dogfight高松の長すぎるひとり言
2002年7月
エッセイ&コラム

保養所アクセシビリティ京都のホリデー京都のホリデー俺の酒便器の高さ博多祇園山笠中国野菜と個人主義報道からアメニティー立地単行本人口推計生活拠点生命財産腰のくびれ報道から2祇園祭中身のない大義名分不公平な徳政令広がる選択肢無節操中国産健康食品睡眠データ屁理屈誰でも入れます保険地下鉄の山鳩燃料電池自動車入札抽選会建物の肖像権外務省なんか要らない炎天下の弁当
020701(月)保養所
相変わらず予断を許さぬ経済情勢ですが、逼塞ばかりもしていられません。「旅行したいな…」と思い、利用できる保養所をあたってみました。これが世相を反映して、ままらなぬ。そこで「保養所事情」を少し。
先日、六甲山に行った折「閉鎖された保養所」が目立った。
勿論、経済事情を反映し「リストラ」で閉鎖されたものが多いのだろう。ただ、六甲山は国立公園内で、最も厳しい建築制限が行われている。事実上「新規の建設が不可」の状態で、許可されるのは「建替え」だけとなる。その意味で、昔から六甲山頂の建物は「権利売買」されている。

兄が亡くなってからトヨタの保養所を利用していないが、不況も関係ない「勝組企業」だけに、保養所の閉鎖はないのではないか?
少し昔の話になりますが、トヨタの保養所は施設も良く「1泊2食付」で2000円弱であった。ただ、社員外の利用を厳しく制限しており、開かれた施設ではなかった。

京都洛北に日立製作所の保養所がある。ここも社員外の利用を許していないので「日立社員になりすまし」て利用したことがある。1泊2食付で約1万円。高いと思われるかもしれないが、下手な料亭など真っ青になるほどの「本格的な懐石料理」がでる。おそらく、この料理だけで数万円の値打ちがあるだろう。事前予約で「一品料理」をオーダーできるが、全く不要だと思う。

昨年、福井にある東芝の保養所を利用した。
先ほどの日立同様、家電メーカーの保養所は設備がよい。社員外料金が設定されており、堂々と利用できる。1泊2食付で約5000円。豪華とは言わないが「結構な料理」がでる。事前予約で「一品料理」もオーダーでき、料金表も完備している。ちなみに「福井名物の焼きサバ」が750円、ビールは原価で提供されている。ただ、リストラで保養所は閉鎖の方向にあり、代りに「契約施設(ホテル)」に移行中のようだ。

もう10年近く前の話なるが、昭和シェル石油の保養所をよく利用させていただいた。
社員の紹介があれば部外者も利用でき、料金に差別はなかった。1泊2食付で約3000円。家庭料理より2品ほど多いエントリーです。
私は、伊豆・伊東・箱根・湯ノ山・六甲と利用させて頂いたが、ここもリストラの対象になっているようだ。さて、どれだけ今もあるのであろうか?

関西電力に「保養所」を問い合わせたが、地域企業らしく「他地域にはない」らしい?(詳細不明)

松下電器では、契約クラブの利用を促しているそうです。世界的な規模の「クラブ」で、世界中のホテルと契約しているとか。まず、松下社員であれば「割安」で利用でき、更に「半額キャッシュバック(年間最大15万円まで)」されるそうです。保養所の維持費に四苦八苦するくらいなら、賢い方法だろうと思う。当然、社員外は利用できるはずもない。
日韓共催ワールドカップ終わる
W杯決勝戦は、攻めのブラジル・守りのドイツと言われたが、ブラジルの個人技が目立つ展開となり、名手カーンの守るゴールを2度にわたりこじ開けた。
ロイヤルボックスでは、終始にこやかな天皇皇后両陛下と苦虫を噛み潰したような金大統領が並んでいた。日韓共催で、日本が唯一防御できたのは「韓国による両陛下の政治的利用」であった。もはやレイムダックとなった金大統領にとって、政治生命延命の切り札であっただろう。
「共催」を守ろうとした日本。単なる名目に過ぎなかった韓国。
様々な不満があるものの、あの「韓国の粘り」ばかりは敬意を表せずにいられない。明確に国家観を持つ韓国と、教育の成果?著しいノンポリ日本も好対比だった。誰よりも日の丸を背負ったのは「選手」達であっただろう。素晴らしき若者(選手)達に祝福を!
020702(火)アクセシビリティ
富士通がウェブ・アクセシビリティ指針を出したと息子からメールがあった。
「アクセシビリティって何や?」と思ったら、ちゃんと「用語の定義」が表示してある。
アクセシビリティ:環境、設備、機器、ソフトウェア、サービス等を障害者、高齢者等、様々な人々が利用しやすくしていこうという思想、及び、利用しやすさの度合い
どうやら「ウェブ世界のバリヤフリー」と思えば間違いなさそうです。
「はじめに」で下記の5項目をあげている。
 1.富士通のアクセシビリティに対する考え方
 2.指針策定の経緯
 3.指針のポリシー
 4.指針の使い方
 5.国内外の動向(参考)

次に「指針」で49項目の具体的な指針を掲げ、更に個々のコンテンツを説明している。
冒頭のアクセシビリティで触れているように、ハンディキャッパーへの対応を重視している。目の不自由な方用に「音声」のウェブ。耳の不自由な方への「音を補助機能」としない表示方法。機械の苦手な方への「容易な操作方法」や、長すぎるページの排除、完結型のページ構成等を打ち出している。
私は、マイナーなHPを自認しており、どれだけ読者がいらっしゃるか不明ですが、ついつい「継続」を前提に書いていることがある。先日もある質問を受けたのですが、確かに「そのページ」だけでは意味が分からない構成になっていました。今後このようなことの無いよう注意しようと思います。

最後に「検証方法」も提示されており、企業としての「良心」を感じさせます。
趣旨もよく理解でき「大切なこと」だと分かるのですが、個人でこれを守るのは大変だろとも思いました。私のような個人的なHPで注意出来ることもあるのですが、高度な技術(設備も)が必要なことも多い。
まもなく「宗像の物件」のヒアリング(020705)があります。
採択されるかどうか?神のみぞ知ることですが、採択を受ければ「施設内に無線LAN」を組んで、ウェブでネットワークを構築しようと提案し、かつ了解をいただいている。
冷暖房照明のコントロール・通信(館内コミュニケーションやインターネット)・生活センサー・食事を含む各種オーダー(喫茶店、床屋の予約、コンビニから日用品の配達)等を個々が持つモバイルボードで一元化しようと思っている。
既にハードはあるものの、コンテンツは「これから」で、アクセシビリティ指針は大変役に立つものです。当然必要なことなのに、改めて「ウェブの世界もここまできたか」と感慨を深めている。
020703(水)京都のホリデー
この1ヶ月、土日に出張やら用事やらで休んでいませんでした。特に最後の10日間は「12時間労働・6時間睡眠・通勤3時間」でHPの更新も休みなしと言う忙しさでした。月曜日(020701)に成果品を提出、ヒアリング資料も宗像に送り、一息ついたところで遊び心に抗し難く、夜から「京都」に出かけました。
以前、当HP「私のグルメ」で京都のスペイン料理店を紹介していました。
マスターは私と同年で「釣が趣味」と、これも同じでした。ヘンコで気難しいことを除けば「スペインで食べるより美味しいスペイン料理」を食べさせる店だったのですが、ある日突然閉鎖となり「亡くなったらしい」と言う噂が聞こえてきました。
ところが、再開したとの情報を得て、3ヶ月前に言ってみました。この日は奇しくも「マスターの1周忌の日」だったそうで、何か因縁を感じたものです。かつて「マスターの弟子」だったという、20代後半の若者が店を開いており、半値で料理を提供しているものの「味も半分やね」と言うのが感想でした。そんな私の話を聞いた友人が「一緒に行こう」と言うことで、この日の会食会場となりました。
3ヶ月…きっと若者は苦労したのであろう。見違えるように「味が良くなって」いました。なくなったマスターと比較して「値段は半分、味は80%」まで評価でき、1人3000円で飲んで食べられます。いずれ「私のグルメ」で紹介したいと思いますが、今はお店の名前と電話番号を…
   レバンテ 075-518-8549(京阪7条下車・三十三間堂近く)

この日は宿を取りゆっくり飲みました。
泊まりは、京都ではメジャーなRホテル、先着(予約)3名に限り「7割引」とのこと。これなら、カプセルホテル並みの値段です。朝、チェックアウトしていたら、お隣も同じ値段でした。どうやら先着3名は「?」かもしてません。これも不況のなせる技であろう。
一夜開け、京都で「ゆっくり」を決め込みました。とは言え、何も予定を決めていたわけではありません。食事も宿も「最低料金」で済ませたように贅沢は厳禁です。この日(020702)は「地下鉄」で行ける旅にしました。
まず、烏丸御池下車で「新風館」に行きました。
この建物は、大正15年京都三条烏丸に通信時代の礎を築く電話交換オペレーションセンターとして生まれた洋館を、ファサードを残して中をご覧のようなマーケーットプレイスに仕立てあげたものです。ウイークデーの午前中とあって、たいした人出ではありませんでしたが、夜には若い人で賑わうだろうと思わせるものがあります。
この界隈には、新風館だけではなく核となる新旧の主役がいます。その一つが平成元年にできた「京都文化博物館」です。(写真右)
別館は1906年(明治39年)に建てられた日本銀行京都支店の建物です。明治の建築界の帝王といわれ東京駅などを設計した辰野金吾とその弟子の長野宇平治の設計による本格的な洋風建築です。
          
新しい建物を付随させた博物館で、館内には「江戸時代の町並み」を再現したショッピングモールがあります。
博物館に近くに「中京郵便局(写真左)」があり(吉井茂則設計:明治35年)今も大切に使っています。この付近一帯が、町並み保存と雰囲気作りに協力していることが良く分かります。
京都の「通り」に名を成す『六角堂』(写真右)は、ビルの谷間にありました。池坊の「いけばな資料館」に接しており、新旧の見事な対比が少しも不自然でなく存在しています。

