dogfight高松の長すぎるひとり言
2001年6月

仲間たち飢餓輸出リサイクル&リニューアル子供の靴際限のないシステム更新ゴーストライター飢餓輸出ビール酵母早すぎるリタイヤペースメーカー栄枯盛衰とプロ野球私の健康話の続き損得勘定キャッチ&リリース小学校無惨体と相談銀行と郵便局小さな政府南北問題忙しさの限界高松事情ノートPCが欲しい速さと密度木の文化
010601(金)仲間たち
久しぶりに仲間たちが集まりました。
私もかつては所属していたクラブのメンバーで、普段は飾る必要のない友達ですが、いざの時は「なんとも心強い仲間」です。

この日(010531)集まったのは9人(写真は8人。都合で一人帰った)。職業は様々で、それぞれが「一国一城の主」です。ほぼ同年代(49〜57歳)で、私がスポンサーとなって入会した人が3名、退会者は私を含めて2名(事務所の再建なれば復帰のつもり)。離婚経験者2名。資格は「弁護士・歯科医師・会計士・建築士」など。

相変わらずの「バカ話」から…
□ブルーシートハウス
バブルがはじけ、公園にブルーシートハウスが林立するようになりました。治安の悪化も問題になるようですが、「町が綺麗になり、カラスが減った」そうです。ゴミは彼らの最も「貴重な資源」で、縄張り争いもあるとか。建設的なブルーシーター?もおり、長居公園では毎週日曜日に彼らが集めたリサイクル商品のバザーが開かれるそうです。
ブルーシートハウスは「適当に作っている」分けではないそうです。境界争い?が「弁護士に持ち込まれる」ケースもあるとかで、爆笑となりました。
□二段人格
今や熟年離婚を通り越して「老年離婚」ブームだそうです。争点の殆どは「お金」だそうですが、それについで多いのは「異性問題」とか。二重人格という言葉をよく耳にしまが、この件に関しては「二段人格」だそうな。つまり、臍から下の人格が違うため、永遠のテーマだとか…
そんなこんなで、楽しい夜がふけました。
私は最終電車で帰ったのですが、帰る方向が同じ連中(約半分)は再出撃の様子です。さて、どうなりましたやら…
010602(土)飢餓輸出
中国からの野菜と畳表に「緊急輸入制限」が行われました。
これが、李登輝さんや教科書問題とあわせて、対中国関係が何かとギクシャクする原因となっています。
野菜と畳表は我が国の農業に深刻な打撃を与えたわけで、「緊急輸入制限」はGATで認められた正当な権利行使に当たります。ただこの問題を、このように見ることは間違いではないのですが、もっと深刻に「飢餓輸出」の側面を見ておく必要があるように思います。
アジア系民族の主食は「米」ですが、その米不足が深刻な状態にあることをご存知でしょうか!
中国は勿論、穀倉地帯東南アジアですら、米の自給が出来ず「米輸入国」になっている現実があり、近い将来「世界的に米不足が起きる」可能性が懸念されています。その原因が「日本への食物輸出」だとしたら如何でしょうか。
米を作り「自国民に供給」するより、儲かる「日本向け食物生産」にシフトしたため、結果として自給バランスが崩れ「飢餓輸出」になっているのです。
もう10年ほど昔になりますが、バリ島(インドネシア)に社員旅行で行きました。
素晴らしいリゾートホテルですが、広大なホテル用地を仕切る「塀の外」はスラム街で、私たちの「快適」が武装したガードマンによって守られていることを到着したその日に知ることになりました。
翌日、現地のタクシーをチャーターし郊外に行ったのですが、それは「胸の痛む光景」でした。赤道直下、誰が考えても水耕に最適な田んぼが「海老の養殖場」に変わっていました。「この海老は私たちの口に入ることはありません」と言う、プライベートガイド氏の言葉を今も鮮明に覚えています。
10年が経ち、改善どころかこの傾向はアジア全域に広がりました。
我が国から見れば「安い食品」も、彼の国から見れば「高収益を生む」商品なのです。華僑が経済を抑えるアジア諸国では、国家の安定より「我が一族」が優先される傾向があります。国民の食生活を守るより、一族の繁栄を求めて「飢餓輸出」がされています。賄賂が横行する(生活費の一部となっている)これらの国では、政府は特権階級の味方です。輸入制限をすれば政府から非難され、輸入すれば彼の国の国民から恨まれる。日本はなんと「辛い立場の国」であろうか…
010503(日)リサイクル&リニューアル
世界的に環境保護がうたわれ、その観点から資源の再利用が正義となりました。
我が国でもリサイクル法が施行され、それに伴い製品の回収が義務付けられてきました。「回収するなら再利用を!」は当然の帰結で、ペットボトルや家電製品だけではなく、あらゆる製品で「作るときに回収再利用を念頭におく」必要がでてきました。
建築の世界でも、それに似た概念が生まれようとしています。
バブルの崩壊により、スクラップ&ビルド方式からヨーロッパに見る「リニューアル重視」の方向に移行してきています。ただ、ペットボトルや家電製品より、リニューアルに至るタイムスパンがはるかに長いため、思考としては違うものになろうかと思います。
「今」を重視したプラン(平面計画)や完成度の高いプランは、リニューアルに際し不自由であることが多いと経験則で分かってきました。なんとも皮肉ですが、10年後か20年後におきるかもしれないリニューアルの「自由性」を確保しようと思えば、アロアランスの多いプランが有利になります。

完成度の高いプランとは「効率よく動線計画されたプラン」と言い換えることができます。
動線とは、文字通り「人や物が動く軌跡」です。つまり、コンパクトな動きで用が足せるほど「効率がよい」となるわけです。この動線を司る部分を私達は「交通部」と呼び、階段・廊下・エレベータ等から成り立っています。交通部に共用部(便所・湯沸・浴室など)が付随し、専用部(居室)を結んでいきます。
このように、効率の良い動線は、交通部や共用部をコンパクトにするわけで、同じ規模なら、相対的に「専用部分が増える」ことになります。
Dogfight注1:建築の世界では、交通部と共用部を合せて「コア(核)」と呼びます。
Dogfight注2:交通部や共用部は建設費が多く掛かる部分で、かつ簡単に移動できない。そのためリニューアルでは、この部分を固定化して考えることが多い。
具体的に見てみようと思います(図をご覧下さい)。
左図が、建物中央にコアを配置し周辺に専用部を持つ形式です。
中央にコアがコンパクトに納まり、「今」のニーズに基づきプランをするにはきわめて効率的です。でも将来、生活条件が変わり「大空間が欲しい」と思ってもコアが邪魔をして不可能です。(グレー部分が、リニューアル時に「自由にレイアウトできる部分」です)それに対し…
右図は片隅にコアを構えたもので、中央コアより余分に廊下が伸びています。その分専用部が減り「効率が悪い」のですが、グレー部分が纏まっているだけ「大空間が容易に確保」できます。つまり、将来へ自由度が高いと言うことです。

