dogfight高松の長すぎるひとり言
2004年2月
エッセイ&コラム

発明の対価陸影見えず憲法改正方法論春日大社の万灯篭無謬強風の中でコンピュータの修理四日市の味噌料理芸術性が全てか?牛丼消えた追悼会自殺考趣味人縮み指向お義兄様国際平和ポスターコンテスト迷惑メール私は誰でしょう?河内長野にて個体識別付加価値の変遷珍しい鳥腕と機材と時間インターネットの功罪モラルハザード京都野鳥の種類
040201(日)発明の対価
この数日「発明の対価」に関する判決が報道されています。
サラリーマン研究者の発明発見に関し、その報奨金は100〜1000万円程度が相場だったそうですが、この数日の判決は億を超えるようになりました。昨日の発光ダイオード(LED)では、200億円の判断が示されて、双方とも上告するそうです。
私の知識は「報道」でしか得られません。新聞には、裁判官の判断(対価を利益の50%以上としている)が紹介されているのですが「何故50%以上なのか?」イマイチ理解できません。そこで「少し疑問を」呈してみたいと思います。おそらく「経営者寄りの考え」と非難が出そうですが、覚悟の上です。

研究者を集めれば「画期的な発明が得られる」のでしょうか?そんな保証はないはずです。
世界に冠たるシンクタンクには星の数ほど研究者がいるだろうに、必ずしも発明発見の数と比例しません。そこには「偶然と幸運」という二つの要素に左右されることが多いのだろうと想像します。昨年、日本を沸かせた田中さんは『試薬の調合を間違えた』ことでノーベル賞を頂いています。
研究施設の経営には、その「不確実性と戦う」側面が多いのではないでしょうか。
「ほんの僅かの成功例」から上がる利益で、圧倒的大多数の「不成功例」の費用を賄っていると思います。このことから…例えば、Aさんの「成功した研究」に対し、組織とAさんが「利益を折半」したら、組織の継続は困難だろうと想像できます。もし成功例にこのような対価(利益の50%)を認めると、成功しなかった研究から罰金を徴収しないと勘定が合わなくなるだろう。
 ・組織側は、組織全体の運営から「発明の(個人への)対価」を計算
 ・個人は、己の功績に対して「発明の対価」を要求
きっと、永遠にかみ合わないだろうな。まして「経営」などやったことない、純粋培養の裁判官では、組織運営側の「経済理論」など理解できないのでなかろうか?

青色発光ダイオードは世界が待ち望んだ発明で、それだけに画期的であったのですが、発明者が主張するように「彼だけの功績」であったのろうか?
中村教授(発明者)がどうであったか?私にはわかりませんが、世間の一般論で言えば、案外広い裾野に支えられた発明が多いのではなかろうか…
dogfight注:「発明の対価」等と大げさに言わなくても、ごく普通の営業の世界で「多くの不調を僅かな成功で補っている」ことは、掃いて捨てるほどある。ようは全体のバランスで会社(社会)は成立っている。芽の出ない下積みを無視して「成功は全て俺のもの」とするなら、世界の人口は半減ではすまないだろう。
040202(月)陸影見えず
1900年代始めのこと。使用済み核燃料からプロトニュウムを抽出し、高速増殖炉で「永遠のエネルギー」を創り出すため、遠くフランスからプロトニュウムを運ぶ任務についた人たちがいます。
封印された資料も「公開のための時間」を経て、人の目に触れることとなりました。その資料を基に---曽野綾子著『陸影を見ず』文春文庫---が上梓されました。

我が国へ破壊の限りを尽くした米軍の爆撃も「発電施設」へは配慮したようです。
戦後の「奇跡の復興」も案外このような種明かしが出来ると思います。また、我が国も一貫して発電能力の維持に力を注いできました。
原子力発電に批判的な人も多い我が国ですが、では「原子力を止める覚悟は?」と問えば、案外腰砕けになります。原子力発電能力を整備しながら「廃棄」を打ち出したのはドイツです!ドイツは、そのために発電コストが「2倍以上になる」ことを容認しました。
私は「この覚悟」を持って反対するなら良いと思います。私の目撃した反原発運動は「原発反対・でも供給責任は求める」というもので、何時もながら身勝手な住民運動でした。

同書「陸影見えず」は、原発反対運動のうねりの中、発電力確保こそ使命と心得る男達によって「無寄港」のプロトニュウム輸送がドキュメタリータッチで描かれていきます。
執拗に妨害するグリーンピースと、それに便乗するNHKの妨害報道が描かれています。
dogfight注1:グリーンピースはその後、共産圏から資金援助を得ていたことが明るみに出ている
dogfight注2:NHKは中国政府と共同事業を行う関係にある
dogfight注3:高速増殖炉「もんじゅ」は放射能漏れ事故を起こし現在頓挫している