これら一連の建物がほんの10分(徒歩)内にあります。古くて新しい京都の顔を楽しんで頂けます。
御池に別れを告げ、地下鉄東西線の最終「醍醐」まで行きました。
豊臣秀吉の絶頂期「醍醐の花見」で知られる『醍醐寺』がここにはあります。
1時間1本のバス(ほんまケチになったね。絶対タクシーなんか利用しないもんネ)で、醍醐寺に向う。まず、かの有名な「醍醐寺・三宝院」を見学する。全館撮影禁止で紹介のしようもありませんが、秀吉好みの「派手さ」が伝わってくる。

この後、金堂や五重塔を見学するが、暑さにバテてきました。雨も降ってきたこともあり「上醍醐」は後日にして家路を目指しました。
これでホリデーも終わりです!
020704(木)俺の酒
020329如善如水(じょうぜん水のごとし)で、久しぶりに旨い酒を飲んだことを書きました。
その後、宗像で仕事ができ、ここで「俺の酒」と言う、特別変った酒に出会いました。非売品で、ラベルに「俺の酒」とあり、そこには
 ・米を作った人
 ・酒を造った人
 ・作るのに協力した人
お三方のお名前が書いてある。
別に、闇で作った酒ではないのですが、超の付く「酒好き」が自分達用に作った酒です。酒造用の最高の米「山田錦」を作った人。それを「仕込んだ」杜氏。この資金を出した人。
全く「癖のない酒」でこれぞ如善如水と言える絶品です。勿論『生原酒・純米大吟醸』で、考えられる最高の『贅沢なお酒』です。もう二度頂いて「幸せ」を感じました。さて、次はあるのでしょうか…

雑学メモ
生酒:酵母を殺していないお酒
原酒:アルコール度を調整していないため「18〜20度」もあり、普通の酒(14〜15度)より濃い
純米酒:でんぷんや醸造用アルコールを添加せず「米だけ」で作ったお酒
吟醸酒:入念に「米を磨いて」作ったお酒。特に磨き率の多いものを「大吟醸」という
020705追記
仕事で九州に行っており、嬉しいことに、本日も「俺の酒」を頂きました。楽しく頂きます。
020705(金)便器の高さ
衛生陶器メーカーのTOTOに「こんな問合せ」をしたら、きちんとご返事を頂きました。ご紹介します。
dogfightより:
事故で身体障害者になり車椅子を利用なさる方にとり、洋風大便器は「背が高い」方が乗り移りやすい。御社の「車椅子用トイレ」の設計マニュアルは、基本的にこの障害者が対象となっている。
一方、高齢化で機能低下したお年よりも車椅子や杖といった補助用具を使い、トイレも障害者仕様で作ります。この時、お年よりモデルがなくて困る。
若い方には想像もつかないことかもしれないが、歳とともに排便が不規則となってくる。また「便秘がち」になることもごく普通のことです。若い頃なら「一瞬で済んだ」排便も、息んでやっと少し…といった状態になる。
便器に座り、息むためには「腰が据わる」必要がある。車椅子から乗り移りを重視した「背の高い便器」では、足が浮いて「力が入らない」ため、排便がますます不自由となる。お年寄り用の便器は「低めもの」を選ぶ必要がある。それに連れて、ペーパーホルダーや手摺の高さも微妙に変ってくる。
「ハンデキャッパー」の名のもとに、障害者と高齢化による機能低下を一緒にしているためこのような間違いが起こる。高齢者用のトイレ仕様ができないものであろうか?
ご回答いたします:
ご指摘の便器高さについては確かに、車いす使用者でも脊損/頚損の方の便器移乗は上肢を使った「水平移乗」。四肢麻痺(脳性麻痺)の方や、高齢者の方の便器移乗は車いすから一旦立ち上がって便器に移る「垂直移乗」の2通り有ります。
昨年のバリアフリーカタログ/パブリックトイレ編発刊(01/10)の際にこの点に着目しモニターの方に協力頂き検証を行ないました。
その結果、水平移乗の方でも一般的な便器高さ(便座までの高さが400mm程度)でも何とか使える事が確認できました。
ご自宅のトイレの場合であればご本人様の使やすいプランを実現する事が可能ですが、パブリックという性質上、不特定多数の方が使やすいものを実現する事はなかなか難しく、より多くの方が“何とか使えるトイレ”を普及していきたいと考えております。
又、以前はいわゆる『身障者トイレ』と呼ばれていましたトイレも近年色々な方が利用されるようになりました(ex.高齢者の方、妊産婦の方、内部障害をお持ちの方、乳幼児連れの方、大きな荷物をお持ちの方等)ので弊社でも『多目的トイレ』と呼び名も変更し、より多くの利用者に使いやすいプランを提案しております。

カタログ等の記載が遅れてご迷惑をおかけ致しますが、少しずつでは有りますが社会動向を含め変革の時期に来ております。

ありがとうございます。近々にカタログもできるようで、嬉しく思います。

私も歳を取り、また、福祉施設の設計を手がけるようになるまで、このようなことに気付きませんでした。ご愛読いただいている方に、少しでもお役に立てれば嬉しいのですが…
kankeinonai追記
本日「ヒヤリング」があり、昨夜から九州に行ってまいりました。
「処変れば品変る」の例え通りで、ヒヤリングのスタイルが全く違っていました。普段なら、当方のスタンスをアピールし、行政の反応を知る良い機会なのですが、大部屋で淡々と事務処理をするだけでした。採択の可否は「神のみぞ知る」ですが、その理由を知ることはなさそうに思います。ちょっと不思議なヒヤリングでした…
020706(土)博多祇園山笠
長男が九州の大学に行ったとき、博多どんたくや博多祇園山笠を見る機会があるだろうと思っていました。
現実には、落第を重ね卒業まで思わぬ時間が掛かったにも拘らず、一度もそのような機会がありませんでした。ところが…
昨日、福岡県庁でヒヤリングがあり、博多駅に降り立ったら「山笠」が飾ってあり「そうかそんな季節なんや」と知りました。博多祇園山笠は、長期にわたるお祭りで、クライマックスは7月15日の夜明けからだそうです。
以前はサンヨー電機大阪支店で、今は九州支店で活躍していらっしゃるKさんとこの日、旧交を温めました。Kさんは、今年の山笠のクライマックスにご招待されたそうですが「朝5時からです」とおっしゃっていました。
クライマックスは「追山」といって、山を担いでの「スピードレース」だそうです。こんなデカイものを担ぐのかと思ったら、これは「展示用」で担いで走るのはこれの1/3程度だとか。
趣意書を提出している物件が、上手く採択されれば「来年こそ山笠を見たい」ものです。
さあ…これから出雲大社へ「神頼み」に行ってこよう。
020707(日)中国野菜と個人主義
中国産の輸入ホーレン草から高い残留農薬が検出され問題になった。
ある商社の食品関係者との雑談から、この問題の裏に「重大なこと」があることを知りました。
日本と比べて「法治国家」とは言いがたい中国。「個人の利益」が優先し、国としてのあり方がイマイチ分からない。
いまや「世界の生産工場」といわれる中国。
日本の1/30?と言われる人件費だけが武器ではないようで「安からろう悪かろう」から脱却しつつあると言う。その理由に「国内で熾烈な競争がある」ことを挙げる人が多い。今の中国には、かつて我国が通ってきた「高度成長期の熱気」があるそうだ。

我国の行動成長を支えたものは、技術開発力に加えて「市場を支える人口」があったという説がある。技術導入で始まったものが国産化を経て独自技術へキャッチアップしていく、それには「1億人以上の人口が必要」と言う。欧州各国や韓国の人口が約5000万人と少なく、技術的なバックグランドを持ちながら独自技術のキャッチアップにならない現状を見ると、あながち間違った説ではないようだ。
中国には、1億どころか「とんでもない人口」があるが、全て市場形成に役立っているわけではない。「個人主義」の中国では、発展が「貧富の差」を拡大しても、国全体の底上げになかなか繋がらない。それでも、海側の「富める地域」だけで、国内市場を形成するのに充分な人口ができたということであろう。
dogfight注:
サムソン(韓国)のCRTを購入したことがある。我国の普及品より約1割安かったが、色の滲みが酷く、文字の判読には「頭痛を伴う」ため、廃棄してしまった。苦情を言おうにも相手が日本にいない。これが、国産品なら「遠慮なく」苦情をぶつけたであろう。輸出品の反応は分かり辛い。自国に市場があることは批判に晒されることでもある。
目を見張る発展を続ける中国にも問題は多い。知的所有権無視や、公害防止意識のなさである。この背景にあるものは「自分さえ良ければ」と言う個人主義であり、国家感のなさと言える。皮肉なことに、これらはコストダウンの強力な武器となる。
輸入野菜に戻る。
連作で、土のもつ滋養を奪ってしまえば「土は死ぬ」。だから、農業では地味を回復するため、連作を避けて休耕する。ところが中国では、地味の衰えた土地に、ぶち込むように「農薬を投入」して無理やり連作をしており、これが「残留農薬の高さ」となって現れてくるそうだ。
安い中国野菜の理由は人件費だけではない。個人の利益を優先する余り、地味の回復と言うコストを避け、豊穣の国土を失っていく。冒頭の食品関係者の『遠からず中国農業は壊滅するだろう』と言う言葉が、無気味に耳に残る。
020710産経新聞より「中国近海・河川の汚染深刻」
中国近海、内陸河川の水質汚濁の深刻化を受けて、中国水産学会の専門家らがこのほど「水生生物資源保護国家行動計画」の早期制定を要求する意見書を当局に提出した。中国では生活、農業、工場廃水や無計画な養殖産業などによって生態系が破壊され、漁獲高が激減。汚染水域に生物が存在しなくなる「水域の砂漠化」が心配され、汚染された水産品を摂取する人体への影響も無視できない状況になっている。
中国夕刊紙・北京晩報(6日付)によると、中国の近海や河川への汚水の排出量は現在、1日1.3億トンにのぼる。また全国主要1200河川のうち850以上が何らかの影響を受けている。
中国近海の有機物、無機リン濃度はいずれも、基準値を超え、この水質汚染により、魚の繁殖能力、稚魚の成長能力が著しく低下。毎年の損失は漁獲高にして50万トン・約60億元(約420億円)にのぼるという。
特に汚染が深刻なんのは内陸の河川で、長江流域では1954年の漁獲高は42.7万トンだったが近年は10万トン前後に落ちている。また、漢詩にも詠まれる中国の名勝・洞庭湖では未処理の工場廃水、生活排水が毎年8億トン流入し、毎年約2.6億個の魚卵が死滅している。
中国の水質検査では主な汚指標となっているのはアンモニア・石油・フェノール類・過マンガンカリウムなど。このほか内陸河川、湖では工場廃水に含まれる重金属類や、養殖湖では大量に使用される抗生物質による上海カニなど内陸産の甲殻類への汚染を懸念する声もある。
中国当局は、長江の春季禁漁などを今年から実施して水産物の資源保護をはかろうとしているが、専門家たちは「外国の成功例をならって、もっと高度で戦略的な水生生物資源と生態環境保護をすすめなければならない」と危機感をつよめている。


