dogfight高松の長すぎるひとり言 1999年6月 |
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■アンフェア■千年王国■盲導犬の話■Y組御用達■環境ホルモン■検索■検索2■取り止めのない話■違反建築とNHK報道■電工石火の中間達■国鉄■画像データ■舌打合せ■事実は小説より奇なり■違反建築とNHK報道2■真剣に■リンク■メンタルケア■ドッグファイト■美人の条件■我侭娘からの相談■エコアイスとガスヒーポン■C調営業マン■自慢話 |
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990601■アンフェア | |||||
テレビで「尾瀬」の映像を見ていた。一度行ってみたいと思いながら「行くことがあるだろうか?」とも思うところである。 国内航空料金が高い理由ははっきりしている。べらぼうな賃金にある。なにせ、スチュワーデスの送り迎えに「経費節減のため、ハイヤーからタクシーに切替える」と言っただけでストを構えるほどである。勿論月給200万円の高給取である。 話は変る。 |
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990602■千年王国 | |||||
幾多の独裁者が夢見た「千年王国」。しかし誰も築いた人はいない。 機会均等が、人間の夢を持続させる。産業界TOPの業界に入社し、定年退職を迎えるときも「産業界TOPであった」等と言ったことは、かって一度もない。もしそんなことがあったならば、それは「他の人にチャンスはなかった」と同意語である。 日本を支配した「銀行」が相次いで破綻している。信じられないような出来事であるが、かって「炭坑」がエリート産業であったことがある。鉄鋼、電気と業種は変れど千年王国どころか期間はどんどん短くなり、「10年王国」が築ければ「立派」と言えそうである。 |
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990603■盲導犬の話 | |||||
南の地方では昨日梅雨入りをしたそうだ。大阪も今日は小雨模様、梅雨入り目前といったところです。梅雨の主役、アジサイもご覧ように準備万端おさおさ怠りなしと言ったところです。 盲導犬は、何よりも「血統が大切」だそうな。ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーを盲導犬として繁殖している。名が示すようにレトリバー(待つ人)は、ジットしていることを苦痛に思わない希有な種類である。さらに、盲導犬になる確率の高い血統を大切にしている。 |
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990604■Y組御用達 | |||||
私の水虫は隔年で酷くなる。今年は当たり年で、既に「なかなかのもの」である。 大阪へ出て、お世話になったN設計事務所は大胆なボスによって運営されていた。まるで「指導」はなく、ほったらかしである。そのくせ「内容が悪けりゃ」施主の前でもお構いなしで「ボロクソ」に怒られる。大胆と言うより「無責任」とも思える事務所であったが、そのお影で私は「設計をじっくり勉強」することが出来た。反面教師的ではあるが今でも恩人と思っている。 Y組は広域暴力団である。私は、今も昔も「構成員」であったことはない。しかし、そのように間違われることは珍しくない。某病院はこのY組指定病院であった。その昔、抗争で傷ついたT組長を匿い治療したことからの「縁」だそうである。 |
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990605■環境ホルモン | |||||
初めて「環境ホルモン」と言う言葉を耳にしたとき、きっと有用な物質なのだろうと思ったのだが、大きな間違いであった。 |
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990606■検索 | |||||