私はクライアントに「将来への自由度」を説明することにしています。
多くの場合、クライアントや私より、造る建物の方が寿命が長いのです。自由度の確保か、今が大事かを決めるのは「あなた」です。でも、このように「相反する事項」であることを頭の隅にでも置いてください。お役に立つかもしれません…
010604(月)子供の靴
買い物に同行した帰り、バス停で家内が「子供の靴が安くなったね…」と呟きました。
この言葉には「万感の思い」が込められています。
親兄弟の反対を押切り「結婚を強行」したものの、誰もが予想した通り生活が行き詰まってきました。ある日、家に帰ったらご飯がないという。「なんで買わへんのや」といったら「お金がない」と泣いた。
この頃「漢和辞典」だけが娯楽のネタでした。
21歳。遊ぶお金がなくて、漢和辞典に載っている「漢字の意味」を当てっこして過ごしました。お陰で、国語が苦手だった私ですが、漢字を覚えその意味や熟語を覚えました。この「漢字遊び」が私に文字の大切さを教えてくれ、同時に読書への門を開いてくれました。あの時代がなかったら、私は「エッセイ&コラム」など縁のない人生であったかもしれません。
23歳。子供(長男)がよちよち歩きをするようになりました。
家内は、端布を何枚も重ね合わせて「靴」を縫っています。我が家には、歩き始めた子供の靴を買うお金がなかったのです。
あの日、私は悔しくて「宛名のない手紙」を書いたことを覚えています。
子供の靴は私の生き方を変えました。
あのときから「ひとかどの建築家になりたい」と言う夢を捨て、家族を養える職場に変わりました。(名のある設計事務所では、給料らしいものは出ません)私はそれを後悔していません。今は「街の建築屋」でよかったと思っています。
長男は体調を崩し入院していますが、フィアンセがそばに付いていてくれるので安心しています。バスを待ちながらそんなことを話していました。
そのとき、家内の胸に30年余が去来したのでしょう。
「子供の靴が安くなったね…」
私の歴史を変えたように、家内の心に「子供の靴」は決して忘れ去ることなく沈殿しているようです。そうです、あの子が結婚するのです…
関係のない追記
新池で今年もカモの雛が孵ったようです。
親カモにぴったり寄り添い子カモが泳いでいます。でも、子カモは2匹ととっても少ないのです。近くに60cm程あるブラックバスが泳いでいます。無事に巣立ってくれれば良いのですが…
010605(火)際限のないシステム更新
逸早くOA化した当社は「脚光を浴びた」こともありましたが、バブル崩壊の傷跡が深く「なく子も黙るWindows」にしっかり乗り遅れました。やっとWindowsに切替えが出来たのは今から4年前、私が50歳になったときでした。
MS-DOSとWindowsはともにコンピュータと思えないほど違い、まるで異星人に接するがごとくで「戸惑い」の連続でした。
私は、ある娘に出した手紙に「50の手習いをはじめました」と書いたことをはっきり覚えています。と、同時に「私の人生で最後のシステム更新になるだろう」とも書きました。
「50の手習い」は幸い上手く行き、このようにHPを持つまでになりました。
しかし「人生で最後のシステム更新」は儚い夢でした。今年の春、再度システム更新に踏切りました。むしろ技術の進歩につれて、システム更新の頻度は上がる一方のように感じます。
この春の更新は、出力系を後回しにしたのですが、結局手をつけざるを得なくなっています。せっかく入力した図面が「上手く出力できない」事態が続き、原因を調べたところレーザープリンタのメモリ不足が明確になってきました。
ハードの性能向上にあわせソフトも更新したのですが、「なんでも出来る」ようになってきたため、今まで同様に入力をしても「実は処理しているデータは飛躍的に増えている」ようです。
メモリの増設も考えたのですが、既に4年経過しておりドッグイヤーの世界では「とてつもなく古い機種」となっています。機械が持つキャパいっぱいにまで増設しても問題解決の保障がなく、更に「新品を買う費用」と大して変わらないことが分りました。
せめてもの救いは、4年前に25万円もしたレーザープリンタが、性能もスピードも大幅アップして約10万円で買えることです。
おそらく、年内中に「通信系の改善」に取り組むことになるでしょう。
ADSLや、100MB送信が目の前にあり、次から次へとフラストレーションに襲われます。結局「際限のないシステム更新」に対応していくしかないのかと、いささか諦め顔です。
010606(土)ゴーストライター
タレントが本を出版します、なんの問題もないのですが「不思議」ではあります。
人には意外な能力があり、「あの人が…」とあんぐりすることもあるのですが、とても似つかわしくない方が本を出したと聞くと「ホンマやろか?」と思ってしまいます。
タレントに代わって代筆する作家がいます、決して姿を現さないため「ゴーストライター」と言われます。タレントの本は「本人が書いたのか?ゴーストライターか?」全く判らないのが特徴です。
建築の世界にも「ゴーストライター」がたくさんいることをご存知でしょうか?
我が国には10万軒を越す「建築設計事務所」があります。でも半数は「職員数1名」で、当社のように「職員数3名」ともなれば中堅企業?となる、超零細の集まりです。
このように職員数が限られると、否応なしに「分業化」が進みます。
営業は得意だけれど「実務はさっぱり」と言う設計事務所もあれば、技術力は「ピカ一」だけど営業がだめといった方まで様々です。
では「どちらに仕事が集まるか?」といえば、営業中心の事務所になります。世間から見れば「1級建築士は誰も同じに見える」分けで、言い換えれば「能力の優劣」など世間からは分らないのです。
受注した事務所は、必要に応じて「技術者をチョイス」すればよいわけで、かくてゴーストライターの大量生産となります。
ゴーストライターにもランクが生じます。仮に、100人の設計者がいたとして…
ある物件が提示され設計者を募ったとします。その物件が「誰でも設計できる」程度のものなら、力関係は「発注者」に大きく傾きます。このケースでの報酬を時間給に換算すれば1000円くらいと思います。つまり、パートタイマーに毛の生えた程度と言うことです。残念ながら下請けをする設計者は付加価値を主張できる存在とはなりえません。
dogfight注1
アウトソーシングと言う素敵な言葉があります。でも「イコールパートナー」でなければ成立せず、一方的な力関係では単に下請けに過ぎません。
dogfight注2
インターネットで発注している事務所があります。
下請けを希望する設計事務所が、元請会社に「登録」をするとアクセスコードを与えられます。それを使い、ネット上で紹介されている物件に「入札」をします。
経験者によれば、物件丸ごと受注できることはなく「自分がどの部分の設計をしているのかわからない」と嘆いていました。ちなみに、最後までネット上で処理され、人と合うことはないそうです。何ともあじけない世界ですね!
物件の難度が上がり、こなせる人が100人中20〜30人程度になると、下請け扱いから「協力事務所」に格上げされます。打合せも「パートナー」と言う待遇になり、やっとアウトソーシングらしくなります。
更に難度が上がり、100人中「ほんの数人」しかこなせる人がいない特殊な分野となると、もう「先生」扱いです。まさに「お願いされる」立場になります。
このような分野では、発注者側に誰もわかる人がいないことが多く「下にも置かぬ扱い」で、報酬もパートタイマーの10倍程度に跳ね上がります。