ここには、おそらくプロジェクトXが絶対に取上げないテーマが描かれています。人知れず「日本」を支える人達の姿を、垣間見ていただければ嬉しい作品でした。
040203(火)節分憲法改正方法論
憲法改正論議が漸くタブーでなくなりました。自民党も民主党も改憲を唱える人が増えてきたのですが、まだまだ同床異夢の観があります。
で、改憲をテーブルに載せようとすると、恐ろしく手続きが不備であることが分かってきました。改憲には「2/3の賛成が必要」なことは知られていますが、国会議員の2/3なのか出席議員の2/3なのか?実は明記がないのです。更に、国民投票で「賛同を得る」必要があるのですが、我が国には「国民投票の制度がない」のです。つまり、一連のルールを定める法律から作る必要があるのです。
おそらく、憲法を作ったGHQの超進歩派も、こんなに長持ちすると思っていなかったのであろう。一方、そんな面倒を掛けなくても「廃棄すればよい」という説もあります。これも法的根拠はないようですが、我が国の法律は「○×はしてはならない」ことからなっており、憲法の何処にも「廃棄してはならない」と書いていないから「捨ててもかまわない」らしい。これなら「2/3の定義」も「国民投票法制」も要らない。
私は、国際常識に則った内容で「時代と共に変遷できる憲法」の制定を待っています。
関係のない追記
日曜日、コンピュータのSWを入れたが立ち上がらない。調べたら、OSの一部が破損していると言う。取りあえず出来る手当てをし、大変不安定な状態で動いてます。週末に新しいHDでフォーマットするつもりですが、それまでに何時「更新不能」になるかも知れません。悪しからず…
040204(水)春日大社の万灯篭
近畿の風物詩に掲載
040205(木)無謬
光ファイバー導入専門委員会のメンバーを辞退したので、もうこのことに触れないでおこうと思ったのですが、メンバーの方から
---我が家には委員会当日(24日)に投函されたのではないかと思います。私は昨日は出勤で21時前に帰宅し、はじめて通知を見ました。 従って、出席はしていません。
こんなメールが届きました。半年間、ほったらかしておいて「当日の召集」とは酷い話しです!どうも管理組合が指名したS委員長には、組織運営というものが分かっていないのではないかと思います。

■嘆願書の中で、二度と「開店休業」の事態が起きない
よう「ルールの確立
」を要望した
 ・
委員長および書記の選出
 ・
各委員の役割分担
  (誰かが全部背負い込む必要はない)

 ・
委員会名簿の整備と連絡網の確立
 ・
議事録の整備保存と配布
  住人の方に広くご理解頂くために、委員会審議の
  「経過報告」を掲示板を利用して公表していく
  ⇒密室の審議を避ける

 
専門委員と管理組合の意思疎通方法の確立
  (合同委員会の定期化)

 ・
委員会開催の定期化
私が求めたことは、右表「ルールの確立」で分かるように、スムーズな委員会運営でした(こんな基本的なことすらできていない)。しかし、この気持ちは管理組合には届かなかったようです。

開催通知を見て気付いたことがあります。
 ・開催通知がS氏になっていたこと。
 ・長期間放置の理由に触れていないこと
 ・委員会運営の改革に触れていないこと
このキーワードから「何も変えない」ことで、管理組合には「何ら落ち度がなかった」という、組織防衛に走ったことが良くわかりました。
「現実に困っている人がいる(私だけではない)」ということより、管理組合が無謬であるために「なんや知らんけど開催してへんかっただけ」にしたのです。釈明したり、委員長を更迭したりすれば「不都合があったことになる」と考えたのでしょう。ようは運営推進より「誰も責任をとらない」ことのほうが大切だったのです。結局、嘆願書と言う名の抗議をしてから50日がたって「何も変わらん」というのが答えでした。

管理組合の某氏から電話を頂いたのでお尋ねしたら「アンケート調査の結果は公表しない」そうです。住民にアンケートしておいて「公表しない」は乱暴だと思うのだが、組織防衛は「全てに優先する」らしい。どうやら、予想外に「光ファイバー希望者が多かった」ようだ。だから「管理組合の怠慢」を責められないように非公開らしいが、それは買いかぶりだろう。管理組合に意見を上申しようとすれば「管理事務所に手紙を預ける」ような閉鎖組織で、叛乱も起きていないのだから「大人しい住民達」です。

価値観は多々あっても良いと思います。しかし、住民生活を護るのが目的の管理組合が「自己防衛」に走る様は見たくありませんね!
息子や家内は、あくまで内部に留まって闘争するべきだと言う意見でしたが、無能なリーダーのしたで私に出来ることは何もないと考えました。

追記
別のメンバーさんからもメールを頂きました。必ず「次の開催日」を決めてから委員会を終了することにしたそうです。少し前進かな…
040206(金)強風の中で
この冬何度目かの寒波がきて、半端ではない寒さです!強風が吹き、木々が揺らいでいます。私は、鳥の生態に詳しくないのですが、このように強風が吹き荒れる中で、小鳥達はどのように過ごしているのでしょうか?
愛鳥週間で、巣箱を取り付ける運動がありますが、全ての野鳥が「巣箱を利用」するわけではありません。むしろ、利用する野鳥のほうが少ないようです。多くは、枝の根元に皿状の巣を作りますが、繁殖期以外は利用しないようです(詳しくは分かりません)。普段は枝に止まった状態で夜を過ごすのですが、昨夜のように「強風が吹き荒れる」と、小鳥の足で掴むことが出来る小枝は「嵐の中の小船」のように揺れるのではないでしょうか。

野鳥に興味を持つようになって1年が過ぎようとしています。以前ならこんな心配はしなかったのですが、感性も変化していくようです…
040209(月)コンピュータの修理
先週の日曜日、コンピュータが立ち上がらなくなりました。
チェックをしたらOSの一部が破損していると言うメッセージで、応急処置をしました。何とか立ち上がるようになったのですが、起動するだけで30分も掛る有様で普通ではありません。高知に住む息子にSOSを入れ、修理に来てもらいました。この土日を掛けて修理したのですが、ハードディスクの破損が原因だったようで、何とか更新を続けていたのが奇跡だったようです。ハードディスクの入換えに際し、出来るだけのデータを取り出したのですが、破損している可能性もあります。
取りあえず、CADとメールとホームページを使えるように復帰しましたが、まだ完全に元に戻ったわけではありません。少しづつ覚束ない私が仕上げていくことになりました。無事に済めばよいのですが…
まずは、二日間更新が出来なかった理由をお知らせしておきます。
040210(火)四日市の味噌料理
先週金曜日(040206)は、嬉しいかな!旧交を温める1日でした。
某氏が事務所お越しになり、とっても美味しい日本酒を頂きました。雑談をしている最中に、今度は鳥取から日本酒「緋置桜=この酒も絶品だぞ!」の酒粕がクール宅急便で送られてきました。先日旧交を暖めたTさんからのもので、私とかおりの分が入っていました。
そして…
この日は、10年ぶりに四日市のSさんとお会いする日です。Sさんとは、私が四日市で某石油会社の独身寮を設計したのがご縁で、一回り上の大先輩です。現場があった頃、連れて行っていただいた居酒屋の「味噌カツ」の味が忘れられなくて「まだあるのでしょうか?」と、お手紙を差し上げたのがきっかけです(年賀状を見ながら懐かしくて)。場所は四日市ですが、豆味噌の名品「八丁味噌」に拘る店です。
四日市(近鉄・阿倉川駅近く)『串正』 0593-33-2928