1週間遅れでコンピュータが組みあがった。最速の環境で組んだだけあって見違える速さになっている。モデムも環境が変わって、スピードが上がり接続時間が短縮された。 インターネットで「ふるさと」を探しにいった。 我が母校のホームページはないものかと検索の対象を広げてみたが、ついに見つけることができなかった。近辺の学校のHPがあるところを見ると「我が母校はオクレテル」との感想を持ってしまう。さらに、残念・悔しいと感想は続く… 気分を変えて生まれ故郷に検索の手を伸ばしてみた。今も昔も人口6万人の地方の町であるが、裕福な自治体全国第3位といわれる文化都市だけにこちらは豊富にホームページがあった。 生まれ故郷「市」のホームページURLを記載します。一度ワープしてみてください。 http://www.city.hekinan.aichi.jp/ |
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990608■検索2 | |||||
日曜日の夜「母校のホームページがない」という話をしたら、それぞれの母校のHPがあるかどうか調べようと言うことになった。結果は私だけが無くて、家族はあった。特に家内は、第1期生ということもあって、卒業アルバムが「まるごと」掲載されていた。当然家内の写真もあるはずなのに「判らない」という。さらに「校歌」をダウンロードして再生したが、やはり覚えていなかった。 そこで、面白い現象に気づいた。大阪府下では約60%の高校がHPを持っているのに、私の生まれ故郷愛知県では30%に過ぎない。我が母校がHPを持っていないことは、そう恥じる必要は無いかもしれない。 「衣食足りて礼節を知る」という言葉があるが、文化もある程度「余裕」がないと発展しないと私は思っている。愛知県は、裕福な県である。裕福な自治体全国ランク@豊田市A刈谷市B碧南市(我が生まれ故郷)で、すべて愛知県下である。いわば裕福なのにこのHPの少なさはどうであろう? 政治風土は「中道」の牙城である。愛知県を支えるトヨタ自動車は世襲制のビッグな田舎企業である。校則で何かと物議をかもすのもほとんど愛知県である。どうも整合性のある「愛知県のイメージ」を求めるのは困難かもしれない。 大阪は、「再建団体指定」寸前の非裕福な自治体である。それでも歴史が長い分、文化的には先進的なのであろうか。 今回、検索したHPは「学校が作っている」ものである。個人や同好会といったさまざまな組織が作ったHPをたくさん持っている高校のホームページは楽しく作られているのに、枝の少ないHPはなぜか紋きり型が多い。高校のHP検索から、気づいたことを綴ってみました。 |
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990609■取り止めのない話 | |||||
湖上トレイン 昨夜は『しこたま酒を飲み』、急行電車で立って帰るのも「シンド」くて、1本遅らせて座席指定の特急電車で帰りました。 「うつらうつら」としながら、車窓から見える夜景に驚きました。建物の明かりが、水面に映り幻想的なのです。特急電車はまるで湖の上を走っているようです。長年この電車を利用しているが、こんな風景は初めてです。私は『異次元にワープ』したのかと、朦朧とした頭で考えました。 やっと判りました。それは、田植えを目前にした『水田』に明かりが反射していたのです。とってもロマンチックな風景でした。 メールチェック 家に帰り、頂き物のカステラを食べながらコーヒーを。それからは日課となったメールチェックです。 考えてみたら恐ろしいものです。コンピュータとの関わりは古いのに「Eメール」を始めたのは、今年3月16日からです。なんと本に最近ではありませんか、それがあっという間にホームページを作り、急速にメールフレンドも増えています。 変なクラス会の準備が進んでいます。昨年の自治会役員のクラス会です。アイデア豊富な方が幹事を引き受けてくださいました。『真夏の餅つき』をイベントにしようと、今度の日曜日に『舌?打ち合わせ』をすることになりました。 夢 最近よく夢を見ます。おまけに、その内容を結構覚えています。彼って何なのでしょう? コンピュータが、ウイルスに占領されています。「どうしよう」と、思いながら結構落ち着いています。アンチウイルスソフトが大活躍、一件落着。 突然、画面が変わり『私は月にいます』なぜか、月で巨大な建造物を作っています。訳がわからない。 取り止めの無い話になりました。 |
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990610■違反建築とNHK報道 | |||||