農薬、工業廃水、生活排水(つまり、全てが原因)で、起きている。「自分さえよければ」の垂流しも、これだけ総合的になれば「自分に返ってくる」
我国の酸性雨の原因は中国にあるが、意外と報道されていない。属国日本は、中国に弱い!
020708(月)報道から
最近の報道から気になったことを!

 両陛下ご訪欧
天皇皇后両陛下がヨーロッパに向けご出発なさいました。
このことを告げるNHKの報道はいかがであろう。私達が得意先に使う程度の「軽い敬語」で流されている。先日も、競馬の重賞レースで国家が流れる間、国旗を写すのではなく「パドックの馬の尻」を流しつづけたそうである。皇室・国歌・国旗を恣意的に軽視するNHK。有料放送の民間企業(国際放送部分のみ税が使用されている)とは言え、国を代表する放送機関に違いない。中国国営放送日本支部と揶揄されるような態度を改め、もっと節度を持つべきではないだろうか。

 不信任
長野県の田中知事が議会から不信任された。
史上2人目だそうだが、政策の対立による不信任は前代未聞だとか。就任以来2年、90以上の公共事業を中止し「脱ダム宣言」だけではなく『脱公共投資』を実践して、県そのものが機能不全に至っていたようだ。
県民に信任された知事が、県民によって選ばれた議員により不信任され、再出馬すれば「当選するのでは」と言われている。ここまでくれば、もう「県民の質」を問うしかない。

 煙草の値上げ
アメリカのある州で、煙草が1個840円に値上げされると言う。
我国でも、税収不足になると「煙草の値上げ」が取りざたされる。この背景には、日本の煙草はまだまだ安いことがある。海外を旅してみると平均400円程度で取引されており、いずれ外国並になるだろう。
私は、煙草を止めて3年以上が過ぎた。いくらになろうと関係ないが、社会秩序の維持から言えば、やはり外国並が限度であろうと思っている。懲罰的な高値にすれば「密輸が横行」し、アメリカの禁酒法時代になるだろう。このようになれば、煙草には麻薬ほどの罪悪感がないため、かなり風紀の乱れを誘うであろう。
追記
不信任の原点となった「脱ダム宣言」で知事と議会側が真っ向から対立している。
020707サンデーモーニングに田中知事と浜議員が出席して意見を述べ合ったが、テレビ慣れした田中知事に、テレ朝メンバー全員が「田中シンパ」で、テレビ初出演の浜議員には気の毒であった。
そこへ、テレ朝が調査したと言う「住民アンケートで、70%がダム反対」とある。これを楯に、田原氏が浜議員を責めるが、アンケートの多数決で決めるなら「政治家」はいらない。(時として多数の声が間違っている)ダムが要るか要らないかと言う「専門的な議論」がないまま、テレ朝の決めたテーマで進行していた。

ヨーロッパでは「何百年に1回の大洪水に対応する必要はない」という考えに変わってきているそうです。恒常的な洪水は対応すべきだが、こんな頻度の低いことで「環境破壊」などしないほうが良いというわけだ。国土交通省もこの考えになってきており、私も賛成です。これが、脱ダム宣言の倫理的背景なっているそうですが、本当だろうか?
私のヨーロッパ滞在期間は3回合計で50日に過ぎない。それでも「ヨーロッパと日本は違う」と思ってしまう。ヨーロッパにはアルプス山脈(フランス-スペイン間にピレネー山脈があるが)しかなく、基本的に「平野の大陸」です。
以下、インターネットの検索から両地域の代表的な川を比較してみる。
比較内容 信濃川
(日本1位)
ライン川
(欧州5位)
経 路 長野県から日本海へ スイス-ドイツ-オランダ
全 長 367km 1320km
高低差 約2400m 約2200m
流域面積 11900km2 224000km2
流域/全長 32km2/km 170km2/km
まず川の「1kmあたりの高低差」を見てみる。
 ・信濃川  6.5m
 ・ライン川 1.7m(源流以降は0.4m)
川の持つ危険度がまるで違うことが分かる。
明治時代、政府の招きで治水事業に訪れたヨーロッパの技術者が、我国の川を見て「これは川ではない。滝だ!」といったそうだ。
ライン川は源流の70kmで1700mも下ってしまい、後の1250kmで高低差が500mしかないたおやかな川です。
川の博物館に写真が多くあり、是非ご覧頂きたいのですが「日本的な意味での護岸がない」自然な川で、水位が1mも上がれば洪水となる。(我国ような5mを越すような堤防はない)

私が最後に訪れた1週間後に「大洪水」を起こしているが、勾配が少ない分「流域面積が多く」当然、洪水面積も多い。このときもドイツ国土の1/3が1ヶ月以上に渡り冠水した。
我国のような土石を含む濁流はなく、じわじわ水位が上がり広く冠水する。一気に流れないため、一度冠水すると長期に渡る。このように、洪水被害の質が全く違う。我国のように、突如「鉄砲水が襲う」ようなことはなく、人命に関する危険度は低い。

私は、土木に関しては「門外漢」です。しかし…
・本当に「ヨーロッパをモデル」に考えてよいのであろうか?
・本当に、治水にダムは不要なのだろうか?
感傷的ではない、真摯な議論を望みたい。 
020709(火)アメニティー立地
懇意にしているTさんから連絡があった。
驚いたことに、バブル崩壊後も干拓造成を続けた「企業団地用地」があり、至極当り前に「売れずに困っている」とのこと。その活用法はないかというものでした。
別に無為無策に過ごしたわけではなく、有識者による「活用提言」や一般県民から「活用提案」を求める努力をしている。A県は、全国で7県ある人口100万未満の県の一つで、今なお減少傾向にあるため産業誘致による地域振興を目指したのであろう。有識者の提言も全く同じスタンスからなされている。この手法は「高度成長期」には有効であったが、今ではなんとも時代遅れに見える。A県に限らず、それが成り立たず日本中が苦しんでいる。
私は、県外者で「提案権」がないのですが、藁をも掴む心境であろうか「何か提案を!」と求められた。結論を先に言えば、このスタンスでは残念ながら「何もない」

2006年に我国の人口はピークに達し、その後減少に転ずると予測されている。その後も約20年間「高齢化」は進行するが、若者(労働人口)の減少はとっくに起きている。若者(労働)人口の減少で我国に地殻変動が起きており、その顕著な事例が「東京への一極集中」と言える。
「人口減」が全国一律に起きることはない!生産を維持するため集中化が起き、過疎地域はより過疎が加速すると考えられる。
現実を見れば、生産は中国を中心にシフトしており空洞化の一途を辿っている。インターネットを含む通信手段の発達は運営管理の一元化を可能にし、支店網の全国展開を必要としなくなった。今更、過疎に悩む県に「工場を含む中枢施設の移転」はないであろう。
人口の
推移
2000年 2025年
推計
人口
人口
(千人)
面積
km2
密度
人/km2
鳥取県 610 3507 175 545
島根県 758 6707 114 639
高知県 805 7104 115 681
福井県 827 4189 198 746
徳島県 829 4145 199 736
佐賀県 885 2439 359 827
山梨県 908 4465 199 962
公共事業不要論が巾を利かせている。
勿論、抵抗勢力もなかなかのもので容易に無くなるとも思えない。しかし、経済の成熟化で全国各地を満遍なく「底上げ」する財政力もなくなっており、公共事業で地方経済を維持する方法に限界が来ることも間違いなかろう。

都会に暮らしていると、公共事業不要論が至極当然に見える。しかし、地方に行くと「公共事業が最大の産業」の地域も多く、公共事業不要論は死の宣告に等しい。
我国で最も人口密度の低いところは北海道の92人/平方km。左表で最も人口の少ない島根県は114人/平方kmです。成熟したヨーロッパの主要国は決して人口密度は高くはないが、それでもこれほど少なくはない。2025年になれば、100人を切ると予測されている。余りにも密度が下がれば、公共事業すら消化出来なくなる。こうなると、政争以前に公共投資を手法とする制度そのものが不可能になる。
過疎の進行で、公共事業という波及効果を狙う間接的な地方投資では埒があかなくなるであろう。少ない費用で効果を上げるには、もっと直截な方法が必要となる。では、何が考えられるであろう?案外選択肢は少ないように思われる。