筋肉のドテ焼き

豆腐田楽

クジラのフライ
豚のロース肉を厚さ1cm程にして串に刺し、フライにして味噌ダレで食べるのが自慢です。勿論、たくさん戴いたのですが、写真を撮るのを忘れていました。味噌ダレを使った、ドテ焼(筋肉の味噌煮込み)きに
---味噌ダレのレシピ---味噌は八丁味噌に限る。
・味噌を溶く「ダシ」の作り方:スジ肉をボイルしながら
 丁寧にアクを取っていく。これがダシ汁となる
・八丁味噌をダシ汁で溶く(トンカツソースくらいの濃さ)
・お酒を少々加える
・ザラメで「甘めに仕上げる」
、味噌田楽…その美味いこと!

味噌料理のほか、クジラやコロッケ、ナマコにコノワタ(珍味だよ!)など、しこたま食べてきました。その後の『喉の乾くこと』半端じゃなかったね!
040211(水)建国記念日
 ■芸術が全てか?
Aさんは、某ゼネコンの大阪支店長を退き、今は顧問をなさっています。出勤も毎日ではないようで、悠悠自適の生活です。そこで「趣味を!」とカメラをお始めになりました。そんなAさんとの雑談から…

カメラの先生が「野鳥写真が欲しいなら図鑑をコピーすればよい。野鳥を通して何かを表現しなければ意味がない」とおっしゃったそうです。Aさん自身のお考えではありませんので、目くじらを立てるようなことはしませんでしたが、なんと失礼な発言でしょう!
この発言から「芸術性のない写真は無意味」と伝わってきます。大変な忍耐の末、シャッターチャンスをモノにした図鑑の野鳥写真すら「価値を認めない」発言です。私が必要とする野鳥図鑑は「クリアな写真」で
 ・照合しやすいこと
 ・識別しやすいこと
 ・特徴や生態を的確に表現している
ことです。太陽に向かって羽ばたく野鳥写真などいくら芸術性が高かろうと「種の特定」に役立ちません。『野鳥の芸術写真VS優秀な野鳥図鑑の写真』は、求められるものが全く違うわけで、優劣をつけること自体が間違いではなかろうか? 
それどころか、個人が「趣味で写す野鳥写真」など全くの無意味だと宣言しています。芸術家になるために「カメラを購入する」人が一体どれだけいるというのであろうか?このカメラの先生には「楽しみながら撮る写真」と言うものがないようだ。ある意味で不幸な人であろう…
追記
絵を習おうと、カルチャースクールに入会したことがあります。40代後半のことで、今さら芸術家になろうなどと言う気持ちはなく「絵を楽しみたい」と思ったに過ぎません。ところが、先生は「美大の生徒に接する」ように厳しいものがあります。誰も彼もが芸術家になってどうするのであろうか?
私には『楽しむことを教える』カルチャースクールがあっても良いように思いました。

キリスト教の布教に来たご婦人が、聖書を読まない私に「貴方は文字を読むのですね」と。このご婦人によれば、本とは世界で唯一「聖書だけ」だそうです。

価値観が「人の数だけあって」何故悪いのだろうか?
040213(金)牛丼消えた
吉野家や、なか卯から牛丼が消えました。
理由はアメリカで発生したBSEです。我が国は、直ちに輸入禁止処置を取り、アメリカに対し「安全の確認=全頭検査」を求めました。ところが『我こそ正義の国・アメリカ』は一方的に安全宣言し、輸入解禁を我が国に求めています。
安全と言う「信頼」を決めるのは消費者であって、生産者ではありません。我が国では、全頭検査を実施して「安全を担保」しています。我が国で行っていることを、我が国への輸出牛肉に求めたに過ぎません。なのに「検査はしなくても安全」とは何たる言い草であろうか!この傲慢さがアメリカが嫌われる理由であろう。
dogfight注1:オレンジやグレープフルーツで、無理やり我が国の市場をこじ開けながら、フロリダとかカルフォルニアのようなオレンジの産地では政治力で日本のミカンの輸入規制(禁止)をしている。ようは身勝手なのだ!
dogfight注2:日本のみかんはアメリカで「テーブルオレンジ」の名称で人気がある。簡単に食べられることから、オレンジやグレープフルーツのライバル(脅威)となっている。
アメリカンビーフについて、別の感想がある。
「何故アメリカなのか?」という疑問です。『日本人好みの味の牛』を飼育しているのはアメリカだけで、だからこそアメリカでBSEが発生すると、牛丼が消えてしまう。オーストラリアや南米でも「日本人好みの牛」を契約飼育していれば、リスク分散が出来たはずです。どうも、輸入者側の我が国に「食糧安保」の概念が欠如していることも原因ではなかろうか…
040214(土)追悼会
年末にお亡くなりなったA先輩の追悼式が昨夜行われ、参加してきました。
---040110(土)先達葬送---でご紹介したA先輩は、私より2周りほど年上になります。大変お世話になった大先輩で、今も思い出が頭をよぎります。

