朝日の企業トップも嫌悪感を隠さないでいる。

フジテレビは、我国の保守系オピニオンリーダーだけに、資本理論だけで食い散らかされるのは忍びない。ここはできる限り素早く「法の不備」を改めて欲しいものです。
追記
フジテレビ側に「Yahoo」がつきました、ちょっと泥仕合の様相です。ウム〜


栄枯盛衰
050326(土) dogfight
ラジオを聴きながら仕事をしています。勿論「ながら族」で聞き流しているのですが、それでも栄枯盛衰を感じます。「一世を風靡する」という言葉がありますが、何と「一世」の期間の短いことか!ラジオから流れてくる歌声に「まだこの人、生きていたんヤ」とつぶやいてしまいます。

お笑いの世界も酷い栄枯盛衰です。
ギター侍や「何ででだろう〜」のコンビはすっかりお見限りです。「ひろしデス!」はまだ売れています。この差は一体何なのだろう?誰が判断しているのだろう?どんな判断基準があるのだろう?
どうでも良いことを、私はボンヤリ考えている…
追記
ライブドアの堀江氏、彼にも栄枯盛衰の黄昏が近いかも・・・


回復度6割
050328(月) dogfight
家内の突然死ほどショックを受けたことはありません。
立直りには時間が必要です。ただ、酷く個人差があり、私の場合「膨大な時間」がいりそうだ。あれから5ヶ月、それでもようやく「一人寝」に慣れてきました。次男のニート問題が表面化したこともあり、家内との感傷に浸っていられないことが、案外立ち直りを早めてくれたかもしれない。

家内を背負っての「同行二人」の旅も、一人暮らしを楽しむことに役立っている。この下地に、家内の生前に始めた「歩き」があります。野鳥を探しながら「歩く」趣味が、歩くことが主の貧乏旅行のもとになっている。何時も、これは「神の采配」であろうと感じています。

酒は私の主食となっている。
長年、家内との「二人酒」を楽しんでいたが、今は望むべくもない。趣味の読書と酒が合わさって、私なりの「一人酒」となっている。ようは、慣れと新しい習慣作りといえよう。

友とは嬉しいものだ。このことを書こうとすると私は何時も泣いてしまう。もし、私にこの素晴らしい友建ちがいなかっらなら「とっくに自殺していた」だろう。この恩返しができることがあるであろうか?それほど私は暖かい友情に包まれている。

まだまだ回復度は60%に過ぎない。いやいや、もう「6割も回復した」と言うべきであろうか…


「大大阪」の時代
050329(火) dogfight
かつて大阪に「大大阪時代」があったと、ある講演で知りました。ただ「定義」はなく、講師の先生によれば
 ・広義に解釈すれば大正時代後半から昭和45年(大阪万博)まで
 ・狭義に解釈するなら対象14年から昭和8年まで
だそうです。狭義の期間が明確なのは、大阪が大合併により、東京を抜いて面積人口とも「日本一」になったのが大正14年で、再度東京に抜きかえされたのが昭和8年ということに由来する。これなら「至極素直に大阪が日本一であった期間」と頷けます。

建築界に目をやれば、この「大大阪の時代」に、建築文化が間違いなく「大阪で花開いた」といえます。明治の建築界の重鎮「辰野金吾」が没し、カリスマ建築家の定めた「名建築=赤レンガ+御影石」という縛りがなくなりました。建築界が重石(おもし)から解き放たれた開放感を持ったのです。辰野金吾が生前嫌った「スクラッチタイルや竜山石」の使用にタブーが消えたのです。
更に、この時期に「建材の国産化」が進みました。
 ・当時、主要な構造を作ったレンガが大阪(泉州)が国産化され、日本一の生産地となった
 ・ガラスが大阪で国産化され、供給されるようなった
 ・当時最先端だった塗料の大手メーカー「日本ペイント」が本社を東京から大阪に移転
 ・国産タイルン流通拠点が大阪に出来る
このように、バックグランドが出来上がり、自由な気風と新たな建材に裏打ちさた「名建築」が続々と誕生しました。戦災を免れた建物も結構あり、今ならまだご覧いただけます。ただ、保存運動は「うむ〜」で、今後が気がかりです。


食文化としての「鯖」
050331(木) dogfight
今ではすっかり高級魚となった「鯖」
しかし、昔は最も「庶民の魚」であっただろう。各地に「鯖街道」が残るように、広く流通した魚でもある。
ここのところ、貧乏旅行が続いています。旅行のたびに「鯖」に縁があるため、食文化としての鯖を考えたくなりました。

近畿地方で有名な「鯖街道」は、
 ・若狭から琵琶湖東岸を通り京へ至るルート
 ・日本海から篠山をへて京に至るルート
があります。先日、篠山を旅して「鯖の棒寿司」を食べました。思わず酢の強さに顔をしかめたのですが、慣れてくるとその美味しさが癖になりそうです。
琵琶湖ルートの鯖寿司が「甘酢」であるのに対し、篠山ルートは「酢が強い」のは、京までの距離にあるように思います。鯖は青魚で「足が早い」反面、酢〆で保存が効きやすい特徴を持っています。つまり、保存期間が両者の酢の強さに反映しているのではなかろうか。

松前」と呼ばれる鯖寿司があります。これは、ご飯も潰して「発酵」させ、更に保存期間を延ばしたものです。餅のような腰があり、これも美味しい寿司です。

大阪では「バッテラ」と呼ばれる、鯖の箱寿司があります。酢〆は行われていますが至極軽いもので、これはむしろ「鮮度の良い鯖」を楽しむ食べ方です。

山間地の吉野名物は「柿の葉寿司」です。酢〆した鯖の切り身をご飯に乗せ、漬け込んだ柿の葉で包み保存するものです。柿の葉の風味と鯖がマッチしてびっくりするほど美味です。先日、ふるさとで行われた法事の土産にしたところ大変喜ばれました。

更に変わったところでは、熊野地方で有名な「めはり寿司」があります。これは「目を張るくらい美味い」と言うところから来ています。
握り飯に、酢〆した鯖の切り身を乗せ、漬け込んだ高菜の葉で包み食べるものです。保存食と言うよりは、葉で包んでは食べる方が美味しい寿司です。ただ、商品化は難しく「個人のおうちでご馳走になる」しか食べる機会は少ないと思います。ホンマ!目を張るくらい美味いよ。
追記
4月3日から「喜蔵院ユースホステル」を利用して、吉野山を散策します。柿の葉寿司の本場だけに楽しめそうです。


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