私は今、怒っている。 石原慎太郎東京都知事が国会議員の時代、マスコミ報道に関して「知らないことを聞くと感心するが、知っていることの報道では『またあんな違いをしている』と思ってしまう」という意味の発言をされていた。 NHKの『クローズアップ現代』は私の好きな番組である。 6月9日のテーマは『3階建て木造住宅の違反』についてで、大阪府堺市に取材しての報道であったが、その『底の浅さに呆然とする思い』であった。 1.堺市では、建築確認申請のあった「木造3階建て」について追跡調査したところ 『7割が違反建築』であった。 2.違反建築は、構造基準を無視しており『危険な状態』にある。 3.違反建築の建物所有者(建売住宅購入者)に、その旨報告書を送った。 4.それが問題提起となり、改善に応じる施工者が現れ出した。 と言う堺市当局を称える報道スタンスである。こんなバカな話は無い。まず、 1.違反建築の摘発を怠った堺市は糾弾されてしかるべきである。 2.どうすれば、このような違反建築を購入しなくなるか 『積極的なキャンペーン』をするべきである。 構造的に危険である建物を購入してしまった人たちに、行政として『危険です』と通知していかなる救済処置になるであろうか?行政は違反建築を防ぐ権限を有しているのだ。 それに対し、NHKは「設計監理・申請手続き・検査制度がある」ことに触れたが、合法建築物には『検査済証』が発行されるされることについて『一言も言及』しなかった。建売住宅を購入する人たちに、このような制度があることを行政がPRしていたら、思いととどまる人がいた筈である。また、行政が行う竣工検査は『竣工届』が出てからできるとしており、違反建築はこの『竣工届が出ないため防止できない』と言うような錯覚を与える報道をしている。もう一度言う『行政は立ち入り権限を持ち、竣工届など無くても検査できる』 この報道に権威を持たせるためであろうか?大学助教授をコメンテータとして据えていた。もし本気で『違反建築をなくすような報道をする』気持ちがあるなら、絶対に違反建築をしない現役の建築士をコメンテータに招くべきである。学究の徒で『現場に詳しい人』を私は知らない。もっと言えば、大阪府下でもっとも『書類偏重の自治体は堺市』であると言い切っても過言ではない。私は常々、馬鹿げた種類の山(まるで役人の仕事を増やすための手段)より、現場に足を運ぶべきだと思っている。大阪で「建築で飯を食っている人」ならば常識である「非常識な自治体」を称えていることが、NHKの底の浅さを物語っている。 私は、検査済証の取れない仕事は決して受けない。ただ、どこまでもクライアントの利益を追求するため限界まで行政と交渉をする。これでこそdogfight高松であると思っている。 |
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990610■電工石火の中間達 | |||||
梅雨の中休みが多すぎる。こんな年は「ドカ雨」が多いので要注意。 平成元年にあるクラブに入会し、9年間在籍して退会した。なかなかの年会費であったが、有意義な期間であったと思っている。 多くの人は『ビジネスチャンスを作る』目的で入会してくるが、私は仕事から解放されたくて入会しので、在籍中の受注は皆無である。退会後も、厚情は続き生涯の友を多く得られたと思っている。 2年間、共にクラブで過ごしたN氏とはその後も年賀状のやり取りが続いているが、N氏の退会後は、お会いしていない。私のホームページ開設を連絡したところ、Eメールを頂き、メールの交換が多くなった。そんなわけで『一度合おう』と言うことになり、仲間たちに連絡を入れた。13人に連絡を入れ、1時間後には10名から出席の連絡があった。この素早さはどうであろうか!電光石火の仲間である。 イベント大好き・遊び大好きの同年代の仲間である。 参加してくれる仲間にS氏がいる。N氏とはルーツを辿ると同じ秘境に行きつく。 和歌山県日高川の源流にほど近く『河湯温泉』がある。川に温泉が沸き、程よいところで『露天風呂』ができる寸法である。川面で、美人が入浴している写真につられてかの地に行ったことがあるが、「インチキだ」と叫んでも後の祭であった。およそ100年も前なら『日本の秘境』といってもおかしくないひなびた地方である。その昔、二つの氏族がかの地を治めていたそうだ。それが、N氏とS氏である。私はたまたま双方を知っているが、今度両者は始めて顔を合わすことになる。いかなる話に花が咲くであろうか。 |
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990611■国鉄 | |||||