ご遺族の皆様

思い出を語るYさん

思い出話にふける参加者
Yさんは、中学からの同期で60年以上のお仲間です。その思い出話は訥々として胸を打つものがありました。途中、胸を詰まらせ絶句するYさんに、私も思わず涙が出ました。
某クラブで多くの先達がお亡くなりになりましたが、このように追悼会が開かれたのは始めてではないかと存じます。それほど多くの皆さんに影響を与えた人でした。A先輩、ありがとうございました!
kankeinonai追記 
今日はバレンタインデー。土曜日で、通勤しません。チョコレートに追いかけられることもなくホッとしますね(悔しい!)。でも、私には愛娘かおりがいます。ハイ!ちゃんと「1個ゲット」です。
040215(日)自殺考
景気回復報道とは裏腹に『経営者の自殺』は相変わらずの高水準だそうです。私も一応「今時の経営者」をやっていますと、この気持ちが良く理解できます。自殺は『過去と未来』から逃れることが出来ます。私の事務所も、今月の資金繰りを「今月段取りする」自転車操業状態がもう1年続いており、全く心休まる時がありません。自殺は、この状態から解放してくれます。自殺をすれば
 ・保険付きの借入れは帳消しになる
 ・死亡保険金が入る(借金の清算や家族への遺産)
このように苦痛から解放されますが、だからと言ってとてもその気にはなりません。
面白いもので、資金繰りの苦しさから必然的にネオン街と縁を切り、偶然か神様の采配で金の掛らぬ野鳥趣味に変わりました。この野鳥趣味のお陰で、ネオン街を徘徊しなくても私は退屈をしません。
すっかりお付合いも減りましたが、今では1万円もあれば「3軒回って大名気分」の場末巡りで満足しています。どうやら私は、状況への順応能力が高そうです。
行き詰まった経営者には魅惑的な自殺ですが、その手段となると「怖がりの私」など二の足を踏みます。
入水自殺は、泳げない私にとって恐怖以外の何者でもありません。
鉄道への飛びこみ自殺は莫大な補償金を要求され、残った家族に迷惑を掛けます。
  第一、怖くて飛び込めそうもありません。
飛び降り自殺は、17階に住む私にとって最も安易な方法です。
  でも、高所恐怖症の私は下を見るだけで「目がくらみ」とても出来そうもありません。
自殺未遂をした方から伺ったことがあるのですが、首吊り自殺は「気持ちがいい」そうです。
  頚動脈が閉まり失神するときは「真綿に包まれた心地」だそうですが、失禁するが嫌ですね!
そんな訳で、どんな死に方も嫌です。だから私は自殺などしません。
---生れ生れ生れ生れて生の始めに暗く、死に死に死に死んで生の終りに冥し---空海
040216(月)趣味人
狭山池の辺を歩きながら「もう直ぐ春ですね…」と呟いていました。
万年倒産予備軍で、日々資金繰りに苦しむ私ですが、野鳥の趣味を持ったお陰で「胃の壁に穴もあかず」心の静謐を保っています。
歩きながら、ふと父を思い出しました。
昭和27年。私が5歳の折に実家が倒産しました。高松家第7代当主の父には「耐えがたい」ことだったようで、その後精神にも支障をきたすようになりました。父は大変な趣味人で、倒産によって「趣味の継続が不可能」になったことも災いしたようです。
 ・クラシック音楽(昔は蓄音機のある家など珍しかった)
 ・茶にいけばな
 ・書道 水墨画
まだまだ牧歌的な日本があった頃で「旅の茶人や絵師」がたくさんやって来ました。旧家であったため、このような旅人が逗留することも多かったようで、襖絵や掛け軸が多く残されていました。茶道具の名品も多かったようですが、値打ちを知らぬ私が「ままごとの茶碗」に使い、旅の茶人が目をむくこともありました。また、書の名手で、箱ものが出来ると揮毫を頼まれていました。

趣味人であった父の資質を、いかほども受け継がなかった私ですが、倒産という出来事でタフな神経を持つことが出来ました。若い頃は、底なしの体力で「昼夜を問わず働く」パワーの持ち主でしたが、年とともにガタが来ました。わき目もふらず働くほど仕事量もなく、体力もありません。そんな変化にあわすように趣味も変わってきました。
今もパワフルに働く某氏が、私のHPをみて「どっちが優雅かわからへん」とおっしゃっていました。
残念ながら「負け組」の業界にいますが、趣味人としてなら「いいとこ行ってるな」と思っています。
040217(火)縮み指向
A先輩の追悼会の席での話題から「その1」
YOさんは、不況業種に指定される印刷業で、2年前に「息子に経営を任せた」そうですが、見ているほうが辛いとおしゃっていました。私も、不況業種と言うなら人後に落ちない「建設業」です。YOさんのお話を聞きながら肯くことが多かったのです…
□攻めるのは楽
---業務を拡大しながら「攻める」のは楽ですが、業界全体が縮んでいるときに「縮小しながら守る」のは容易ではない---と、おっしゃいます。全く同感です!
□人脈の枯渇
定年は延びていますが「権力ある現役」はむしろ若返っています。例えば、40代の頃なら「ほっておいても受注できた」ものが、今は困難になりました。理由は簡単で、頼みの人脈が「発注担当から外れた」からです。これはどの業界でもいえることで、世代交代で「利益を得る世代」と消え行く世代があるということです。この事態は、大組織なら営業担当を変えることで世代交代に対応できますが、個人企業では「避けられない退潮」といえます。