仕事のランクにより「扱いと報酬」が大きく変わるのですが、何処まで行っても「ゴーストライター」に変わりありません。作品発表と言う「精神的満足」は与えられずストレスの多い仕事です。だから私は、自分の顔で仕事ができるよう努力をしています。
010606(水)座席殺人事件
もう2週間ほど前になるでしょうか、東京で電車の座席を巡って殺人事件がありました。
近頃、電車に限らずですが「詰めて座る」と言うことがなくなってきました。その背景に「触れることを嫌がる」傾向が見られます。
私自身、不愉快な思いをしたことがあります。一人でも多く座れるようにと「詰めて」座ったら、隣の女性が私を睨みつけて立ってしまったのです。「袖擦り合うも多少の縁」は既に死語で、特に若い女性にとって「キショイ」と言うことらしい。
私が利用する南海電車のベンチシートは7人掛けですが、5人で座っていることが多いように思います。電鉄側もあの手この手と対応をしているようですが、効果が出ているとは思えません。
写真をご覧下さい。
明確に「一人分の座席」が判るように作られているのに、それでも「またがって座る人」が後を絶ちません。バケットシートになっており、またがって座れば「さぞ座り心地が悪いだろう」と思うのですが、それでも「触れ合う」のが嫌のようです。
東京の事件は、「少し詰めてください」と当然のことを言ったため、座っていた男性から殺されています。こんなことで「殺される」のかと暗澹たる思いになります。
この事件で、息子が別の見方を披露しました。
これは「いじめ」の延長だと言うのです。犯人は「少し詰めてください」と言われて「頭にきた」ようで、殺されたのは「優しそうな若者」です。もし、彼がプロレスラーやヤクザといった「見るからに強そうな男」だったら、襲う気になったであろうか?
「こいつなら勝てる」と思ったからこそ襲ったのだろうというのです。
私は思わず頷いてしまいました。大人になっても「いじめの心理」を引きずる社会。なんともはや…やりきれない思いです。
010607(木)ビール酵母
「ビール酵母を買った」と言ったら、飲兵衛な私を知る人たちから「家でビールを作るつもりか?」というリアクションがありました。いくら好奇心100%でもそこまではしません。
私の体型は「危機的状況」を示しています。
身長165cmで、体重72kg(体脂肪率23%)という肥満振りです。肥満が遠因と思われる心臓病や睡眠障害と「否応なし」に付き合っていますが、少しでも長生きを望むなら、早い機会の離別が必要です。
で、「ダイエットをしなくちゃ〜」と思ったのです。
ダイエットのメカニズムは基本的に「人口的栄養失調状態」を作り出します。下剤や、マンナンはいやですが、ビール酵母ならできそうだと思ったのです。ヨーグルトにビール酵母をスプーン一杯入れて「かき込む」のです。酵母は胃で発酵し「膨満感」を作り出します。
昼ごはんの変わりにこれを始めて1週間。
効果が出るまでに3ヶ月はかかるでしょう。不愉快な「膨満感」や味覚の寂しさにいつまで耐えられるか自信がありません。何とダイエットとは辛いものであろうか!
追記
私のダイエットで「あんなに小食なのに」と友人知人から驚かれました。実際に、小食で「何でこんなに太るのやろか?」と私自身が思っています。きっと、とてつもなくエネルギー効率の良い体なのだろうと思います。
食糧危機がきたら我が家で「誰が生き残るか?」という話があったそうです。結論は、私になったとか。田舎育ちで「何が食べられるか知っている」ことと、エネルギー効率の良さが理由とか…
010608(金)早すぎるリタイヤ
友人で、当社の「会計顧問」をお願いしている「Oさん」が引退を決めたと言う。
前から「引退願望」を表明しており、いよいよ踏切ったと言うわけです。Oさんは、私と同年で「自他共に認める変人」です。彼は「捨て子」だったそうで(厳格な養父母に育てられた)、何時までたってもそれがトラウマとなって消えません。
彼は、大阪で名門と言われる進学校を卒業しています。
柔道部に属し先鋒として大活躍、常に「5人抜き」で母校に優勝をもたらした英雄です。しかし大学受験の日、校門にピケを張る「ゲバ学生」と大乱闘を繰り広げ、大学進学を棒に振りました。
プロ棋士を目指し、プロ3段までいったのですが、所定の年齢に4段になれず「プロへの道」を閉ざされました。結局、プロでもアマでもない「中途半端な存在」になっています。
その後、クラブのママの「用心棒兼情夫」をして荒れた時期もあったと聞いています。
短いながらもサラリーマンをし、倒産寸前の企業会計を担当したことから「会計」を覚えたようです。彼は、元税務署マンの先生の下で実質的に会計事務所を切り回してきましたが、ついに「会計士」の資格を取得することはありませんでした。
私と知り合ったのは15年前。既に躁鬱の傾向があり「時々おかしくなるねん」と本人も言っていました。
マージャンは下手でしたが「株式投資」は得意で、バブル崩壊も逸早く予測して売り抜け、全く「ババ」をつかんでいません。お陰で一財産を作ったものの、かえって生活の張りをなくしたようです。
引退の弁も「あんたのようにアクセクせんかてエエんで…」と、言うことでした。
まだまだ借金を抱え、何時までたっても生活の安定しない私など「生甲斐がイッパイ」と言うわけです。相変わらずの変人ぶりですが、54歳で引退して「どないするんや?」と言うのが私の正直な感想です。
元来が「体育会系」で、40代は「冬山やソフトクライミング」を趣味にしていました。
今は脊椎の具合が悪く「ジッとしていても痛む」そうで、もう体を使う趣味はできそうにありません。案外「静的な趣味がない」ため、早すぎる老後が心配です。
010609(土)ペースメーカー
携帯電話の普及は目覚しいものがあり、昨年で固定電話の設置台数を追い抜いたそうです。
普及と共に携帯電話が発する「電磁波」が問題となってきました。障害を避けるため、いまや飛行機や病院で電源を切ることは常識となりました。
都市交通機関も「ペースメーカーに悪影響を与えますので携帯電話の電源をお切り下さい」と、統一キャンペーンをしています。しかし、これは馬耳東風でほとんど効果が上がっていません。一方で「地下駅でも受信できる」よう工事がしながら「電源を切りましょう」では、自己撞着も甚だしいと言わざるを得ません。
ところが…先日のことです。
乗車率が200%になろうかと言うラッシュの満員電車で…
突然、隣のご婦人が苦しがり「携帯の電源を切ってください」と訴えたのです。ご婦人はペースペーカーをお使いで、電磁波が悪影響を与えているようです。私は急いで電源を切り、周りを見渡したのですが…
今どき、携帯電話を持たない人を探すのは容易ではありません。右も左も胸や腰に電話を提げています。私一人電源を切って「解決できる」問題ではありません。
ご婦人にはお気の毒ですが「何かが間違っている」と思います。
ご婦人は急行の停車駅が来ても、降りる様子がありません。一車両に一体何人の乗客がおりどれだけ携帯電話があるのか分かりませんが、ご婦人が今の苦しみから逃れる確実な方法は下車することです。
お叱りを覚悟で言えば、この超満員の電車にペースメーカーをお使いの方が乗ってくることこそ、非常識ではないかと思います。いまや携帯電話は必需品となっており、通勤を急ぐ圧倒的多数に、たった一人のために「電源を切って」と言うのは無理があります。ラッシュアワーとは言え、普通電車なら「座って行ける」ほど空いています。予め余分な時間を見て「自己防衛」なさる必要があろうかと思い。