私は「過疎地の国立公園化」が最も有効と思っている。全県を国立公園に指定し、保全費用を出すことで地域維持が図れる。
産業立地ではなく、景観・環境保護を推し進め『住む・暮す』をメインテーマにした「アメニティー立地」はどうであろうか?これなら「世界最高の高齢化」の対策(優良な住空間の創設)にもなる。この発想は案外とっぴなものではないと私は思っている。このスタンスなら、A県に様々な提案ができそうだ。ただ、こんな意見はきっと求められてはいないだろう…な。
020710(水)単行本
本屋に顔を出し、買う気もない「単行本」をつい覗いてしまう。
好きな作家の好きなシリーズの本が並んでいる。ハードカバーで2000円近い値段の本は、高いだけではなく「重い」こともあって買うことはない。軽薄短小が好きでケチな私は文庫本化されることを待っている。
出版界も不況の色が濃いようで「あの手この手」が行われる。
「単行本→ノベルス本→文庫本」このルートを辿るものは人気の高いものが多い。「単行本→文庫本」が一般的。最近は「いきなり文庫本」も出てきたが、営業戦略上いかなる位置付けであろうか?
単行本から文庫化される時間が随分短くなった。早いものなら6ヵ月後くらいにバケている。ビデオ業界も「もうビデオになったのか!」と思うほど早くなったが、それだけ「資金回収が忙しくなった」と言うことであろうか。
騙しのテクニックに近いものもある。表装を替え、時には題名を代え「新刊を装って」店頭に並ぶことがある。お陰で、読んだ本をまた買うことになる。ちなみに我が家には「同じ本が3冊もある」ものがある。
先日も「クライシス-朝鮮半島の危機-相澤遼二郎/コミックインターネショナル」を読んでいたら、フラッシュバックのように既知感が襲ってくる。普段なら、一度読んだ本と気付けば「最後まで」頭に浮かんでくるのだが、この本に限っていえば「点の如く既知感」はあるものの、全体像がまるで見えてこない。結局最後まで、ハラハラドキドキして読み通した。今年81冊目となったこの本は、670ページに及ぶ長編で、まったくショッキングな終わり方でした。

国会は会期延長で、郵政民営化やら「有事立法」が論議されている。
兵器のハイテク化は「専守防衛」のナンセンスさを促進している。ハイテク時代の戦争は「先制攻撃が全て」で「攻撃されてから反撃する」チャンスは殆どない。気のふれた近隣の王朝指導者が「ボタン」を押せば我国が壊滅する。それが悪夢で終わらない怖さを私は感じている。
020711(木)人口推計
世の中便利になったものです!インターネットで、大概のことが調べられるようになりました。
先日も、都道府県別の人口密度が調べたくて検索したら、まあ「あるわ・あるわ」びっくりしました。
・2000年の統計で、都道府県別の「人口・面積・密度」を調べるならこれが便利です。
・市町村別に「人口・面積・密度」を調べるならこれが便利です。
・将来推計人口データベースの都道府県別の将来予測です。
変動率を想定した木目細かいもので、参考になります。ここには世界の人口推計もあり、国際的な比較ができるようになっています。
・特に、参考になったのが国立社会保障・人口問題研究所の将来予測です。
表をふんだんに使い、ビジュアルで大変分かりやすいもので、人口減少下での「関東への一極集中化」や「過疎県の老年化」がリアルに伝わってきます。
「世相を通してみる風景・010922一極集中」で、こんなことを書いた。
「大阪支店に電話をした」のに、対応しているのは「実は東京本社」なんてことが、ごく普通に行われています。人と会う必要があれば、巡回中の社員に「携帯電話で指令が飛ぶ」こんな時代になってしまいました。大阪に事務所を構えるより「東京−大阪」間の回線を繋ぎっぱなしにするほうがずっと安い時代になったのです。お陰で「見た目は大阪事務所」なんて代物がいっぱい出来てきたのです。通信システムの飛躍的な向上と不況が重なり「一極集中」が加速されています。
私は「都市間の過疎化」を予測してきたが、人口推計の面でもこれを裏付けている。将来予測を見ると、大阪の25年後は「2割減の人口」が予測されている。
私は「アメニティー立地」で大胆な予測をしたが、後追いでこのような資料を見るにつけ、案外客観性のないことではないと思っている。
何も対策をしなければ(あるいは、対策が成功しなければ)今世紀末に、我国の人口は半減すると言う。何時までも「今の延長」では無理で、ドラスチックに「地域の棲み分け」が必要になるときが来る。2025年の予測では、10県が「人口100万人」を切り、人口密度が100人を切る県が増える。人口密度が粗くなれば公共投資による「地方経済の間接援助」など不可能なことは分かりきっている。
さて!政治は「いつ・どのように舵を切る」のであろうか?その時私が生きているとも思えないが…
020712(金)生活拠点
事務所が「1.5人体制」となり、かおりは1日おきにしか事務所に来なくなった。
1日おきに私も雑用があるわけで、そんな中の一つに「お金の引出し」があります。わざわざ銀行に行くのは結構手間です。そこで、キャッシュカードを作り(今頃こんなことをしている。遅れてる!)コンビニのATMで引き出すようになった。
こうなって分かったことがある。
銀行は、とうの昔に我々(ささやかな市民)を相手にしなくなったが、市民から見ても事実上の「0金利時代」で、銀行と仲良くする必要がなくなった。ATMは「現金自動預け払い機」と訳されるように、出し入れ残高照会ができ、交渉ごとでもない限り「銀行に行く」必要がない。
銀行の合併は進んでいるが、支店の統廃合はこれからです。ATMがコンビニに置かれ、現金が出せるようになると「あんな支店は要らない」ことがわかる。
ただ、町中に「バンキングコーナー」ができて便利になったが、余りにあけっぴろげの場所にATMがあり「妙に周りが気になる」のでちょっと調べてみたら、こんな「調査内容」が、HPに載っていた…
    「ATMの顧客満足度分析」
調査設計時点で、機械の使いにくさや、サービスに対する不満が出ることは想定していましたが、「心理的な居心地の悪さ」という観点は全く予想外でした。ATMと順番待ちの間の距離を広げることで、顧客満足が改善できます。
居心地の改善には、ちょっと時間が掛かりそうだ。
国会では、郵政民営化が通過しそうな雰囲気です。
ただ、余りにエゲツナイ嫌がらせに「参入拒否」声明が民間から出ている。嫌がらせに一つに「全国に10万ヶ所以上のポストを用意すること」と言うものがある。ギョッとする多さですが、コンビニが協力を表明すれば「なんでもない」ことになる。

今やコンビニは「生活拠点」となりつつある。公共費用の振込みや、宅配便の取り扱いと言った「日常的な雑用」を一手に引き受けている。
小泉総理は「民間でできることを何故民間に任せないのか!」と、利権がらみの族議員に向って吼えていた。全く同感だが、これを突き詰めていくと、市役所の業務の半分は「要らない」といえる。デフレに悩む世の中を尻目に、聖域を保つのが「お役人」であり、税金を無制限に投入されながら「並外れた待遇を続ける金融機関」である。この聖域を壊すきっかけはコンビニが作るかもしれない。そうなれば「面白い」と私は思っている。
020713(土)生命財産
台風6号は上陸することなく、太平洋岸を北上することで各地に大きな被害をもたらした。
特に岐阜県で被害が大きく、一気に水嵩の増す川に取残された人を救出する、レスキュー隊の命懸けの活躍が報道された。このような川を見るに付け、外国の河川をモデルにした「治水対策」は間違うのではないかと思ってしまう。
我国では「天井川」など珍しくもない。
平野の視線を遮るものは「天井川の堤防」で、そこに「川がある」ことが直ぐ分かる。私の、50日のヨーロッパ滞在の記憶から、この天井川がない。残念ながら、アメリカのことを知らないのだが、映画で見る風景から、やはり天井川は出てこない。
天井川ができる原因は「流速」にある。
速い流れが岩や土を削り、流れと共に運ばれて河床に堆積する。そのため、河床が上がり、氾濫を防ぐため「堤防を嵩上げする」いたちごっことなる。これが天井川である。
『020708報道から』で、我国とヨーロッパの「川の違い」を表示した。ヨーロッパのあのゆるい流れでは、なかなか土砂を運べない。明治時代、政府の招きで治水事業に訪れたヨーロッパの技術者が、我国の川を見て「これは川ではない。滝だ!」といったそうだが、我国の河川は勾配がキツイことが特徴だ。極めて感覚的な発言だが、通常水位と危険水位に5m以上も差がある国は、案外日本くらいかもしれない。ヨーロッパの水面と農地に1mも差がない「大河」を見ると、冠水はあっても「鉄砲水は無い」のではと思ってしまう。
我国は法治国家です。
身近に感ずる法律は「国民の生命財産を保護する」ために整備されているように思う。ところが、生命と財産のどちらかを迫られたら「命をとる」ように作られているのではなかろうか?
火災現場では、命懸けで消防士さんが火の海に飛び込んで人命を助けている。だが、消防士の活躍は、(新鮮な空気を運ぶため)時にフラッシュバックを誘い「火災を大きくする」。鉄筋コンクリートの建物では、最も手っ取り早い消火方法は「密閉すること」です。ただし、これでは財産は守れても、生命は守れない。
建物の設計も、全ての災害に「びくともしないもの」を目指しているわけでは無い。想像を絶する災害には「倒壊もやむなし」としているが、避難時間の確保を目指した「粘りの設計」が思想として取り入れられている。