『縮み指向』を否定的に受取る向きが多かろうと思いますが、私のような事務所稼業や、町の中小企業で「社長の人脈で受注」してきた会社では『上手く縮む』ことがソフトランディングに絶対不可欠だと思っています。私の場合後継者がいませんから気楽ですが、前出のYOさんなど「ハラハラ・ドキドキ」だそうです。どうも、社長の魅力で受注してきた町の中小企業では「人脈の継承」は容易なことではないようです。
kankeinonai追記 格別嬉しくもない「57歳の誕生日」です。
040218(水)お義兄様
A先輩の追悼会の席での話題から「その2」
OHさんと私は親戚になるそうです。なんとも変な出だしですが、私達は長いこと親戚であることを知らなかったのです。
昨年年末兄の7回忌がありましたが、その兄の葬儀の席で驚いたことがありました。共に某クラブに所属して結構親しくして戴いていたOHさんが葬儀に現れたからです。両者とも、指差しながら「何でここに!」と絶句したものです。話ながら氷解していったのですが、通夜に参加してくれたクラブの中間達も「事実は小説よりも奇なり」に驚き、笑いこけていました。
なんと!OHさんの奥様と亡くなった兄の嫁が姉妹だったのです。
兄は何度も、OHさんの元へお訪ねしていたようで「大阪に弟がいて建築設計事務所をやっている」と聞いていたそうですが、私とは全く「結びつかなかった」そうです。落ち着いた兄に比べ、私は---がさつでヤンチャ---だそうで「とても兄弟とは思えない」と、今でもおっしゃいます。まあ、なんと失礼なお義兄様でしょうか!
kankeinonai追記 「誕生日メール」ありがとうございました。
我家では、家内も私の誕生日に気付きませんでした。なんとも影の薄い亭主です。
040219(木)国際平和ポスターコンテスト
A先輩の追悼会の席での話題から「その3」
私がかつて所属していた某クラブは、国際平和ポスターコンテストのスポンサーをしていたことから、選考のお手伝いをしていました。A先輩がその委員長をしたことがあり、写真アルバムが回覧されました。その印象を少し…
□アニメチック
どの絵もアニメタッチで驚きました。まるで「申し合わせた」かのように画一的でした。
□原爆ドーム
国際平和ポスターコンテストのための絵とは言え、原爆ドームをモチーフにしたものの何と多いことか!---原爆ドーム=反戦⇒平和---という刷り込み教育が行われている様が浮かぶようでした。ちょっとステロタイプではないかと思います。
□国旗と人種
私が見たものは地区予選レベルのもので、ポスターの図柄に「国旗や人種」をあしらったものが多かったのですが、全国大会に行けば「差別に繋がる」として敬遠されるそうです。小学生を対象にした国際平和ポスターコンテストですが、最後は「大人のイデオロギーに汚染されるのか」とため息が出ました。
kankeinonai追記
鎌倉の山田様から誕生日のお祝いメールを戴きました。その追記に---六星占術によると高松様は「12年に一度だけの蓄財の年」なのだそうです。今年はきっと良いことがあります---という嬉しいメッセージがありました。占いがあたったのかどうか?先行きに明るさが見えてきたようです。
040220(金)迷惑メール
私は「スケベ顔」らしいが、とっくに「男を卒業」したように、本当は至って淡白です。
若い頃からブルーフィルムが嫌いで、今でもアダルトビデオは見ません。然るに、HTMLメールを迂闊に受信すると、朝っぱらからエロ写真が画面いっぱいに広がる。
最近は、セカンドメールPROで受信チェックし、エロメールと「金貸したるでメール」は受信拒否の手続きをとるようにしています。それでも、内容は同じなのに発信者が違うこの手のメールが後を絶たない。何処で私のアドレスを調べるのか?困ったもんだ。希望もしないものを勝手に送らないでもらいたい。

事務所運営は容易ではありませんが、まだ税金滞納や銀行借入れの返済遅れはありません。私には、わけのわからぬ金融屋に頼ってまで無理に事務所を維持しようという気持ちはありません。
「受信拒否」の手続きを、毎日10〜20件もとっており、延べにすればゆうに100件は超えるだろう。いいかげん私には利用する気がないことが分かりそうなものだと思うのだが、なのにまだ同じ内容(3種類)の「金貸したるでメール」を送ってくる。
いったい幾つアドレスを持っているのだろう?その執念深さに呆れてしまう!
040221(土)私は誰でしょう?
日々カメラを担いで通勤しています。先日のインフルエンザで病院へ行くときも、カメラを持っていて「呆れられた」もんです。何せ、バス3区間分を歩いて、それも遠回り(狭山池を半周して)して駅まで行きます。その間、手当たり次第に写すので、1週間の枚数は膨大なものです。まさに「デジカメは只」の世界です。これだけ写すと「不思議な野鳥」に出会います。そんな1枚が右の写真です。シャープではありませんが、判読できないほど不鮮明でもありません。

狭山池の堤防の草叢に、20羽余りのホオジロがいたのですが、私が気付かずに迂闊に近づいた(保護色で本当に分からない)ため、一斉に飛び立ってしまいました。なのに、この1羽だけは地面につくもったまま動きませんでした。このときは「ホオジロか…」と思い、この1枚しか撮影していません。でも、こんな不思議な野鳥はいません!図鑑の何処にもありません。強いていえば、セッカに似ているのですがピッタリではありませんし、季節も合いません(狭山池では冬にセッカはいない)。胸に黒い筋があればホオアカの可能性もあるのですが?分かりません。

こんな時はF・伊藤先生にすがるしかありません。しかし、知識も資料も豊富な先生でも「照合できるものがない」そうです。ほとんど素人の私でも、このような出会いがあることが野鳥趣味の醍醐味です。突然変異か?何かの交雑種かも知れません。野鳥写真集の「誰でしょう」が、また増えることになりました。
040222(日)河内長野にて
昨日のこと。仲間12名で太閤さんも愛でた「天野酒・西條蔵」を見学してきました。集まった皆さんには大変喜んでいただきました。

西條蔵は、昨年詳しくご紹介していますので、そちらをご覧下さい。西條蔵は「登録文化財の指定」を受けており、美しい町並みを構成しています、合せてご覧下さい。なお、西條家本宅は大変価値が高いそうですが、傷みが酷く全面補修(2億円の費用が必要)は容易ではないそうです。内部を見学することは出来ませんが、この鬼瓦を見るだけでも、建物の凄さが想像出来ます。
追記 鬼瓦の紋は「三つ巴」です。金剛寺と酒作りで縁を保ちながら、門徒であったようです。面白いですね!