Dogfight注:よく似た事例に、ラッシュアワーに小さいお子さん連れでご利用なさる方がいます。子供をかばうためヒステッリクに怒るご婦人がいますが、大人でも「悲鳴を上げたくなる」この時間帯に子供連れは無理があります。時間をずらすか各停を選ぶなど配慮が必要ではないでしょうか。
ペースペーカーの変調に苦しむご婦人を思い起こしながら「やはりおかしい」と考えます。
再度申し上げますが、携帯電話が必需品となった時代に「電源オフ」を呼びかけるより、電磁波の影響を受けないペースペーカーの開発こそ急務ではないでしょうか。なにも、ペースペーカーの変調は電車の中ばかりではないのですから…
関係のない追記
昨日、大阪池田の小学校に包丁男が乱入し「8人の児童が死亡・教員を含む多数が負傷」する痛ましい事件がありました。犯人は、普段から「いつか罪を犯すだろうと」目されていた精神異常者で、前代未聞の残虐事件にも拘らず、早くも「罪に問われないだろう」と予測され、長くても1年の入院生活で再び「犯罪予備軍」として社会復帰してきます。

かつては、このような人を収容(社会から隔離)する施設の検討がされたそうですが、「人権擁護」を叫ぶ知識人の猛反対で立ち消えになったそうです。今や第4権力とされるマスコミですら、精神異常者の犯罪を扱うことはタブーとされていると聞きます。
怒れる人権擁護の知識人たちよ!日本の社会をどうしようと言うのだ?
010610(日)栄枯盛衰とプロ野球
歴史を「面白い」と感じる一つに、因果関係があります。
何事も無く流れる時間は歴史として記録されません。歴史とは「事件の記録」の積み重ねだと私は考えています。
ある事件がおきました。縺れにもつれたその事件を解決した人物は、歴史で「英雄」として扱われます。英雄は新秩序を構築し、世は平穏を取り戻すのですが、英雄が定めた新ルール(結果)が次の事件の布石(原因)となって「時が流れて」いきます。まさに因果関係です。
企業の栄枯盛衰に「因果関係」を見ることができます。
一代で「ダイエー王国」を築いた中内氏は、ご子息に企業を引き継ぐどころか「経営陣から一族が身を引く」事態となりました。こんな代表的事例でなくとも「積極経営で名を成し、その積極経営ゆえに企業を傾けた人」の何と多いことか!
(世界的企業を起しながら、更なる発展を求めて、一族に引き継ぐことなく身を引いた「ホンダの本田氏」「ソニーの盛田氏」は例外的な存在です)
スポーツ界にも、栄枯盛衰の因果双方を同一人が作った事例が見られます。
相撲界は「若貴時代」で隆盛を極め、若貴の醜聞で人気凋落しました。いままた、野球で「巨人」が栄枯盛衰を自作自演しようとしています。
我が国にプロ野球を作ったのは巨人です。
「巨人が強くなければ野球じゃない」と、巨人の経営者もファンも思っています。我田引水のルール改変で、彼らの思惑通り「巨人は無敵」になりました。日本プロ球界の主な選手は「巨人に集中」しています。
お陰で「日本のプロ野球は隆盛を極めています」と、あなたは思いますか?
常に球界をリードしてきた巨人ですが、彼らは「日本の野球の発展」を考えたことがあるのだろうか?
オリンピック貢献を拒否した巨人が「昨年度優勝を決めた日」に、日本チームは「オリンピックでメダルを逸した」のです。次の日、一面を飾ったのは「優勝に沸く巨人」ではなく「悔し涙を流すオリンピックチーム」でした。「巨人にあらずんば野球にあらず」と言った横暴な態度に、選手もファンも失望しています。
いまやスポーツニュースのトップは「イチロー」であり「新庄」です。これからも有望選手は「巨人だけのプロ野球」に見切りをつけて、大リーグに流れるでしょう。
巨人によって日本のプロ野球がスタートしたのに、いまや「プロ野球を潰す元凶」となろうとしています。巨人は我が国にどんな墓標を残そうとしているのであろうか…
追記
私は生まれながらの「中日ファン」です。
中日が優勝を決めた日ですら、テレビ放映が無かった悔しさを味わいました。(優勝争いと関係の無い巨人戦を放映)まさに「巨人にあらずんば野球にあらず」なのです。
追記2
親子酒は無理なようですが、親子HPになりました。
今日のテーマはくしくも「プロ野球」で末っ子のHPと同じです。親子ともども宜しくお願い致します。
010611(月)私の健康
 宇宙人
私は、眠るときに「宇宙人」に変身します。
別に「あの世」に旅発つわけではありません。睡眠障害解消のため器具をつけて眠る(010423「睡眠マシンの更新」参照)のですが、その姿から我が家では「宇宙人」と呼ばれています。

私の「いびき」はスーパーヘビー級です。
家の建具が震え、轟音は家中に響き渡ります。それがこの器具をつけると「ピタリと止まる」のです。
いびきは、気道が狭くなることでおきます。リズミカルないびきなら「まだ耐えられる?」かもしれませんが、私の場合は肥満から気道が閉鎖して「無呼吸」となり、まったく不規則になるため余計に耳障りなわけです。
睡眠マシンは、いわば「送風機」で、センサーが気道の閉鎖を感知すると「気圧を上げて」気道を無理やり開く方式です。慣れるのにやや時間が必要でしたが、私にとっても「福音」です。無呼吸により睡眠を妨げられていたのですが、今は「眠れる幸せ」を味わっています。
追記
睡眠マシーンは2ヶ月ごとに睡眠センターに運びデータを取り出してもらいます。
平均使用時間から、圧力分布まで見事にグラフ化されて表示します。ドクターも一目で「私の睡眠状態」が把握できるようです。
ただ、重い装置を持って移動するのではなく、インターネットでデータが送れるようになれば良いのにと思います。
 視力の回復
今年春の人間ドックで、視力は「右0.06/左0.3」でした。
その場で「メガネをかけて」と言われたのですが、メガネは持っていないと答えると「怪訝な顔」をされました。実は、私は数値に見るほど視力で不自由していません。

高校時代から視力が落ち40代半ばまで「メガネのお世話」になっていました。
メガネは「夏は汗がたまり、冬は曇って」不自由な限りです。40代半ばで老眼が入り、コンピュータで仕事をするのにメガネが邪魔になりました。それを機にメガネを止めたのですが…

この現象は「近眼」の人に共通することです。
手近は良いのですが、少し距離があれば「見えない」ことに変わりありません。つまり「手近は老眼・遠くは近眼」です。お陰で、女性が美人に見えて喜んでいたのですが、最近「遠くも見える」ようになってきました。駅の反対側ホームの文字が読めたり、新池の子カモの泳ぎが分かるのです。
家族にその話をしたら「そんなバカな」と言われました。
でも、この歳で「遠近両方視力良好」なんてラッキーと思っています。
(医学的にどのように説明できるのだろう?私は35年間も仮性近視で、今「治ろう」としているのかな!?)
 □偏頭痛と狭心症
思考を集中していくと突然頭痛に見舞われます。
それも半端な頭痛ではなく「頭が割れそうな痛み」です。ドクターによれば、これは「偏頭痛」だそうです。今は予防薬があるそうですが「困ったこと」になりました。

数年前から異形狭心症の予防薬を飲んでいますが、これは「血管を広げる」薬です。それに対し、偏頭痛は「一気に頭に血が昇る」ため起きるそうで、予防薬の役目は「血管を狭める」ことにあるそうです。つまり、まったく相反する薬効になります。で…
異形狭心症は、安静時に起こるため「寝る前に」予防薬を服用します。だから、朝起きてから偏頭痛の予防薬を飲むよう処方されました。でも、昨日は午前中偏頭痛に悩まされ、結局「痛み止め」を飲んで納まりました。心臓との兼ね合いで処方された「やさしい薬」だそうですが、効果のほうは「?」です。
今のところ、頭痛が始まる寸前に思考を中断すれば「偏頭痛は避けられる」ので、これで対処したほうがよさそうです。(いま、ゴーストライターを依頼され、思考を集中する必要があるのです。ちょっと辛いね…)
 
「歯」は相変わらず私の最大のネックです。
今も1本の歯がフワフワ(グラグラを通り越している)しており、舌があたっても痛みが走ります。もう「抜くしかない」のですが、私は逃げ回っています。嫌だね…
010612(火)話の続き
 □010526リベラルな資格制度
我が国の資格制度には学歴制限がなく「機会均等」が保証されていることをお話しました。
ところが、法曹界の機構改革で「ロースクール」の義務付けがされるそうです。これは、大学院卒業を義務付けるのもので、機会均等を目指すリベラルな思想に反します。
先日、仲間が集まったおり、友人の弁護士にこの話題を投掛けてみました。