台風6号の河川の増水も「あっという間のこと」で、財産を守るどころか、いきなり「生命を守る」必要に迫られている。(欧米の水害の規模は「あきれるばかり」で、我国に置き換えれば複数県が「水浸し」になるほど広い。その割に、死者が少ないのは「浸水のスピードが遅い」からだろう)こんな自然現象が背景となり、生命を守る法体系が出来上がっているのでは無いだろうか。
田中康夫長野県知事を巡る政治的混乱は、ますます「不毛の争い」となってきている。
ダムが要るのか!という議論の背景に「国民の生命財産」があるはずなのに、誰も話題にしない。マスコミの討論でも「お笑いタレント」のリポートはあっても、治水専門家が出席した討論を見たことが無い。誰も、これが「命の掛かったテーマ」と思っていないのでは無いだろうか。そこで、田中知事のHPを訪ねてみた…
長野県モデルとして「脱ダム宣言」が載っている。この中で
縦(よ)しんば、河川改修費用がダム建設より多額になろうとも、100年、200年先の我々の子孫に残す資産としての河川・湖沼の価値を重視したい。長期的な視点に立てば、日本の背骨に位置し、数多(あまた)の水源を擁する長野県に於いては出来得る限り、コンクリートのダムを造るべきではない。
としている。これは知事の理念であろうし、私も反対では無い。
ただ、お題目を唱えておれば「洪水が防げる」分けでは無い。知事は県民の「生命財産を守る」立場にあり、施政者として具体的な治水対策を講ずる必要がある。あの、岐阜県の水害が「明日、長野県で起こる」かもしれないのだ。
知事就任2年。あれだけ議会と揉めたのだから、知事の示した具体案が嫌われたのだろうと想像した。その割に「マスコミ報道」から具体案が伝わってこない。具体案を報道しないマスコミに「なんと言う手抜きだ」と怒りを感じて、知事のHPを再度見た。

残念ながら、更新された今日(020713)のHPでは「県議会での答弁が削除」されており、ご紹介できない。この答弁では、
・アメリカをモデルに考えたこと。
さらに、ダムに代わる代替案として
・遊水地の活用(ダムとどれだけ違うのか?)
・河床の浚渫
・堤防の嵩上げ
このようなものが並んでおり、興味ある人が「1時間も議論すれば出てくる」程度の内容であった。
今は、ダム予定地であった水系別に検討委員会が作られており「検討中」という。内容を読んでみたが、分散化する対策別に「負担水量」が割り振られている程度で、どの地域を「遊水地に定める」とか「どの区間の堤防を嵩上げする」といった具体策が決まっていない。「田中支持」を鮮明にするマスコミの声が高いが、内容(具体案)不明のままでよくやるものだ。
真剣に水害を心配している人は、ダム賛成の30%の人に過ぎないかもしれない。
被害と関係ない(と、思っている)人にとって「自然の方が良い」分けで、世論調査の危うさがここにある。ダムが「集中的な治水」なら、知事の手法は「分散型治水」で、エリア的には広大な面積を巻き込む治水事業になろう。脱ダム宣言は県民の70%の支持を得ているそうだが、今は総論賛成に過ぎない。具体案が出たときの「各論反対の嵐」にどのような対応をするのであろうか。
020714(日)腰のくびれ
結婚して以来、オジサンのウエストは30cm以上成長している。
10年程前から「腰のくびれ」が消え、煙草を止めた後の成長は目覚しいばかりです。今ではビヤ樽を凌ぐまでになっている。
オジサンの現実とは関係なく、若い娘達に「腰のくびれ」見て見てルックが流行っている。
寸足らずのTシャツにヒップボーンのGパンで、腰の最もくびれた部分から、ヒップの曲線が僅かに見えるあのファッションです。我国の娘達もスタイルがよくなり、大変グッドである(なかには「止めや方が…」と思う娘もあるが、例外はつき物)。
なまじスッポンポンと違い「僅かに見える」色っぽさは格別で、目のやり場にも困りながら、オジサンは「しっかり見ている」
ただ、Gパンから下着が見えるのは頂けない。折角のファッションなんだから、もっと美しくあるべきだ!「それようのショーツもある」そうで、きちん「素肌」をチラチラすべきなのだとオジサンは望んでいる。
(オジサンが、腹を出せば「一発で下痢をする」のだが、娘達はヘッチャラのようだ!強いね)
素敵なファッションを当HPでご紹介したいのだが、オジサンがカメラを向けようなら「警察を呼ばれる」こと請け合いで、それもできない(悔しい)。
最も身近な娘「かおり」は普段でもアンヨも見せない程で、ましてや「腰のくびれ」など見せることはまずあるまい。オジサンは警戒されているのだろうか(本当は優しいのに)。ウム〜かおりなら「写真をお願い」といえるのに、まことに残念である。
もっとも「寒がり・かおり」があのルックをすれば間違いなく「風邪をひく」だろう…が
020715(月)報道から2
 両陛下東欧の旅
天皇皇后両陛下は東欧4カ国で「熱烈な歓迎」をお受けになっていらっしゃいます。元々、利害のない地域で「政治問題がない」ため、無難な旅だと予想されていたようですが、友好という意味では「多大な貢献」をお残しになられました。
それにつけても、NHKのあの「ぞんざいな言葉遣い」は如何であろうか!両陛下の東欧の旅報道は酷いものだ。上司に対してだってもっと丁寧に話すだろうに。

 東洋系外国人
某マスコミは、社是として「中国を悪く書くな」としているそうな。
このマスコミは、犯罪で捕まった中国人を「東洋系外国人」と言い換えている。蛇頭が手引きして、犯罪目的で密航してくる輩を「庇う」ほど隷属しているのであろうか?

 中身がない
フジTV系の「報道2001」で、田中長野県知事の行動に触れて「理念だけではなく、もう具体策を提示する時期に来ている」と批判していた。マスコミからこの手の批判を初めて耳にする。脱ダム宣言の対象となった地域は「自然災害銀座」としても知られている。中身のない(具体策不在)言葉遊びで「人命軽視」をして欲しくないものだ。

 不動産質屋
あるエコノミストから、当然過ぎて「誰も言わない」言葉を聞いた。
・銀行は「金を貸して」儲けるべきだ
・担保がなければ金を貸さない。これでは「不動産質屋」で、誰でもできる
・大企業への1千億円の債権放棄。1億円を1千社の中小企業に貸し出せばどれだけ有効か!
以上は全て繋がっている。何時までも担保主義では銀行は進歩がなく、ベンチャーも育たない。
020716(火)祇園祭

いくつか提灯をつけた山があった
(飾りはまだしていない)
大阪に暮らし38年。京都は好きな町で、事務所から40分あれば行けることもあり、よく訪れます。僅かな距離ですが、京都なら「旅先の酒」のようにリラックスできます。ところが、何故か「祇園祭に縁がなく」行ったことがありませんでした。

急に、友人に誘われ「祇園祭」に行ってきました。と言ってもメインエベントの宵山(16)や山鉾巡行(17)ではなく、宵々山の15日夜です。おまけに、今度こそ「近畿に台風が来る」と言う日で、暴風雨覚悟で出かけたのですが、台風は今回も肩透かしです。山鉾は貴重な飾りを雨に曝す訳にはいかず、仕舞い込まれていて「骨組み」ばかりでしたが、それなりに楽しむことが出来ました。

祇園祭は全国にあるお祭りですが、九州と近畿に多いようです。祭神も(例外はあるものの)大多数が牛頭天王=素戔嗚尊(スサノオノミコト)としている。宇佐八幡の発祥が素戔嗚尊であり、大和朝廷と共にメジャーな神様になったことを考え合わせれば、九州と近畿に多いことが頷けよう。
京都の祇園祭は八坂神社のお祭りで、貞観11年(869年)都に疫病が流行したとき、その退散を願って始められた「祇園御霊会」が起源であるとされている。7月1日の吉符入りに始まり、宵山、山鉾巡行、神興祭、花傘巡行、還幸祭等の諸祭行事を経て、7月29日の神事済奉告祭、7月31日の疫神社夏越祭で終わる約1ケ月間のお祭りです。
Dogfight注:余談だが、賢き京の民は、我が土地を八坂神社に寄進したことにして「税を免れた」歴史があり、「八坂さん(親しみを込めてこう呼ばれている)」とは特別な結びつきがある。

新風館のファッションショー

山に飾られる品々

自慢の屏風

自慢の屏風(狩野派)
15日の宵々山、それも「台風必至」の予報を圧して行ったのには理由があります。
澤田ふじ子氏は、京都を舞台にした時代小説の名手ですが、ある小説で、祇園祭に富裕な町屋が「自慢の品」を一般公開する風習を紹介していた。京都に住む友人に確認したら「今もある」そうで、こんな日なら「余りこまずに見学できそうだ」と思ったからでした。
流石は「古都」です。幔幕に提灯が飾られ、亭主が「自慢の長舌をふるう」だけあり、旧家に飾られた一品は見事なものです。私は、山鉾巡幸を見たことがなく「きっと素晴らしいだろうな…」と思うばかりですが、祇園祭にはこういう楽しみ方もあるのです。

古いばかりではありませんでした。街角のジャズコンサート、その隣では「投扇興(扇を投げ、的を倒す平安の遊び)」が行われている。新風館ではファッションショー。ホコテンの烏丸通りに屋台が並び、ミニの浴衣の娘達。
何もかも呑込んで「伝統」にしてしまうからこそ『1200年も続いている』そんな祇園祭でした。
020717(水)中身のない大義名分
田中康夫氏は「失職」の道を選び、再出馬を表明しているが、我国の歴史では「前代未聞」の出来事らしい。
田中氏を失職に追い込んだ県議会側に「これといった候補者」がなく、田中氏の再選が有力視されていると言うから笑うしかない。長野県民にとって「きっと不幸なこと」だと思うが、何が出来るわけでもない。
アホなマスコミもここに来て「脱ダム宣言に中身がない」ことに気付き、非難めいた論調が増えてきた。散々「脱ダム宣言」を煽っておいて、これではまるで『マッチ・ポンプ』ではないか。私のような街の建築屋でも分ることを、天下の公器を操るマスコミが気付かぬとは犯罪に等しい。

「お年よりに福祉を!」と叫び、何ら具体策を提示しないまま当選した参議院議員。「貴方は戦争が好きですか?」と問いかけ、平和維持の具体策を持たぬまま「平和の政党」を名乗って躍進した政党もあった。
田中氏の「脱ダム宣言」同様、具体策のない、それでいて反対し辛い『大義名分』を掲げる手法は卑怯だと思う。政治家たるもの、一朝事ある時は「体を張って国を守る」責任があるわけで、中身のない大義名分を振りかざし、民を惑わせるべきではない。