あまりに梅雨の中休みが続くので、気象情報で「まもなく梅雨が戻ってきます」とやっていた。 国鉄から「JR」に変わって、すばらしい変貌を遂げたと思っていらっしゃる方は、私だけではあるまい。 友人(小さなゼネコン)がJR関連の仕事をすることになり、助けを求められた。ある程度の準備を済ませ「後は現地調査と打ち合わせだね」と言うことになり、日程を決めて帰った。帰るのを待っていたかのように『キャンセルの電話』が入った。なんと、JR関連の人と打ち合わせをするには『会議願い申請書』を提出し、稟議を得るには3〜4日掛かるそうである。「この部分はまだ『国鉄』やねん」と言うことであった。 会議の状況などを書くと、落語の「ぜんざい公社」の世界に入ってしまう。現役の仕事であるし、友人が絡んでいるのでこれで終わります。 |
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990612■画像データ | |||||
「24時間、いつでも誰でもアクセスできる」これがインターネットの定義だそうな。個人で24時間対応などとても不可能だから「プロバイダ」に代行してもらう。ただ、オープンされたネットだけに秘密は守りにくい。A社からB社に『技術データ』を送るなどと言った用途では、インターネットは不向きと言えそうだ。 プロバイダは自由に選べるのに、技術系の人の多くがniftyに加入している。これは、技術情報をA社からB社に直接送るのに適したネットを構成しているのが原因と思われる。私もniftyには2年前に加入し技術情報の送受信に利用してきたが、Eメールは始めてまだ3ヶ月である。「遊びはインターネット・仕事はニフティー」と言う使い分けをしている。 ホームページを開設するにあたり、職業の特徴を出すため技術情報をわかりやすいかたちで解説しようとした。なんと、これが意外と難しいことに驚いた。 例えば、B社にCAD(図面)データを直接送るには「圧縮データ」の状態で送れば良い。B社で解凍後CADソフトを使い図面化する。 ところが、インターネットに図面を表示するのはなかなか大変である。データの圧縮手段は誰でも有している方法で無ければならない。特定のツール(ソフト)を使って『画像化する』など論外である。ホームページを開けば「素早く画像が出てくる」必要がある。 事務所のホームページ(http://www1.sphere.ne.jp/mac)に、「日影」に関する解説を図解付で載せている。大変クリアで、データの軽量化に成功しているが、ここに行くまで随分、試行錯誤をした。 1. 図面をワードに読み込み、HTMLファイルに変換する。 2. ビッドマップデータに変換 3. カラー図面で打ち出し、スキャナーで読み取ってjpgで圧縮する 4. 同上図面をデジカメで撮影し、jpgで圧縮する。 このように各種試してみたが「線データ」は面データのように綺麗に変換できない。 この悩みを解決してくれたのが『ペイントショップ』の「キャプチャー(A)」であった。この中にある「設定(S)」を使うと、問答無用で「対象となるデータを『絵』として処理」してしまう。上記に述べた4方式と比較してみたが「データ量が最も少なく、最も綺麗な画像」となった。この方法をご存知の方には『当たり前だろ』と言われそうであるが、是非紹介したい方法である。Eメールへの添付種類としても軽量綺麗なデータとして利用できる。 ホームページを見ていると『やたら重い画像』に出会うことがあり、我慢できずに次に移ることもある。接続するものにとって、やたら重いデータは犯罪的であろう。自らやって見て判ったことである。 |
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990613■舌打合せ | |||||
前年度自治会役員の「クラス会」の準備で、舌打ち合わせを行った。私は、始めて知ったのであるがI氏は大変なグルメである。以下写真を交えご紹介します。
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990616■事実は小説より奇なり | |||||