友人は磊落な性格ですが、実は大変な「苦学生」でした。
率直に、この改革に反対を表明し「この制度なら私は弁護士になれなかった」といった。大学+ロースクールの授業料だけでも900万円が必要と言う試算もあり、裕福な家庭でなければ「弁護士になれない」時代の到来となりました。
ちなみにこの機構改革の提唱者は、あの正義の味方「中坊弁護士」です。
中坊氏は、大変な資産家の生まれで京大卒業のエリート弁護士であることはあまり知られていません。
前出の友人が司法修習生だったとき、講演にきた中坊氏が開口一番に言ったことは「弁護士はまず資産を持て」だったそうです。報道が作り上げた人物像は「貧乏人の味方」ですが、これと裏腹に「エリート意識の臭う人物」かもしれません。
 □010528嫌米親中
田中外相が「小泉政権のガン」になるのでは?懸念を表してきましたが、真紀子贔屓のマスコミも「参院選前に更迭か」と観測記事を流すほど、酷さが目立ってきました。
氏の態度は「中国政府外交部か?」と思わせるものがあります。
李登輝氏来日問題や歴史教科書問題から、アメリカが進めている「ミサイル防衛システム」への反対、更に「日米安保不要論」まで外国の外務大臣に勝手に(日本政府の合意事項ではない)表明しており、もはや「国益を損なう」までになってきています。

田中外相が、ディベート(討論会)に参加した話を聞きません。軽妙な悪口はお得意のようですが「論客」と言った評判を聞いたことがありません。また、主義やビジョンを示す著作もありません。少なくとも一国の外交を背負うほどの政治家なら、常々この手の実績を作っておくべきだと思います。
 010607ビール酵母
挫けそうになる気持ちを奮い立たせ、ビール酵母によるダイエットが続いています。まだ「成果」が伺える様子はなく、長い道程になりそうです。
最近、無性に「ラーメンやカレーが食べたい」と思うようになりました。
サラリーマンの昼食は貧しく、普段は安直にこの手のメニューで済ましているのですが、昼にダイエットをしているため暫く「ラーメンやカレー」を食べていません。食べたいよ〜
010613(水)損得勘定
関西は昔から「私鉄王国」と言われます。
首都圏の方がずっと私鉄が多いのに「なんでや?」と私は不思議なのですが。最も…
国鉄が解体され、分割民営化で『JR』となった今も「私鉄、ストに突入か!」と言ったときにJRは含まれていません。非JRの割合が高いと言う意味なら、やはり関西は「私鉄王国」と言えそうです。
関西は癖のある地方都市の集まりです。その地方都市を複数の交通機関が結び競合しています。
大阪−神戸:JR・阪神・阪急
大阪−京都:JR・阪急・京阪
大阪−奈良:JR・近鉄
大阪−和歌山:JR・南海
大阪−名古屋:JR(新幹線)・近鉄特急
このように乗客に選択肢があるのですが、関西特有の「損得勘定」で選んでいるように思います。
JR西日本は「新快速」の投入でスピード競争に圧勝しました。例えば…
大阪−神戸間:RJ=所要時間17分/390円
:阪神・阪急=所要時間30分/310円
私鉄側はスピードで諦め、料金で勝負です。
結局、乗客は時間と料金を天秤に掛け「損得勘定」することになります。これが、大阪−名古屋間となれば極端になってきます。新幹線(のぞみ)なら45分でいけるのに、近鉄特急では125分掛かります。でも、料金は2000円ほどお安くなります。
私鉄側のもう一つの武器は「便利さ」です。
首都圏より圧倒的に早く「自動化(コンピュータ化)」がなされ、それがネットワーク形成にまで発展しました。このサイトでも度々ご紹介している「スルット関西」です。今や「公営交通機関」を巻き込み、兵庫−大阪−京都−滋賀−和歌山−徳島各県の電車・地下鉄・バスから船まで共通のチケットで乗ることが出来ます。