被害を分かち合えるなら「脱ダム宣言も悪くない」と私は思っている。ようは、具体策を示すべきなのだ!もう2年も過ぎたのだから…
020718(木)webから
 認証保育園
「少子高齢化」が熟語になっているように、所轄官庁も予算も同じカテゴリーです。安心して子育てができれば「子供も増えるであろう」と言う思惑で、国も保育園整備に力を入れだした。ただ、あくまで「国が認可権を持つ」容でしか許さない。
東京都はJRの協力を仰いで、駅に13時間保育の保育園を整備しようとした。ところが…
詳しいことは分からないが、国の認可基準に合わないようで許されなかった。ここからが石原東京都知事の凄さで、国が認可しないなら都が認証しようではないかと出来たのが「認証保育園」です。今では、都だけでも90ヶ所以上で、関東一円に広がりを見せている。
保育園行政は、昔から遅れている。保育園には正式な認可保育園と、無認可保育園がある。無認可保育園と言う言葉には「違法の香り」があるが、決してそうではない「いつか認可されることを前提に開園」したもので、行政の遅れを民間がカバーしている実態を現している。認証保育園は「第3の保育園」といえよう。

 ライブカメラ
webから、リアルタイムの「街角の映像」が流れてくる。実際に開いてみて「何が面白い」と言われると困るが、なんとなく楽しくなる。「ライブカメラ」と呼ばれ、ものによっては専用ソフトをダウンロードする必要があるが、一度お試しになっては如何であろうか!
受信だけではなく、簡単な装置があれば「発信」もできるようだ。ただ、私の映像を常時発信しても「気味が悪い」だけで、とてもそんな気持ちになれない。

 バナー
某引越し屋さんから「バナーを貼って下さい」とメールがきました。
貼ったバナー経由で「引越し」が決まればリベートが入る仕組みでした。形式は違いますが、私のHPにバナーを貼る依頼は何度か来ています。こんなマイナーなHPに貼っても効果があるとも思えず、いつも無視しています。所詮は「趣味のHP」で、例えささやかと言えどもお金に換えようとは思いません。これからも「自己満足」でいこうと思います。
020719(金)不公平な徳政令
今年3月に、準大手ゼネコン佐藤工業が倒産。その後も中堅ゼネコンの破綻が続いている。
他の産業の破綻がどうか?分からないのですが、ゼネコンの場合は…
負債数千億円の企業倒産では軒並み「更生法」を申請している。更正法受理時点で負債は「更生債権」になり、債権の支払い率は1〜3%といわれるように、事実上免責されてしまう。これでは「現代の徳政令」ではないか!

「現代の徳政令」と言える更生法は誰でも適用されるわけではなく、一定規模以上の企業である必要がある。しかし「現代の徳政令」で棒引きにされた下請けはたまったものではない。連鎖倒産を防止する「緊急融資制度」があるけれど、返済は必要なわけで彼等は「免責」されるわけではない。
このように、現代の徳政令は不公平なのだ。公平を期すため、全国のあらゆる借金を棒引きにしてみてはどうであろうか…と思ったが、一番得をするのが「政府系特殊法人」だと思うとアホらしくなる。
長すぎる追記
更生法を申請できる企業では、企業TOPが「退職して終わり」だが、中小企業のオーナー社長はユルクない。会社の負債は全て「個人保証」しており、会社の倒産は個人の倒産とイコールです。
私のような小さな事務所でも、裁判所から「破産宣告」を受けるには供託金やら弁護士費用で「300万円は必要」で「倒産するにも体力がいる」と言われる所以です。
マイクロ企業では、個人破産とリンクしているためついガンバッテしまい、(法律に基づいて)倒産する体力をなくしてしまう。そのときは、名実共に「夜逃げ」しかない。どうせ倒産なんだから同じではないかと言われそうだが、裁判所で破産宣告を受ければ「逃げ回る」必要もないし、立ち直りのチャンスも多い。

徳政令を受けられない企業は、営々と負債を減らす努力をしてきたであろう。その分、資金が「再投資」に回らず、日本経済の浮揚を妨げている。政府が笛を吹いても「踊らぬ」理由がここにある。
020720(土)広がる選択肢
「会社整理」は倒産の一種とされている。
誰に迷惑を掛けるるわけではないが、負債があれば出来ない手法で「それなりに体力がいる」
私の借金は2000年暮れがピークで、年間必要経費を超えていた。現在の残りは10%強。1年半でここまで減らして「息切れ」してきたが、これも損切りの覚悟がつけば「ささやかな不動産」を処分してチャラにできるところまできた。

これとは別に潜在的な負債もある。7年前のピンチの際、生命保険の「積立分」を担保に借入をした。自分の金を担保に借りただけに「負債」の感覚がなく、毎年金利だけを払ってきたが、7年間の支払い金利が100万円にもなった。(この低金利時代に生保の金利は暴力的と言える)
私は、万一のときに受取る保険金を下げることでこれを相殺した。で、ついでに相殺後に「積立金がいくら残るのか?」調べて驚いた!何と「ささやかな不動産」より多かった。まさに「継続は力なり」

残りは、個人の私が法人の私に貸付けた負債と、株式の償還になる。MACの株は95%を私が所有しており、ようは「私が債権放棄」すれば、MACの負債は消える。いささか整理を急ぎすぎて「手元不如意」になっているが、「何時でも会社整理ができる」条件が整った。そんな気はないが、選択肢が広がったことは間違いない。
なんとも皮肉なものだと私は苦笑いしている。
無借金経営は理想で、好況のときにできなかったことを、長期不況の最中で遂げようとしている。先行きの見えない時代だけに「フリーハンド」になることが、最大の不況対策に違いないが、この「後ろ向きの健全化」で、日本中が逼塞している。
関係のない追記
足の親指に痛みを感じ「痛風ではないか」と主治医に相談した。検査したら、尿酸値が「7.2」で正常値の5.4をオーバーしているものの「治療するほどでもない」とのことでした。ちょっとビールを控えよう…
助っ人仕事で「徹夜する」羽目になった。夜明けまで働く体力はあったが、後がいけない。翌日「殆ど仕事にならなかった」
何時までも「若くないヨ」お体大切に!(と、自分に言っている)
020721(日)無節操
AさんもBさんも、私が大変お世話になった方です。
最近両者が不仲になり、私の立場も微妙になってきた。私は、ご両者に何ら含むところもなく、今まで通りお付合いを願いたいのですが、それでは許してもらえないようだ。ようは「どちらかを選べ」と言うことだが、そんなことはできない。
私は、AさんBさんと喧嘩したわけではない。双方から「様々なこと」を耳にするが、口の堅いのが私の取得で、スピーカーやメッセンジャーは絶対にしない。
吹けば飛ぶような「超マイクロ企業」をやっていると、どちらかに組することはできない。ようは、誰とも喧嘩するほど余裕はないのだ。「まるで蝙蝠ではない」と詰(なじ)られそうだが、中立を保つのは「弱者の生きていく手段」であって、それ以上でもそれ以下でもない。

Cさんは各界に大変顔が広い。
近々に「シンクタンク」を立ち上げるとかで、私にもお声が掛かった。こんなショボイ私が、どんなお役に立てるのやらと思わぬでもないが「参加させて頂きます」と返事をしました。選択肢が広がり(020720広がる選択肢参照)、こんなお誘いにも「参加表明」できるようになりました。ありがたいことです。
で、どれだけ「パワーを注げるのか?」と尋ねられ、私は「生活を保証して頂けるだけ」とお応えした。私の生活を100%保証(たいした金額ではない)して頂けるなら全力を注げるが、半分なら「残り半分」を稼ぐ道を持たねばならぬ。

「衣食足りて礼節を知る」と言うが、長引く不況で、衣食の確保に努力が必要となった。残念ながら、節操と引換えに飢え死にはできない。「無節操な」と非難されるかもしれないが、不況がなせるわざとて、ひらにご容赦を!
020722(月)中国産健康食品
私の「肥満」は半端じゃない。健康を阻害するほど弊害が出ているが、容易に痩せない。
真夏を迎えて、喘ぐほど汗をかくのに、食欲は一向に衰えない。食事量を減らしても、貧乏で育った私の体は「エネルギー効率を上げ」何ら効果がない。
薬を飲めば「痩せられる」
何も問題がないならこんな便利な方法はない。肥満理由は単純で「カロリーオーバー」が全てだ。痩せるには「カロリーカット」をすればよいわけで、原理は簡単なものだ。で、具体的には
 ・運動等でカロリーを消費する
 ・食物がエネルギーに変ることを阻害する
薬で痩せる方法は「エネルギー化を阻害」する方法を取っており、体に良い筈がない。
国産の痩せ薬は「下剤型」が多い。これは、食べたものが栄養になる前に「体外に排泄」する方法だ。それに対し、死者が続出している「中国産健康食品(痩せ薬)」はもっと過激だ。体が栄養分を吸収することを阻害する方法を選んでいる。手っ取り早いのは内臓障害を起こせばよい。
何でもありの中国なら、こんなことなど分けはない。目的を達するためなら手段を選ばない。環境を守る・社会を守る・地球を守る…こんなことを言ったら、彼等は「噴出す」だろう。
1週間で6kgも痩せる薬が「普通」である筈がない。そんなことも分からぬ「○○な日本人」がいて、この事件は成り立っている。日本人は「自分で守る」習慣をつけるべきだ。そして、中国産を見るとき、もう少し「疑って掛かる」必要があるだろう。何時までも「安全はただ」ではない。
020723(火)睡眠データ
肥満が原因で「睡眠時無呼吸症候群」になっている。
肥満した喉の筋肉が、睡眠時に弛緩して「気道を塞ぐ」ことから様々な病気を引き起こします。呼吸を阻害されることから「万年睡眠不足」となり、業務にも差支える。私の場合で「2分に1回呼吸が止まる」ため、睡眠時高血圧症を誘う。異形狭心症を発症した時期と無呼吸症候群が同時期に起きていることから、肥満は私に様々な障害をもたらせている。
ならば「痩せたら…」と思うのだが、これが容易ではない。今流行りの「中国産ヤセ薬」なら効きそうだが、まだ死にたくはない。
ダイエットのことは後日にして、今日は「睡眠時のデータ」をご紹介しよう。
CPACと言う、機械をつけて眠る。私の呼吸をチェックし、センサーが「無呼吸」を感知すれば、高圧空気を送り「閉塞した気道を無理やり開ける」のです。
表をご覧頂きたい。CPACに組込まれたコンピュータが、日々の睡眠状況を記録している。
(左の記録020615から1ヶ月のもの)
棒グラフは、機械着装時間を示しており、概ね睡眠時間と同じです。私の場合、12〜6時までにグラフが集中している。つまり、私の平均睡眠時間は6時間となっている。