見学後は、アンテナショップ「なまくら」で懇親会です。酒豪が酒蔵に集まっただけに、その消費量は凄いです。盛り上がったことはいうまでもありません。
西條蔵に先立ち、あまの街道から天野街道を歩いて天野山金剛寺まで行ってきました。その足で、河内長野駅へ向かったため、30分ほど時間の余裕が出来ました。そこで、昔の思い出がある建物を見学に行ってきました。
私のサラリーマン時代の作品で、約30年経過しています。
当時、全国の自治体で「老人福祉センター」が大流行したもので、この建物も河内長野市老人福祉センターです。最近、リニューアルしたようで、サッシがスチールからアルミサッシに変わっており、それと同時に外装のタイルを張り替えていました(当時のものはもう少し濃い茶色で、特注で作ったクラフトタッチのものでした)。玄関庇は約8m片持ちで突き出したシャープなデザインでしたが、これも取り替えられていました。それでも往時の原型はそのままで、雰囲気が残されています。

センター前の川にいた
ダイサギ

当時私が勤務していた設計事務所は、約10人のスタッフがいて、このような用途は初めての受注です。誰が担当するかを決めるに社内コンペが行われ、嬉しいことに私の案が選ばれ設計担当となりました。
思い出の多い作品ですが…
当時の階段対策(バリヤフリーり)はスロープが常識でした。私が行政に対しエレベータの設置を提案したところ「何で2階建てにエレベータが要るンや」と猛反対!最初の大仕事がこの説得でした。当然「福祉用エレベータ」の基準などなく、基準作りからは始めました。竣工後暫くして、エレベータメーカーが「福祉用エレベータを標準化しました」という。この商魂と自分の迂闊さに驚きました。勿論、後の福祉用エレベータの魁になった物件です。
   ---この作品は大阪府景観賞をいただきました---
040223(月)個体識別
「はぜ村便り」でリンクなさっているホームページに、村田先生の「履中陵のミコアイサ」があります。10年に及ぶ観察記録で、心から敬服する意味で村田先生とおよびします。村田先生は『ミコアイサの個体識別』に挑戦中のご様子で驚きました。
ニホンザルの個体識別をした日本の研究チームは、世界各地の霊長類を個体識別して「世界の研究者を驚かせた」そうですが、凄い努力の結果だと思います。
私は、中学から高校時代にかけてドバトを40羽ほど飼っていました。基本的に放し飼いで、今考えれば「ご近所に随分迷惑をかけた」ことだろうと思います。このドバト、集団で飛翔しては「はぐれドバト」を引き込んで連れ帰ってしまいます。私の飼育数が増えた理由もこんなところにありました。
ところが、私は「連れ帰ったドバト」を直ぐに識別できました。理由は、飼育しているドバトの全てを個体識別していたからです。家族は、際立った特長のあるものは別にして、基本的に識別は出来ませんでした。それだけに、私が全てのドバトに「名前を付けていた」ことに驚いていました。また友達などは、私が個体識別していることなど、はなから「信じられない」といっていました。

飼育から離れてまもなく、私は「全く個体識別が出来なくなっている」自分に気付きました。個体識別は「日々の接触」があってこそ出来ることだと思います。
ドバトは羽のパターンが多く、顔の表情も変化が多かったので、個体識別がしやすかったように記憶しています。でも…ドバトほど個体差がないミコアイサ?は大変だろうと思います。まだ「工事中」になっていますが、どのようなページになるのか楽しみにしています。
040224(火)付加価値の変遷
大阪ガス主催の講演会が月1回開かれており、昨夜行ってきました。
先月は急なインフルエンザで欠席だっただけに楽しみにしていました。昨夜のテーマは、INAX技術研究所空間デザインセンター・センター長/宮脇伸歩氏の「住まいの水周り、その最新デザイン事情」です。テーマ通りに、開発現場の事情を披露しながら、苦労話とPRにと面白く聞かせていただきました。
情緒価値
情報価値
機能価値
物量価値
商品開発には「付加価値」が不可欠ですが、その内容は左表のように、変遷してきているそうです。かつては「大量生産によるコストダウン」だったものが、機能向上や情報機能を経て、情緒(=味わい?)こそが必要になってきたそうです。

具体的に、全自動トイレ/T字型キッチン/シャワー・ド・バスが紹介されました。
どれも興味をそそるアイテムですが、何故か全て「戸建て住宅用商品」でした。どうしても値段が張ることが原因だそうですが、起爆剤はマンション需要だろうと思います。かつて、シャワートイレもシャンプードレッサーも高価な商品でしたが、マンションデベが差別化を計るため取入れたのがきっかけで大ブレークしています。