JR対私鉄の競合は、乗客にとってありがたいことです。
でも、JRを含めた「スルット関西」ができたら、もっと便利だと思っているのは私だけではないと思います。皆様のご意見は如何でしょうか…
010614(木)キャッチ&リリース
神話に「海幸彦・山幸彦」が登場するように、釣りは古くから「生活手段」となっています。私は「釣りが趣味」ですが、釣果は大小に関わらず大切に持ち帰り美味しくいただいています。このように、職業と趣味の違いはあっても、食べるための「釣り」が我が国の主流です。それに対し、欧米では「スポーツフィッシング」と称し、釣った魚を逃がしてやる「キャッチ&リリース」が主流だそうです。
捕鯨は「個体の激減」を理由に禁止され、いまや海の秩序を乱すまで個体数が増えたのに、鯨を「人間並み」に見立てた欧米の論理で禁止されたままです。
本来、鯨の個体数が減ったのは「ドレスの裾を広げるバネ」として、鯨のヒゲを取るためだけに乱獲したアメリカ捕鯨が原因です。我が国のように、国民生活の必需品として、肉や皮だけではなく、鯨油から骨まで利用したのとは分けが違います。
第一、鯨を食すことは「可哀想」で、牛は一向に構わないと言う論理は日本人には馴染まない。ここには、欧米人が持つ特有の身勝手(偽善)があります。
キャッチ&リリースにも、鯨に似た偽善があります。
魚は口からしか餌を取れません。(当たり前ですが)人間のように「点滴で栄養補給」などありえません。
釣りをする人ならお分かりいただけると思うのですが、釣られた魚は大なり小なり「口に傷を負う」分けで、リリースされた魚が「生き残る」確率は決して高くないはずです。つまり、「俺は釣るのが趣味であって、殺生はしない」と言うのは、自己満足以外なにものでもない。釣った限りは「骨まで愛してやる」のが筋ではないかと私は憤慨しています。
Dogfight注:欧米のスポーツフィッシングは「川」が主流だと思います。川魚は、海魚より「口切れ」が少ないように思います。そんな理由が「キャッチ&リリース」の土壌になっているかも知れません。
追記
我が国にも中途半端な「キャッチ&リリース」の風潮が出てきました。
特に、ブラックバスやブルーギルという渡来系肉食魚を釣り上げて一旦持ち帰り、家の近くの湖沼にリリースしたため、タフで繁殖力旺盛な彼らが猛烈に増えています。
彼らは我が国古来の生態系を破壊し、各地で問題を起しています。条例で「リリース」を禁止するところも出てきました。変な西洋かぶれは止めましょう!
010615(金)小学校無惨
大阪府池田市にある教育大付属小学校に包丁を持った男が乱入し、児童8名を殺し多数に負傷を負わせた大事件がありました。
メンタルケアチームがサポートをしていますが、長期に渡るケアが必要だ言われています。また、血塗られた校舎を使う気になれず「建て替え」が検討さてされています。
子を持つ親なら誰でも「我が身に置換えて」ふるえが来そうな、おぞましい事件でした。この件につき、名古屋のKさんとの往復書簡を(同意を得て)ご紹介します。
Kさん
六月八日の池田市での出来事には無惨としか言いようがありません。
車中で聞いたときには七人の子供たちが帰宅して家人に聴けば八人になっており、子供たちの親族の悲しみと憤りは他人にはわからないですね。この小学校の近くに従妹が住んでおり、そのうえその子供が一年生なので思わず名前を確認しました。更に、実家の母は電話をいれて確認していました。
私が気になったのは「精神異常者」の犯行というマスコミなどのオブラートに包む、包まないの論調です。何故、加害者の病歴、犯罪歴を強調してしまい、当事件そのものを冷静にみないのでしょうか。「少年犯罪」も「心神喪失犯罪」もその事件性によって「少年」も「心神喪失」も考慮されるべきであり、全て一様に扱われるべきではないと思います。
今回の当加害者は一人暮らしをしている三十八歳の男性です。それだけで充分ではないかと思います。その男性が小学生を八人殺害しそのほかにも傷害を負わせた。そのことによって裁判にかけられる。そこにはマスコミの配慮も、人権擁護団体の支援も必要ではないと思います。身内に精神病者がいる人たちも「精神病」と「犯罪」を短絡させられたら厭というだけでなく現実問題としてもこまったことになりかねません。だから、「精神病者」側(医療を含む)からも全ての「精神病者」を「解放」治療すべきでないことは明らかだと思います。けじめが必要です。
「少年」や「心神喪失」で逃げを打たせない事が必要です。
そのことが「少年」の為にも、「精神病者」の「解放」治療にも益すると思うのですが。「犯罪」を「異常」なものとして扱い過ぎてもよくない結果を招きます。「犯罪」は「犯罪」として扱うべきです。Mr.dogfight が悲憤慷慨されているだろうと思いましたが、敢えて当加害者を罰っするために「精神病」という項目を省きたいと思います。当加害者も「死」を望んでいると聞き及びます。亡くなった子供たちのためにも「死」を告げて遣るべきでしょう。
長すぎたメールをお許しください。
dogfight
我が国の刑法の根底に、「更正のための処罰」といった概念があります。
オームに対し、破防法の適用を反対したのも弁護士会でした。
人権擁護を理念とする団体の摩訶不思議なことは、死んだ人(被害者)は「終わった」として切り捨て、生き残った人(加害者)ばかりの擁護に走ることです。
精神を病んだゆえの犯罪もあるでしょうが、だから「罪に問えない」と言うのは、釈然としません。今回の事件の加害者も、再犯であり「精神障害者は罰せられない」ことを承知で犯した節が見られます。このような「再犯の可能性が高い」場合は、世間から隔離する必要があると思っています。イギリスでは、このような人が近所にいることを公表して、普段から注意を促す制度があります。一人の人権を守る為、大多数(公共)が耐え忍ぶのが「人権」と思われるのは、大変迷惑です。
おっしゃるとおり「精神病だから犯罪を犯す」分けではありません。
健常者でも残忍なのはいっぱいいるわけです。死刑廃止は認めても良いけど、絶対「無期懲役」と言うわけの判らない「刑量」ではなく、懲役200年といった、エンドレスの有期刑にするべきです。
罪を犯せば「恐怖の刑」が待っていると知れば、犯罪は減るものです。それは「歴史が物語っています」
罪を犯せば「処罰される」と言う、当たり前の制度に改めるよう、弁護士会も動いて欲しいと思っています。
Kさん
「Re:池田の事」の中で、貴兄の仰る通り加害者の人権が取り沙汰されて被害者の人権が等閑にされる傾向にあるのも事実です。
そこで、私は考えました。
被害者の身内になった場合の加害者への対応に就いて。幼い娘を殺されたことを知った私は、現行犯逮捕された加害者に素手で足(脚)も使って殺しに掛かります。殺しに失敗して、加害者が娑婆に出てくる事になれば、そのお膳立てをした凡ての者たちに「被害者の身内」になってもらうべくその愛する近親者を殺すでしょう。その場合には素手ではなく得物を使うでしょう。つまり私は殺人鬼になります。
裁判という代理行為にどこまで任せられるかということです。
死刑判決が下った被告の首にロープを巻くのを私(被害者の父)にさせてくれるのか。殺された娘の死と自らの手で殺す加害者の死。「復讐譚」の時代ではないので当然のようにはいきません。
『懲役刑』というのは『恐怖の刑』とは謂えないのではないでしょうか。痛覚のない人間でない限り「心神喪失」者でも肉体的痛み、精神的痛みには弱いと思います。痛みの伴わない刑が有効なのは贖罪意識(つまりは滅多にお目にかからない)のある犯罪者だけだからです(では何故犯罪を侵したのだと外野の声)。
私の言いたい事は法の整理(整備ではない)です。
陪審員云々(裁判員)よりも、「事件」は「事件」そのものとして扱い、「精神鑑定」など必要ではありません。捜査過程に於いての「心理分析」はあたりまえのことではありますが、「公訴」、「審理」に於いて「情状酌量」の為だけに必要ではないと思います。
『罪』にたいする『罰』というのは犯罪者の思っている以上の『罰』を背負わせることです。
ところで、イギリスで「前科者」を公表するというのは「性犯罪者」を地域限定(住居周辺)でのことだったと思います。(これはdogfightの間違いでした)
裁判に係わる人間を増やすより、もっとすることがあるだろう。Mr.dogfight はどう思われます?
dogfight
ご意見、もっともだと思います。
加害者の人権を大切にするなら、同じ程度に「社会の安全」にも考慮して欲しいと思います。
皆様はどのような感想をお持ちでしょうか?
010617(日)体と相談
自営業は「気楽な商売」ではありますが、誰が保障をしてくれるわけではありません。
もし「自営業で一番必要なことは?」と問われたら、躊躇なく「自己管理」と答えます。
無理な仕事をして健康を損なっても、誰も責任を取ってくれません。自営業では、能力より健康が必要です!健康を保つのは自分自身です。
独立して25年。頑丈に育ててくれた親に、私は感謝をしています。
若い頃「タフか?バカか!」と周囲が呆れるほどの体力(+精神力)の持ち主でしたが、歳とともに「体と相談」をして仕事をするようになりました。
基本的に、体から「黄信号」が出たら、即座に仕事を止めることにしています。私は持病を得て定期的に病院に通っていますが、これも一種「健康管理」に役立っています。ところが…そうも云っていられない仕事が飛び込んできました。
人伝にある物件の計画依頼がありました。
久々のゴーストライターです。随分時間が経過しており、恐らく依頼先を見つけるのに苦慮なさっただろうと思うのですが、締め切りまでもう1週間しかありません。
公私共に忙しいときで「息子の見舞い(高知)」や「現場へ出張(鳥取)」の予定があったのですが、日頃から大変お世話になっている方を通しての依頼であり、誰にでもこなせる内容とも思えません。結局、受けることにしました。
覚悟はしていましたが、毎日睡眠時間は4時間しか取れませんでした。心臓が苦しくなり、ニトロを舐めての仕事となりました。黄信号を無視して赤信号でも止まることのなかった1週間でしたが、何とか乗り切りました。
つくづく「もう無理はきかない」と思う1週間でもありました。
今週も忙しくはあるのですが、睡眠時間は「6時間」に戻りそうです。
追記1
1週間を振り返ってみると、高知と鳥取の遠出をこなし、マージャン1回飲み会2回の約束を全てこなしています。飛び入りの仕事で削られたのは睡眠時間だけでした。いかなることがあろうとも生活パターンを変えないことで、私はストレスにタフなのかもしれません。
追記2
息子は6月12日に退院しました。まだ通院は必要のようですが…
010618(月)銀行と郵便局
小泉総理の持論は「郵政事業の民営化」です。
その是非に対し判断を下せるほど「総理の主張」を詳しく存じません。そこで、私の持っている感想を述べてみたいと思います。
先日、息子の見舞いに高知に行った折、自動車税の振込みを頼まれました。
振込みできる銀行として指定されているのは、大手の都市銀行ばかりで、地方銀行がありません。息子の入院先付近には指定銀行がなく、困っていたそうです。
もう古い話になりますが、父が亡くなったときが「土曜日」で急にお金が引き出せませんでした。友人から借りられる限り借りて田舎に帰ったのですが、週が明けて「カードでお金を出そう」と思ったら、都市銀行がまったくないことに気付きました。