機械は、最大18気圧まで圧力を上げることができ、睡眠中の気圧を色で表示している。私の場合は、通常4気圧で運転しており、無呼吸が起きれば「度合いにあわせて」圧力を上げていく(最大8気圧に設定)。このグラフでは、最大設定の8気圧が現れていないが、先月の記録では若干現れている。ライトブルーで表示されている部分が「7気圧」で、明け方に集中していることが分かる。私は寝入りばなより、明け方に「深く眠る」タイプのようだ。
風邪や花粉症で息苦しく機械を外してしまった時間や、日曜日の昼寝もこのように記録されている。自分の睡眠記録も眺めれば面白いものですね。
出張ではこの機械がないため「寝不足」になる(1泊2日なら耐えられるがそれ以上はシンドイ)。出張に携帯できる「ハンディータイプ」の機械ができることを、こよなく願っている。
020724(水)屁理屈
宮ア 駿監督のアニメが毎年ヒットしている。
最近では「千と千尋の神隠し」が興行収入を更新し、いままた「韓国で大ブレイク」だとか。日本でもビデオ化されたので、早速借りてきて家族で観賞しました。今までの作品と少し違う雰囲気を感じたのですが、皆様は如何だったでしょうか?
登場する人間は千尋一人(両親は、早々とブタになってしまった)で、あとは「八百万の神様」です。結構楽しく鑑賞したのですが、終わった後で「?」と思ったことがあります。
韓国国民の70%がキリスト教徒だそうで、アジアでは珍しく「キリスト教徒が多数を占める」国です。キリスト教はイスラム同様「一神教」で、非常に「排他的」です。仏教のようにファジーではありません。何よりも嫌う、多神教の最たるものが「八百万の神」の筈なのに「千と千尋の神隠し」のヒットは如何なることだろうか?

我国に仏教を伝えた朝鮮ですが、中国で儒教が起こると徹底的に仏教を弾圧して乗換えた。近世を迎え李朝が滅ぶと、今度は雪崩を打つように「キリスト教に変身」した。アジアでは珍しいキリスト教国といっても歴史があるわけではない。無節操なだけではないか…
私は、こんな屁理屈を並べて「意地悪く」眺めている。
(蛇足だが、我国における「政教分離違反」 訴訟の原告の多くはキリスト教関係者です)
関係のない追記
韓国人作家キム・ワンソプ氏は、阪神大震災を見て「日本に天罰が下った」と発言をした反日派でした。その後、映画「パールバーバー」を見て「日本を応援している自分」に気付いて書いた本が「親日派のための弁明」です。論旨は「日韓併合は祝福であった」というもので、韓国では「有害図書」に指定され、事実上の発禁処分を受けている。
我国では、拓殖大・荒木氏の翻訳で出版されました。ところが、関西では大手に属する書店を7軒回って、やっと購入できました。この手の本は、様々な妨害が予想されるだけに大手出版社が扱わない。今回も草思社という、あまりメジャーではないところが扱っており「第2版」は何時になるか分からないようだ。
また夏が来て、日本を非難する本が溢れている。
「親日派のための弁明」が飛ぶように売れている背景に、韓国による対日批判に辟易している国民感情があるように思うけど?どうやろか
020725(木)誰でも入れます保険
普通の生命保険は「65歳未満で健常者」しか加入できない。
高齢化とともに罹病率や死亡の確立が増えるから保険料も上がり、新規加入には過剰なくらいチェックが厳しくなる。持病を持つようになった私は、新たな保険の加入など考えられない。
dogfight注:私の保険は、満65歳で自動的に「終身保険」に切り替わり、死亡時に支払いが倍増するような「補償部分」は終了する。新たな加入ができないので、今はこの保険を大切にしている。

かつて保険業界は「政府ガード」で横一線の保険ばかりであったが、規制緩和で様々な保険が出てきた。最近、盛んにコマーシャルされているのが「誰でも入れます保険」で、審査はなく80歳までOKとある。

何事も好奇心旺盛なdogfightは、当然「何でやろ?」と思ってしまう。
そこで、保険に詳しいA氏に尋ねてみた。答えは至極簡単で『誰にでも払います…とは言っていない』という。政府ガードがある頃は、あの面倒くさい「契約約款」を読まなくても、格別問題も起こらなかったが「セーフガードは自己責任」ともなれば、そうもいかない。ようは「べらぼうに免責事項が多く」簡単には支払請求に応じないと言うことらしい。例えば…
加入前2年間に治療記録がある病名が原因なら保険金の支払いはなされない?
 ・従来型なら加入後一定期間の経過で病歴が消えるが、この保険はどうも消えないようだ
 ・審査がないのは「病歴を知らなかった」という支払い拒否の理由にもなりうる
A氏によれば、確実に支払いを受けたいなら「2年間は健康保険を使わず病院にも行かないで、病歴を消去」してから加入することだそうな。もし、このことが本当なら現実離れしている。そんなに健康な高齢者など、滅多にいるものではない。
皆さん、自己責任で「ちゃんと調べて」加入しましょう。
020726(金)地下鉄の山鳩
暮れなずむ時刻、事務所からの帰り。
地下鉄の入口(都心の北浜駅)に山鳩がうずくまっていた。殆どの人は気付かないようだが、動物好きな私が見落とす筈もない。「どないしたんや…」と声をかけながらしゃがみ込み、体を撫でてやっても逃げようともしない。
場所柄、土鳩なら分るが山鳩は珍しい。
ケガをしている様子はない、一体何があったのだろうか?
日没で視力を失って、うずくまるにしても「もっと人ごみを避ける」だろう。
自然界では死を迎えるとき、人目に触れるようなことを避ける。もし、終わりを迎えるなら余りに不自然な場所と言えよう。
人に飼われていたものが「迷子」になったのだろうか?最も可能性のあるシチュエーションに思えてならない。
いずれにしろ私に出来ることもなく、立ち去るしかなかった。無事に朝を迎えてくれればよいのだが…
020727(土)燃料電池自動車
近未来の自動車は「燃料電池自動車」になるそうで、020725にトヨタとホンダが世界に先駆けて最新モデルを発表した。まだ、1台10億円程するそうですが、できるだけ早く「500万円程度にコストダウン」する予定だそうです。
燃料電池の原理は、電気分解の逆で「水素と酸素」を反応させれば『電気が生まれる』と言うものです。一見「あっ、そうか」と思うのですが、結局良く分からない。

水素と酸素を化学反応させると「電気と熱」が生じます。
燃料電池のエネルギー効率は「80%」といわれますが、これは反応熱を活用した場合の数値で、発電だけに限れば40%程度ではないだろうか。
この電気を利用してモーターを回すのが燃料電池自動車です。建物では、熱も利用するのですが、車ではどうするのでしょうか?暖房以外にどうも使い道が思い浮かばない。この発熱量が半端ではなく、単に「外部に排出」だと、都市部では「ヒートアイランド」に拍車をかけ、新たな公害源になりかねない。

純粋な酸素と水素で発電すれば、反応後の副産物はH2O(水)だけです。
しかし当面は、酸素は空気中から調達し、水素は取合えず化石燃料(石油や天然ガス)のベンゼン核(炭素と水素の重合体)から分離抽出して利用するだろう。この場合、どうしても炭素が不純物として混ざり、CO2(二酸化炭素)が生ずる。化石燃料を燃やすより「地球に優しい」ものの、温室効果(地球温暖化)が「0」になる分けではない。ただNOX(窒素酸化物)は発生せず、これだけでもガソリンエンジンより優れている。
いずれ、水素の供給は「海水からの抽出」になるだろう。こうなれば四周を海に囲まれた我国は「資源大国」に化ける可能性を秘めている。
燃料電池は、化石燃料を直接燃やすより「地球に優しい」が、完璧ではない。
最近「カーボン・ケミストリー」と言う言葉を聞かなくなったが、炭素の活用(化学繊維等活用範囲は広い)をシステム化し、燃料電池と補完させることで、素晴らしい効果が得られるのではないだろうか。科学の進歩とは「楽しい」ものだ!
kankeinonai追記
クーラーが故障し、我家は「ヒートアイランド」となっている。そんななかで私は仕事をしている
020728(日)入札抽選会
入札といえば「談合」と言う言葉が浮かぶほど、不正入札が日常的と思われているでしょうが、そんな甘い時世ではなくなっています。
高い利益を分け合うような談合は「お役人を捲込んだ不正」くらいなもので、誰もが仕事を欲しがる今時は「話合い」が成り立たない。
不況の日本(失業率5%代)で、一際不況の関西(失業率7%代)の「入札事情」をご紹介しましょう。
発注高の少ない「小口物件」は、一般入札となっており、インターネットで物件を検索し「誰でも応札できる(応札者を把握できない)」ため、談合の余地は全くありません。