Y子ちゃんは元職員である。昨年、突然結婚して退社したけれど、時々事務所に顔を出す。もうご主人がある身で、Y子ちゃんなどと呼んではいけないのだろうけど、長年の習慣で直りそうもない。今は、沖縄料理のお店の若女将である。昨夜、ここで12人の集いがあった。 あるクラブに9年間所属し退会した。その後も厚情は続き、久しぶりに「現役とOBの集い」となった。 「事実は小説より奇なり」と言うけれど、世間は狭いものである。N氏とS氏は、共に和歌山の秘境出身の一族である。当人同士はそのこと知らないので、S氏のご尊父からお聞きした話を披露した。お互いの関係を知った二人が突然「超ローカルな話」になった。「どこどこの誰々が」などと、余人が入れない世界の雰囲気である。 そんな中で「静ちゃん」が登場する。どうも聞いていると、当社の株主のことらしい。そこから、超ローカルな話に私も入り込んだ。「静ちゃん」がN氏と小学校からの同級生でいまだに行き来があるなど想像もできないことであった。 兄が亡くなったとき、通夜の席に「クラブで仲の良かったO氏」がやってきた。しばし、互いに顔を見合わせ、「何でここに?」と指を指す。 聞けば、O氏の奥さんと亡くなった兄の奥さんが姉妹だそうな。そんなことは長い付き合いでも知らないことであった。O氏も、兄から「大阪で設計事務所をやっている弟がいる」とは聞いていたけれど、私とはまったく結びつかなかったそうだ。当然兄弟で、顔も声も似ているのに、ケシカラン話だと思うのだが「物静かな兄とがさつな私」が兄弟だなんて思いのほかであったようだ。 身近な人が、共通の知り合いででも分からないことってたくさんあるのでしょう。 現役とOBの集いは楽しく過ぎました。また、お会いしましょう。 |
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990617■違反建築とNHK報道2 | |||||
怒りに任せて「違反建築とNHK報道」を書いて1週間。冷静に考えてみると、NHKの報道に何一つ間違いがあったわけではない。誤報があった訳でもないのになぜ私は怒ったのか? 報道の自由が憲法で保障されている。報道の自由が保証されて「何を報道するか」の選択権がマスコミに渡された。報道の自由と共に「報道しない自由」も付与されたのである。 古来より、権力は「情報を知らせない」ことで国民を操作してきた。この手法と「報道しない自由」に何の差もない。つまり情報操作の可能性を有するのは「昔権力・今マスコミ」となる。そのことをどれだけのマスコミが理解しているのだろう。 私が激怒した「違反建築とNHK報道」を検証してみよう。 報道したこと 報道しなかったこと 行政について 追跡調査したら7割が違反建築であった 違反建築を取締る権限は行政にある 「完了届が無いため調査できない」と言う行政の言い分をそのまま伝達 行政には立ち入り調査権がある。工事停止命令も出せる 構造的に危険であることを購入者に通告した(結果として行政を称えている) 取締りをしなかった行政の責任に触れていない(結果として行政を糾弾していない) 悪徳業者について 違反建築を作る「全テクニック」紹介 「違反建築は悪いこと」を報道していない 業者の言い分を無批判かつ全面的に伝えている 違反建築を作り「その事実を周知」することなく販売していることをまったく批判していない 購入者について 被害の実態を紹介。一部業者が「改善」に応じている 違反建築の不買キャンペーンはしない 違反建築の「見分け方」紹介合法建築には『検査済証』が発行される ブルーの部分が「報道しなかったこと」である。 このように比較すると良く分かるが、加害者である「行政と悪徳業者」を何一つ糾弾せず、むしろ賛美さえしている。 反面、被害者である「建売住宅購入者(消費者)」への啓蒙や、今後の予防処置について何も触れていないことが分かる。 この偏った報道でNHKが利益を得た筈はなく、情報操作ではなかった思うが「結果として、悪人擁護」の報道になっている。 建築基準法が天下のザル法であることは私も認めるが、だからと言って無視をして「何をしても良い」と言うわけではない。NHKの報道は、この『何をしても良い』と言う感覚を助長した。少しでも「より良い建築」を目指す私には、充分激怒する原因となった。 |
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990618■真剣に | |||||