都会暮らしであまり気付きませんが、地方における「銀行事情」は決して便利ではないといえるのではないでしょうか。地方の金融を支えているのは、実は郵便局ではないかと、私は思っています。
不況の折、銀行自身が「生残り」を賭け統合を繰り返しています。
当然、採算の悪いところが切り捨てられていくだろうことは想像に難くありません。もっと分かりやすく言えば「地方の切捨て」が今以上に起こるだろうと思うでのす。
そのときに「郵政事業の民営化」がどのような影響を与えるのでしょうか?
郵政3事業は「郵便・貯金・簡保」です。
ペリカン便から「これは郵便ではありません」と書かれた封書が届く時代です。郵便も「宅急便事業」に参入しており、既に郵便事業では「ボーダーレス」が起きています。
貯金部門では、アメリカの銀行と提携していますし、先に述べたようの「地方における最後の砦」と言った要素を無視できるのでしょうか?
簡保も民間の損保や生保が破綻するに及んで、やはり捨てがたいものがあるように思います。ただ「財政投融資」の財源として、何の(返済の)根拠もなしに浪費される現実だけは改める必要があると思います。とは言え、これは地方で頑張る特定郵便局(民間)の責任ではありません。いうなら政治家の責任です。
目的は「お金の流れの透明度を高める」ことであって、郵便局そのものではないように思うのですが、如何でしょうか?
010619(火)小さな政府
(昨日の続き)
友人に言わせれば、我が家は「変な家族」だそうな!
先日(日曜日)も、家族で夕食を囲みながら「小さな政府」が論点となりました。
参院選も近いことから様々な政党が「出来もしない」アドバルーンを上げています。
野党だけではなく、与党の一部にも「何でも国が負担をして、かつ減税をします」と言う、有得ないキャッチフレーズが横行しています。何かあれば「国に責任を求める」国民気質で本当に「小さな政府」が出来るのでしょうか?
小さな政府とは「規制緩和」があってこそ可能です。規制緩和とは「国の関与を少なくする」ことで、当然、国民の「自己防衛」が必要です。ケネディー大統領の就任演説ではありませんが「国民が国に対して何が出来るのか」という気概なくして、規制緩和も小さな政府も出来ません。
政治家先生にお願いします!何時までも国民を騙すことは止めてください。
・ 減税をし「負担を減らす」なら否応なしに小さな政府となり、国民は自己防衛が必要になる。
・ 今まで通り「高福祉」で政府の手厚い保護が欲しいなら「負担が増え規制緩和も出来ない」ことを明言してください。
小さな政府と高福祉さらに手厚い保護が同時に出来る「そんな魔法」があるのなら、分りやすく具体的に方法を述べるべきだと私は思います。
010620(水)南北問題
(さらに続き)
地球の北半球に「先進国」が多くあり、南半球に「後進国」が多いことから、国の格差是正を「南北問題」と称します。
小さな政府論から「公共投資見直し」更に「地方はもっと自助努力すべきだ」と、息子が息巻いています。
私に意見を求められたので、それは「選択肢の問題」であることを述べました。
鳥取に現場が出来て、地方を見る機会が出来ました。様々な立場の方とお話をさせていただく内に「都市の論理で地方を判断」すると、地方が消滅してしまうのではないかと思うようになりました。
例えば、鳥取島根両県を併せて、人口は130万人程度です。大阪で言えば、衛星都市3市程度の人口が広大な土地に分布していることになります。
社会資本は、高密度ほど「やり易い」側面を持っています。集積度が高まれば資金力あるわけで、自助努力で何とかすることも不可能ではありません。この「正義」を地方に押し付ければどうしても無理が生じます。
1998年をピークに「若者人口」は減少をはじめました。
2025年には「老人人口」も減りだす(国民人口の減少)と予測されています。
今後我が国の人口減少に伴い、これらの「南北問題」は更に深刻化するでしょう。そこで…
選択肢1
道州制を更に拡大して、「近畿以南・東海・関東以北」程度の自治ブロックにして、過疎地を密集地が抱きかかえる。
選択肢2
都市部に人口を集約し、過疎県は「国立公園」として自然保護の対象にする。

過疎地の「自立」は絵に描いた餅だと思います。
だからと言って、見捨てるわけなどできません。誰かが抱えるか、発想を変え「新しいスキームを作る」しかないと私は考えます。
変な家族の「変な夕食」でした。
010622(金)忙しさの限界
こんなご時世に、忙しいことはありがたいことです。
しかし何事も限度があり、体力との相談も限界に近づいています。
元来、器用な方で「仕事の長電話中」でも、別件のCAD入力の手を決して止めることはありません。家でも仕事をするのですが、ラジオを聞きながらかつ家人と話をし、手はCAD入力を続けるくらいのことはしょっちゅうです。
ところが、錐のように神経を集中していくと「ながら族」が不可能になってきます。
この2週間、睡眠時間が「4時間」に落ちていますが、錐のように思考を集中していると、「読書やHPの更新」といった、精神のリフレッシュが出来なくなってします。こんな状態は、どこかで限度が来るもので「怖いな〜」と思っています。
設計という仕事には「図面を引く」というイメージがあると思います。
でも1年で「図面を引く」時間は2〜3ヶ月程度です。
設計事務所の1年は「交渉と思考」が中心になります。
この「思考」と言うのが曲者です。「考える」ことは、場所と時間を選びません。電車の中、食事中、布団の中、何時でも何処でも仕事が出来ます。疲れきって、布団に入っても「神経が冴え」眠りつけません。朝日がさせば、脳は「思考モード」にスイッチオンです。かくて、睡眠時間がどんどん短くなっていきます。
この2週間で、急ぎの計画が3物件ありました。
工事費合計で20億円を超える「デカブツ」ばかりです。更に、遠距離出張が3回あり、現場監理業務も滞りなくこなしていきます。
来週1週間がピークになる予定です。3物件のめどがついても、その間「脇に押しやった仕事」が控えており、少し減速は出来そうですが「ハードな状況」終わるわけではありません。

この忙しさは「受注のため」のものです。
忙しさと「軽費の増大」は比例しますが、収入とは直結しません。しかし「買わなければ当たらない宝くじ」と同じで、絶対に必要な作業です。
さて、この忙しさが「来年の安定」をもたらしてくれれば良いのですが…
010626(火)高松事情
「ちょっと相談したいことが…」と言うことで、気楽に出かけた四国「高松」