少し規模がまとまると「指名入札」になります。
以前なら「談合の余地あり」だったのでしょうが、今は奪いあいで、無秩序のまま入札会場に向うことになる。こうなると、お役人の思う壺でいいようにあしらわれている。
入札には、失格となる「上限価格」が設定されます。ただし、事前にその額は発表されないのが普通なのですが…
ところが、最近では「上限2000万円・下限1600万円」と言ったように、あっけらかんと発表されてしまう。(何故か、上下差は2割だとか)応札者は、この上下範囲内で入札しなければ「失格」となる。誰もが「仕事が欲しい」分けで、当然「各社いっせいに最低価格」で札を入れるため、全社同額の入札結果となります。このように今や入札は「お役所が定めた最低価格」で決めるための儀式となっている。
全社同額になることが分かっているので、予めお役所側が「抽選用紙」を用意している。
自治体によって「阿弥陀くじ」やら「二重抽選方式」やらと、工夫を凝らしているそうですが、なかには「抱腹絶倒(余りにバカげてお話できない)」の話もありました。このように『入札抽選会』が実態になっており、談合など有名無実となっています。
本当に談合しようと思えば「お役人の参加」が必要なことが、これでお分かりいただけたでしょうか?
追記
神戸市が、全職員の本給を「7%カット」する旨発表した。全国自治体で「本丸に手をつけた」初の事例と成る。流石は「株式会社神戸市」と言われるだけあって、民間のセンスを持っている。
それにしても「人事院勧告」のモタツキはどうであろうか。世間がこれほど喘いでいるのに、お役人だけが「聖域」であることに疑問を持たれる方が多いかったのではなかろうか。
再建団体指定までカウントダウンに入っている「大阪府」の怠慢には呆れる。神戸市より、もっと深刻なのに…
020729(月)建物の肖像権
末っ子はデザイン事務所に勤めている。
デザイナーではなく営業が仕事ですが、ボスを含めて総勢3名では「何でも屋」にならざるを得ない。授業料を払って「カメラを学び」今ではカメラマンの真似事くらいはできるようだ。雑誌広告に掲載する写真は自前で撮るようになり、最近は写真だけ頼まれることも増えてきた。
先日のこと、食事をしながら末っ子が「憤懣やるかたなし」で話し出した。
北京に敗れ「大阪オリンピック」の目はなくなりましたが、オリンピックを目指して整備した施設は残った。多くは、大阪港を埋め立てた人工島に建っており「今後、どないするのやろ」と思われる豪華な建物が多い。この建物を背景に「雑誌掲載用の写真を撮影」したいと、大阪市に許可を求めたところ不許可だったそうだ。不許可の理由が「建築家(設計者)の同意が得られなかった」と言うものです。息子は「建築家にそんな権限があるのか?その根拠は何か」と吠え出した。

私は「街の建築屋」で、建築家とは縁がない。
息子に噛み付かれて返事に困った。はて、如何なるものであろうか?
 ・第一に考えられるのは「肖像権」だが、建物に肖像権があるのだろうか?
 ・次に、「ある」として、その所有者は誰か?
知的所有権なら「建築家に帰属」すると思うが、単なる肖像権なら「所有者」ではないかと思う。大阪市のスタンスは「知的所有権としての肖像権」としているようだが…
ここから一家挙げての議論となった。
特許でも有効期限があるが「知的所有権としての肖像権」はどうなるのであろうか?
 ・設計者が存命中は有効
 ・建物がある限り有効
 ・特許同様25年
さて、ホンマにどうなるやろか?さっぱりわからへん
報道映像には「肖像権は適用されない」そうだ。
商業用映像には「所有権や肖像権が生じ」許可の対象になるらしいが、どこまで厳密に適用されるのであろう。息子の事例は「商業用映像の背景に利用」しようとしており、許可対象になるのだろうが、風景の一角として「写ってしまう」ものまで対象になるのであろうか?距離は?割合は?屁理屈ならばいくらでも並べられそうだ。

比較 コンピュータ 建物
ソフト オーダメイド・ソフト 設計図
同上所有権 システムハウスに帰属 建築家に帰属
成果品 データ 建築物
同上所有権 クライアント クライアント
会社で使うコンピュータソフトをオーダメイドで作った場合、お金を払ったからと言って所有権が移転するわけではない。ソフトの所有権はシステムハウスにあり、会社は有料で「利用権を得た」に過ぎない。ただ、ソフトを使って出来上がったデータの所有権は会社にある。
この考え方を「建物に当てはめる」と…
建築家はクライアントの求めに応じて設計をするが、設計図を売却したわけではない。だから、設計図の所有権は設計者(建築家)にある。しかし、完成した建物(成果品)はクライアントのものです。会社が世間にデータを公表するとき、システムハウスの同意が必要であろうか?
コンピュータソフトも設計図も知的産物で権利は保障されるべきだが、データや建物は成果品に過ぎない。成果品の撮影にソフトの同意が必要なのは何故か?
いくら議論しても
 ・建物に肖像権があるのか?
 ・肖像権の所有者は建築家か?
この答えは見えてこない。「建築家が設計した建物には肖像権がある」と言うなら、建築家の定義を法律で定めねばならない。「建物に芸術性があるから知的所有権が生ずる」ならば、芸術性を認定する制度を設けなければならない。こんな定義や制度を聞いたことがないので、おそらく「自己申告」で決めているのであろう。
息子の事例で、考えられることは「建築家とクライアントで知的所有権及び肖像権に関する個別協定」が結ばれているのではなかろうか。想像通りだったとして、関係者だけの約束事に世間が縛られる根拠が分からない。
屋外で写真をとれば、狭い日本のことで「建物が写る」ことなど珍しくもない。商業用写真では「所有者に同意を得る」だろうことは想像できるが、建築家の同意が必要となると大変だ。所有者が建築家の同意も得ずに、うかつに「OK」を出せば、建築家から「権利侵害」で訴えられることになる。
私は「街の建築屋」でほっとしている。
建築家なら、溢れんばかりの雑誌に「肖像権が侵害されていないか!」と神経をすり減らさんばかりに注意をはらう必要があろう。ご同情申し上げる。
020730(火)外務省なんか要らない
外務省不要論があり、一連の不祥事をきっかけに「真剣に検討されている」そうだ。
最初は冗談を言っていると思ったのですが、内容を知るに連れ「肯ける」ようになった。これは、外交が不要になってきたからではなく、より「外交が重要」になってきたため、専門性のない外務省では無理だと言う判断からです。
 ・科学技術問題なら「文部科学省」
 ・衛生問題や労働問題なら「更生労働省」
 ・金融財政問題なら「財務省」や「金融庁」
このように、専門の省庁でなければ対外協議ができない時代となり、外務省の必要性が低下している。(この傾向は、我国だけのことではなく各国共通の出来事)そこで、外務省を解体し、各省庁からの出向で構成する「連絡協議会」案が有力のようです。
他の省庁では代替できない筈の「大使館や領事館業務」も、瀋陽にある日本総領事館の無様さを見れば「誰でもええやないか」と思われます。
最近、久家義之氏が続けて2冊の本を出している。
 ・呆然!ニッポン大使館/外務省医務官の泣き笑い駐在記(久家義之/徳間文庫)
 ・大使館なんかいらない(久家義之/弦冬舎文庫)

久家義之氏は、勤務医から外務省医務官に変身し、9年間の大使館勤務を通じて感じた、事大主義・権威主義を「これでもか」と言うほど暴き、かつ「壮大な無駄遣い」を告発している。
外務省を巡る一連の不祥事など、これを読めば「氷山の一角」と思える。機密費の殆どは「身内の接待」に消え、着服されていく。
大石英司氏など、もっと大胆に「外務省による不正蓄財(海外で不正に資金をプール)」を予測しているほどだ(大石の予測は殆ど当る)。案外外務官僚は、大きな悪事を守るため「小さな悪事を詫びている」のかもしれない。

当サイトで『981018読書の秋』と題して--「天皇の密使」丹羽昌一著(文芸春秋)--を紹介している。抜粋をご紹介しよう
これはフィクションに名を借りた「殆ど実話」です。
主人公の灘健吉(実名:馬場称徳氏=長野県出身)はシカゴ領事館の書記生(最下級職員)

1910年代(明治時代)メキシコ革命の吹き荒れる中、微妙な国際環境の中「表立った救出」が出来ないため、移住した邦人救出に下級官僚が「私的な旅行」の形で派遣される。更に、高級官僚の思惑(保身)が働き「外務省職員の身分を明かすことを禁じられた」状態で重大な使命を全うしなければならない。
様々な困難と出会いながらも、ひょんなきっかけで革命の立役者「パンチョ・ビリャ将軍」と出会い「天皇の使者」と勘違いされることによりメキシコからの脱出に成功する。
安全地帯への集団移住に成功し、多大な功績を上げたにもかかわらず「天皇の使者」を詐称(本人の意思ではない)したとして高級官僚から弾劾を受け、外務省を去る。
如何ですか?
失敗を前提に「下級職員を人身御供」にしたのに、見事成功したため「難癖をつけて追放」してしまう。100年を経ても、久家義之氏が描くところの「大使館」となんら変りません。
「こんな外務省はいらない」
本当にそう思ってしまいます。

川口順子(よりこ)外務大臣が、020728日曜朝の政治番組に「梯子出演」し、外務省を盛んに擁護していた。大変な才媛で、期待する政治家の一人ですが、川口大臣にして「この程度か」と思ってしまう。おそらく実態を良くご存知で「解体して出直す」のがベストだと分かっている筈です。残念
020731(水)炎天下の弁当
バブルが弾け、デフレが進行すると共に「昼食のコスト」が下がってきた。
オフィス街の食堂レストランは値下げを余儀なくされ、尚且つ露天の弁用売りに圧倒されている。季節が良いときは「何を選ぶかは消費者の権利」と思っていたのですが、真夏を迎えて「炎天下に並ぶ弁当」を見ていると『ホンマにエエんやろか?』と思ってしまう。最も食中毒を起こしやすい季節で、何時間も客を待って放置されている弁当。製造者も製造時間も明記されておらず、許可を得て製造している保証もない。まして、食中毒が起きても「製造者の特定が困難」と思われる。無許可の保存剤や添加物を使っているやも知れず、疑い出せば限がないほどだ。

買い手がいるから売っているのか?売っているから買うのか?分らないが、両者とも「勇気ある行動」に思えて仕方がない。貴方ならどうなさいますか?


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