ユーザー訪問して会話をしていると「エッそんな機能があったんですか!」と言われることも多々あるほど「余分な多機能商品」になっています。本当に必要な機能をセレクトして廉価バージョンを作り「マンション需要を喚起すれば良いのに」と言う印象をもちました。
追記 講演の中で興味深い話がありました。
我が国は水資源が豊富で、かつて「水と安全は只」と話題になったこともありました。一方で、食糧安保はなっていません!我が国の食料自給率は20%台で、言い換えれば食料の輸入大国です。野菜や穀物を作るには大量の水が必要です。水資源は世界的に見れば決して豊かではなく、今年も中国奥地やロシアでは深刻な水不足が起きています。言い換えれば、食料輸入は「水資源の収奪と同じ」と言えます。水資源大国NIPPONが、食物を通して『水を奪っている』ことに気付かされました。
040225(水)珍しい鳥
新池やあまの街道といった狭いエリアを「首からカメラを下げて」日々歩いていれば、イヤでも目につくようになります。そんな訳か声をかけられることも増えてきました。
「いい写真が撮れましたか?」とお声を頂くのはご返事しやすいのですが「珍しい鳥はいましたか?」と尋ねられると答えに窮してしまいます。
全く野鳥に興味がなかったわけではありませんが、日々野鳥観察を始めたのが昨年2月で、やっと1年が経過したところです。途中、カメラを買い換え、ICレコーダを揃え、双眼鏡も購入しました。ところが、先日「百舌鳥古墳群」を訪ねて、多くの先輩バーダーにお会いしたのですが、私の装備など「入門編」に過ぎないことをつくづく感じました。
そんな私は、1年前なら「スズメ以外は全部珍しい鳥」でした。1年経って「スズメを正確に識別するには結構知識が要る」ことがわかりました。ホンの少し分るようになると「めくら蛇に怖じず」とはいかなくなってきました。

「珍しい鳥はいましたか?」
さて?どんな意味でお声を頂いたのでしょうか。
 ・ほんのお愛想だろうか?
 ・心底「珍しい鳥」を知りたかったのか?
 ・でも、人それぞれで「「珍しい鳥」の定義が違うだろう…
ちょっと「戸惑いが出てきた」今日この頃です。
追記 ヒレンジャクは春の一時期しか日本に来ない「不思議な冬鳥」です。
昨年、事務所近く(土佐堀通り)でいきなりヒレンジャクに出会い驚いたことを鮮明に覚えています。直ぐに、携帯していたカメラを取り出し、ほんの3mほどのヒレンジャクに向けたのですが、残念ながらエラーがでて撮影できませんでした。今年もその季節がきたので、昼食に出るときもカメラを携帯しているのですが、まだ出会うことが出来ません。そんな折、はぜ村便りの中辻氏が、大泉緑地でヒレンジャク・キレンジャクを写していらっしゃいました。羨ましいですね!
我家とは直線で10kmほどの距離ですが、生態系は随分違うようです。
040226(木)腕と機材と時間
ご紹介いただくことがあって、CHABO's WORLD を時々訪れるようになりました。また、様々な野鳥サイトも見る機会が増えたのですが、そこで掲載されている写真を見るにつけ、ため息が出てしまいます。
---040211(水)芸術が全てか?---で、あるカメラ教室の先生の「野鳥写真が欲しいなら図鑑をコピーすればよい」という失礼な発言を非難しましたが、かの先生は、このハイレベルな野鳥サイトをご存知なのであろうか?
私の写真など全くの『お笑い種』です。
勿論「腕の差」も歴然ですが、写真に記載された機材もまるでレベルが違います。では、私も「ハイレベルな世界を目指すのか?」と問われれば、NOと答えます。私の美点に「身の程をわきまえている」部分があります。野鳥観察(撮影も含めて)はこれからずっと趣味であろうと思いますが、とてもマニアになれそうもありません。

野鳥観察と並んで「歩く」ことも大切な趣味になっています。
あまの街道は自然の中に存在する林間遊歩道で、そこを移動しながら野鳥を楽しんでいます。撮影や観察時間を含めて、平均3〜4km/時で移動しており、野鳥観察の常道からは外れているのだと思います。ようは「時間を掛けていない」のです。
移動(歩行)があるので、装備は「軽薄短小」になります。
あまの街道では視野が通らず、野鳥を見つけるのは20〜30mくらいに迫ってからです。三脚を使えば今のカメラでも「もう少しマシな写真」になることは分かっているのですが、おそらく三脚を据えている間に「野鳥が移動」してしまうでしょう。手ブレの問題はあっても、やはりスナップ撮影が適しているように思います。

そんな言い訳を並べながら、これからもピンボケ写真で失礼します。よろしく!
040227(金)インターネットの功罪
「インターネットの功罪は何か?」と問われれば、私は躊躇なく「誰でも情報を発信できること」と答えます。
誰でも情報を発信できることは素晴らしいことですが、情報の精査が義務付けられていないため、玉石混合の怖さがあります。例えば、
オオヨシガモで検索すると結構出てきますが、そんな野鳥はいません。写真を開いて見ると「オカヨシガモ」が出てきます。ご本人はオオヨシガモと思い込んでいるのでしょう。
シロセキレイで検索するとこれまた出てきますが、でもそんな野鳥はいません。写真を開いて見ると「ハクセキレイ」が出てきます。これもご本人はシロセキレイと思い込んでいるのでしょう。
この事例は勘違いで悪意を感じませんが、こんなこともありました。夜中に「ラーメン」を検索していたら、家の近所でとっても美味しそうなサイトがありました。真夜中でしたが、息子と二人で出かけてみました。ところが…
着いた所は住宅街のド真中です。ラーメン屋などありそうもありません。たまたま通りかかった御仁にお尋ねしたら「そんなものは昔からない」ということでした。これなど悪意に満ちたガセネタです!