今年の春を含めて、4度目の「高松行き」で初めて晴れた瀬戸大橋とであいました
息子の結婚(高知)と云い、今年は四国にご縁があるようで…
気楽な相談に乗ったのが6月19日。それが「仕事の引合い」に変わり、打合せに行ったのが23日。行政への確認で出向いたのが26日と、僅か1週間ばかりで3度の高松市訪問となりました。29日に、行政に対し「企画提案書の提出」となります。今日で、内容の確認を済ませており、競争相手も多いことから「結果がいか様になるのか?は、神のみぞ知る」ことになろうと思います。短期間での勝負になりましたが、クライアントからも評価を頂き、私なりの満足は得ています。いまは「人事を尽くし天命を待つ」心境です。
僅か3度の高松市訪問ですが、少し「高松事情」に触れてみたいと思います。
中核都市
高松市の人口は37万人。
中央官庁の四国への出先機関は高松市に集中しており、まさに四国の中核都市です。ただ人口は松山に僅かに及ばず四国第2位となっています。
交通
交通機関 所要時間 片道金額 便数
飛行機 30分 9500円 2往復
JR
(新幹線)
120分 6910円
(自由席)
多数
高速艇 130分 5800円 5往復
高速バス 190分 4300円 26往復
大阪−高松間の交通機関は想像以上に便利です。
時間で言えば、飛行機が圧倒的に便利そうですが、空港への接続時間は「うんざり」するものがあり、相互評価は決して高くありません。
高速艇のコストパフォーマンスが高いのですが、便数が少ないのが欠点です。結局「安さのバス」と「速さのJR」の戦いだろうと思います。
高速艇、高速バス、JR高松駅が同じ場所に集約されており「都心に直結」と言う点では至極便利です。状況で選んで「利用」となりそうです。
讃岐うどん
四国高松となれば、名物は「讃岐うどん」です。
掘建て小屋の「セルフで立食い180円」から、「うどん会席」まで、何処で食べても美味いのが「讃岐うどん」の特長とか!
私は、立食いの経験をまだしていないのですが、「郷屋敷」と言う庄屋屋敷を利用した素晴らしい雰囲気で会席料理を頂きました。あまりの感動で写真を取ることも忘れてしまったのですが、きっとまだ機会があると思います。
大阪なら「本家争い」が必至なのですが、お尋ねしたところ「本家や元祖」の呼称はないそうです。まさに「讃岐名物」で一致しているようで「郷土の誇り」を感じました。
010627(水)ノートPCが欲しい
余りの多忙さで、ホームページの更新もままならず、疲れだけではなくストレスもたまりそうです。
これだけ出張が多いと、移動時間が「もったいない」と思うのですが、案外無為に過ごしています。緊張の連続から結構神経が高ぶっており、本を読むことも眠ることも出来ません。
ただ、緑なす山河をぼんやりと眺めて感ずることがあるのですが、それを文章にする術がありません。つい「ここにパソコンが有ったら…」と思ってしまいます。
私の概念の中に、どこか「ノートパソコンは贅沢」と言う思いがあります。
CADで仕事をするせいでしょうか、液晶画面では「仕事にならない」のです。だから、ノートPCは仕事のツールではなく「趣味の道具」です。それが「贅沢感」に繋がっているのでしょう。
ノートPCを使っている友人に言わせれば「大変壊れやすい」そうです。特に小さいほどその傾向が強いと聞きました。軽薄短小(毛薄ではない)に価値観を見出す私は、小型軽量が絶対条件です。おまけに乱暴に扱う私には「不向きなアイテム」と思うようにしています。(でも、本当はとっても欲しいのです)
010628(木)速さと密度
この2週間余で集中的に「計画」をこなしてきました。
3物件の企画提案を行ったのですがそれなりに反応がありました。四国高松の物件は、クライアント側の要望を受け「全面的見直し」を行っています。また、別件でも「同時に2案提出」しており、物件数に倍する計画案数となっています。内容の全く違う、延べ面積1000坪〜1500坪規模の計画を「2日で1件」と言う速さで行っており、我ながら呆れています。
(1日16時間は働いており、2日でも通常勤務の4日相当です。愛娘かおりも「タフですね!」と呆れていますが、私自身「まだ働ける」と驚いています)
こんな速さでは「さぞ内容が薄いだろう」と思われるかもしれませんが、案外「時間と内容」に関係がありません。数日置いて「見直した」とき、プランの善し悪しを感じるのですが、時間ばかり掛かり呻吟した案は決してよくありません。
プランニングは、たたみ掛ける「連想ゲーム」だと思っています。
構想がひらめいたとき「YESorNO」の繰り返しで密度を上げていきます。この段階でリズムが掴めない案は「×」が多いことを経験で知っています。
お見せできるものなら「これです…」と行きたいのですが、私の業務は「秘守義務」があり、この文章ですらHPで書ける限度ではないかと心得ています。いつか、順調に進み「工事」に入れば公表できます。その日を楽しみにしています。
010630(土)木の文化
「家」を考えて見ます。様々な視点があろうかと思いますが、そこは建築屋のこと「建築的見地」で考えてみたいと思います。
衣食住は人の営みの3大要素です。
人がいる限り「家」があり、その素材は「もっとも安価で手に入りやすい」ことが条件であることは当たり前です。
世界でもっとも多い素材は「レンガ」ではないでしょうか。ヨーロッパ南部から東部、更にアジア全域、南米にも広く分布しているように思います。日干しレンガは「粘土と太陽」があればできます。レンガも高級になれば「焼きレンガ」となります。メソポタミア文化の遺跡から出土するレンガが、いまだに「再利用されている」と聞いて私は驚いてしまいました。
ヨーロッパは「石」で、高級な文化と言う錯覚をお持ちの方もいらっしゃいます。しかし、木曽や種子島のような「鬱蒼とした森」はヨーロッパにはありません。ヨーロッパの大地は、日本の感覚で見れば「地味のやせた土地」です。我が国に見る大木など思いのほかで「石より木のほうが高い」のではないかと思います。つまり、石が「安価で入手しやすい」素材だったのです。
アジアも赤道付近では「竹の文化」を形成しています。バンブーハウスだけではなく、建築現場の足場としていまだに現役で活躍しています。
統計を取ったわけではありませんが「木の文化」は世界的に見れば案外小数派かもしれません。
我が国は、今も昔も世界でまれに見る「森林国」です。
古代の製鉄は「たたら」と呼ばれ、膨大な木材が燃料として必要とされたと言います。朝鮮半島はかつて「たたら製鉄の盛んなところ」でしたが、お陰で日韓併合まで「丸裸の山」だったそうです。朝鮮総督府の「植林運動」で緑なす山に蘇ったそうですが、残念ながらまるで評価されていないようです。
我が国の製鉄は山陰で始まりました。
ヤマタノオロチ伝説に刀が登場しますが、案外「製鉄にまつわる話」が伝説化したのかもしれません。
(ヤマタノオロチは、氾濫を繰り返す川だという説があります。製鉄により伐採が繰り返され、丸裸の山が原因で川が氾濫したのかもしれません。ならば、ヤマタノオロチ伝説は「植林運動」だったかも…)
不勉強で詳しくないのですが、我が国では古来より「植林が盛ん」だったように思います。そうでなければ「緑なす山河」の説明がつきません。
古代出雲王朝の神殿が「木造の超高層」であったことは発掘調査から明らかになっています。地震が多く高温多湿の我が国には、このように古来より「木の家」がもっとも適切であったと思います。

わらべ館で見た「木のおもちゃ」組立自由で子供の想像力を掻きたてる楽しさいっぱいです
この2日間(木曜・金曜)鳥取に出張しました。
昨日、かねてより希望していました「木製家具工場」を見学させて頂きました。椅子を中心に木製家具を作っている工場なのですが、ここでも「中国の安値攻勢」に苦戦しているそうです。また、従業員の約半数が「知的障害者」だそうで、最近は福祉行政の矛盾を強く感じていらっしゃる様子でした。
中国の安値攻勢だけではなく、若者の「木」離れも苦戦の大きな原因であるように私は感じました。樹脂製品万能の時代を向かえ、子供の手から「木の感触」が遠ざかって久しく、我が国古来の「木の文化」が途絶えはしないかと、私は真剣に心配しています。
工場見学のご案内を頂いたH社長に「わらべ館」に連れて行って頂きました。
世界のおもちゃに混じって、我が国のおもちゃ作家の優れた作品が展示販売されています。
わらべ館の運営を市から運営委託されているそうで、H社長の会社で作った素朴な「杉の木の積み木」がありました。そこで、早速その積み木を買い求め、近所に住む若夫婦の子供にプレゼントしました。
電話によれば、子供達が大変喜び「奪い合い」だとか!これを聞いて私は大変嬉しくなりました。若者の「木離れ」ひいては「子供の木離れ」は、私達が機会を奪っているのではないかと考えてしまいました。如何でしょうか…
関係のない追記
近年まれに見る忙しさに追われています。
出張中も頻繁に連絡が入り「来週の予定」がどんどん詰まっていきます。
早朝より「名古屋のホテル」の計画(D案)に入り、やっと小休止を得てこの原稿を書いています。「稼ぎに追いつく貧乏なし」と言う諺がありますが、こなしてもこなしても「溜まる一方の仕事」に嬉しい悲鳴をあげています。
ついに超多忙「4週目」に入ります。神様にお願いします「健康でありますように…」


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