インターネットは便利ですが、情報の精査は「利用する本人の責任」になります。これって辛いことですね!皆さん注意しましょう。
関係のない追記
「童女を連れまわした」として、福岡県警が現職警官を逮捕。犯行を否認しているにもかかわらず、マスコミも含めて、いきなりの「犯人扱い」に胡散臭さを感じています。マスコミ報道に踊らぬ池上氏は、遍照らす日々でその危うさを詳しく書かれています。
040228(土)モラルハザード京都
昨年引退した野中広務元代議士のお膝元で、鶏に絡む不祥事が相次いでいます。
先般は「半年前の鶏卵を出荷」して、下痢を起こすなど大問題になったにもかかわらず、これと言った行政処分もないままうやむやに終わりました。この時は「影で政治家が動いた」と噂されました。

今度は、京都府の船井養鶏所で「1週間に2万8000羽が死亡」する事態が起こっていたのに、内部告発があるまで報告もせず、鶏卵も鶏肉も出荷を続けていたと言う。記者会見した経営者は「不思議な現象」と語り、いま世界を揺るがせている『鳥インフルエンザ』との関連など思いもよらなかったとぬけぬけと言っている。
東南アジアでは、鳥インフルエンザの感染で死者が出ており、感染した鶏に触れることの危険性が指摘されているだけに、先の鶏卵事件など比較にならない大きな問題です。まさかこんな重大事態を「政治家の力で押さえ込める」などと考えたわけではないだろうに、事態を放置した船井養鶏所の経営者は如何なる神経の持ち主であろうか?
養鶏所は、死亡した鶏を隔離処分した様子はなく、消毒もしなかった。養鶏所内の感染は更に拡大して、本日1日だけで3万6000羽が死亡し、鳥インフルエンザが猛威を振るっている。
信じられないことだが1日1000羽以上が死亡する事態の中で、
 ・100万個の鶏卵が出荷されている
 ・「生きたままの出荷」が、兵庫県と愛知県に続けられていたことが判明。
  兵庫県八千代町では陽性反応が出て感染が拡大、出荷自粛を含め対策に追われている

このように被害は全国に拡大しているにも関らず、京都府は早々と「行政処分は考えていない」と表明。早くも「政治家が動いたのかい!」と思わせるものがあります。しかし、民事訴訟は避けられないであろう。モラルは問われてしかるべきである!
京都府は革新系?が強い地域で、日教組や部落解放同盟の牙城となっており、とかく「ごり押しが通る無責任体質」が原因の事件がおこっている。この体質が、モラルハザードの原因ではないことを祈るばかりです。

dogfight注:半径30km範囲は出荷自粛された。問題の養鶏所は兵庫県との県境にあり、名ブランド「丹波地鶏」は重大な打撃を受けるだろう。
関係のない?追記
問題の養鶏所の正式名称は「浅田農産船井農場・浅田秀明社長」です。ゾクっとする連想から「部落解放同盟のドン・浅田満氏」との関係(あるのかないのか?)を調べたくなったが、既に浅田農産関連のHPは閉鎖されていて調査不能でした。
040229うるう日(日)野鳥の種類
野鳥観察が西洋的学問として系統だったものになるのは明治期に入ってからだと思います(全くの不精で調べていません)。かといって我が国に野鳥の知識が全くなかったわけではない(と思う)。西洋から導入された鳥類学では「○○目△△科」と分類します。この後に、和名がついて「スズメ目ハタオリドリ科スズメ」といった表記になります。ただ、明治期に西洋の野鳥学が導入されてから、和名が出来たわけではなく、遥か古来から和名はあったわけです。
西洋的な分類と和名との整合性は驚くものがあります。○○目レベルの誤差は全くなく、僅かに「△△科」で、若干差異があるに過ぎません。
 ・スズメ目シジュウカラ科/シジュウカラ・ルリガラ・ヒガラ・ヤマガラ・コガラ・ハシブトガラ
 ・スズメ目ゴジュウカラ科/ゴジュウカラ
先人達の目視による観察の確かさに脱帽する思いです。
2002年9月、新池で不思議な鳥に出会いました。正体を知りたくて複数の方に不躾なメールを出したにも拘らず、親切で丁寧なご指導を頂き、すっかり野鳥に魅せられてしまいました。2003年2月、あまの街道を知ったことから、本格的な野鳥との出会いが始まりました。では、我が国ではどのくらいの野鳥(種類)がいるのであろうか?これまた、調べもせずに感覚でお話を進めていきます。

私が使用している野鳥図鑑は「日本で最も掲載種類が多い写真図鑑」と銘打っています。ここには学問的分類が始まって以来1度でも確認された種類が収録されており、その数は約590種あります。また、全国で毎年観察される野鳥は約270種ですが、地域差は多い。
 ・留鳥:通年して観察できる野鳥
 ・漂鳥:国内を移動する野鳥
 ・冬鳥:冬を日本で過ごす野鳥
 ・夏鳥:夏を日本で過ごす野鳥
 ・旅鳥:渡りの途中に日本を経由する野鳥
 ・迷鳥:台風等で流されてくる野鳥
地域差が出来る理由は「渡り」にあります。
北の国からやって来て、冬を日本で過ごす野鳥(冬鳥)は、鈴鹿山系以西ではぐっと減ります。逆に、南の国からやって来て夏を日本で過ごす野鳥(夏鳥)は鈴鹿山系を境に数を減らします。ところが、夏鳥より冬鳥のほうがずっと多いため、野鳥種は「東高西低」です。
また、旅鳥の多くは日本海側を通過するため、太平洋側での観察記録は少ない。
このような理由から、鈴鹿山系西側で太平洋側に属す大阪は「野鳥種の少ない地域」になります。ちなみに日本野鳥の会大阪支部の観察記録では170種弱です。これは、海・河川・湖沼・平地・山野・高山等全域の集計で、狭い大阪府内でも地域差が出てきます。
私の住む大阪狭山市には、狭山池はありますが「海や大きな川」がありません。山も、あまの街道がある陶器山の標高190mが最高で、高山がありません。そんな条件下で観察できるのは70種程度です。

嬉しいことに、私は1年弱でこの約80種と出会うことが出来ました。真夏も真冬もめげずに「鳥さんに出会いたい」一心で歩いて通勤したお陰で、多くの旅鳥と出会うことが出来ました。この旅鳥を差し引くとやはり70種になります。
追記
以前にダイエット目的で駅まで歩いたことがあるのですが、1ヶ月しか続きませんでした。
目的があると歩けるものですね!


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