若い人を対象に「嫌いな言葉」をアンケートしたら「努力」と言う言葉は上位にランクされるのではないだろうか? 何気なく・片手間に・ついででと言ったことが格好良くて「真剣に」はまったくダサイ風潮がある。そんな分けで、努力嫌いが増えているのではと想像している。 近畿には「ススキの名所」が2ヶ所ある。和歌山県「生石(おいし)高原」と奈良県「曽爾(そに)高原」である。なぜか双方に私が設計した別荘があり、クライアントと友好関係にあるので「いつでも利用させてもらえる」。 そんなことから、生石高原で「月見」をと言うことになった。5年ほど前の話である。 恋人同伴できた若者があり、その若い女性を見て呆然とした。ミニスカートにビックリするくらい高いハイヒールである。 「高原」にはメルヘンチックな響きがあるが、決して平坦な舗装道路ではない。基本的には「山道」なのである。「何故」と聞いたら「Gパンにスニーカーはダサイ」と。せめて「ウエアを持参すれば」と言ったら「面倒くさい」と退けられた。 「真剣に遊ぶ」ことがカッコ悪いと思っているようである。3歩に一度はこけそうになり、すぐ「丸見えになる下着」に気を使い、「ススキの大海原」など目に入らなかったであろう。 今夜半家を出て、明日早朝から海釣りに出る。 遊び好きの仲間が集まっては「次の企画は」となる。HPの「近畿探訪」や「クイシンボ」はこの企画から生まれたものである。何故か私が半分以上「幹事」をしている。 釣りにいくとき、予備のウエアを用意して行く。必ず誰かが「用意もせずにやってくる」。危険を犯してまで釣りはしないが、微風小雨が沖では「横殴りの風雨」など珍しくも無い。事前に入念に連絡するのであるが、真剣になれない人が必ずいる。私など何をやっても「真剣に」なるのだが、不思議な世界があるものだ。真剣になった方が「面白い」と思うし、真剣ではないことで「周りに迷惑を掛けている」ことに気付かない。 話は変わる。 HP開設の案内を出して、私なりに反応を想像した。しかしこれほど「外れた」予想は少ない。反応を期待していなかった人(ゴメンナサイ)から結構メールが届き「まず、返事がある」と踏んでいた人からは見事に振られた。友人知人、親戚に「コンピュータのプロ」を自認し、「コンピュータで飯を食っている」と称する人がそこそこいるのだが、反応は皆無であった。 「真剣にコンピュータをしているのだ!遊びでコンピュータを使う奴に返事など出せるか!」と、怒っているのであろうか? |
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990620■真剣に | |||||
何度も触れているが私は「外国語」ほど苦手なもはない。しかし、国際化と共に『英語』の重要性が高まっている。貿易問題の最後の非関税障壁は「日本語」と言われるし、日本の常識を「世界の常識」に合せて行く過程で日本語が障害になるかもしれない。 コンピュータの普及台数はアメリカについで日本が世界第2位である。かってIBMが世界制覇の過程で「唯一侵略できなかった国」それが日本である。これは功罪両面を持っている。「日本語でコンピュータを使える」と言う条件下で普及はしたけれど、国際的に見れば異端児である。例えば、ホームページを作るのに普段通り日本語でファイル名を付けたため、外国の友人から苦情を受けた。日本だけで通用するルールで動いているため、国際的なルールにまったく疎い。 オーストラリアに住んでいた友人がいる。あるとき先生に引率された日本の学生集団が来たそうだ。地元で合同パーティーが開かれたが、引率の先生(英語の授業担当)は一言もしゃべらない。やむを得ず彼が「挨拶」その他をこなしたそうだ。帰り際に、引率の先生曰く「あなたの英語、文法が間違っていました」 この話は、読み書きはできるけれど「英語がしゃべれない」日本の教育の欠点がそのまま出ている。 英語の辞書を見ていると、言葉の数が少ないことに気づく。そのくせ「YES」だけで延々とページが続く。英語の歴史は「侵略の歴史」に繋がると私は思っている。レイプに近い状態で『英語』の侵略を行っているが、反面寛大な侵略であったように思う。侵略を行った地域で「間違った意味の英語」ができてもそのまま受け入れるため、辞書の解説がどんどん増えてしまう。 「目と手の英語」から「口と耳の英語」に英語教育が移行しなければ国際的に取り残されるように思う。もし、私の受けた教育が「口と耳」からのものであったら、もう少し変わっていたかも知れない。 |
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990621■リンク | |||||
2日ほど降ってまた中休み。今年の梅雨はどうなっているのでしょう。紫陽花の絵は、私の最年少(中学生)メールフレンド「中武亜由美」ちゃんから送られてきたものです。
『リンク』同名の小説(映画にも)がありましたね。 ここでいう「リンク」はホームページの話です。 この世界で3ヶ月の新人ですから、まだ良く分かっていないのですが、リンクするには相手の同意が必要なのでしょうか?たとえば、「とっても素敵なHPを見つけました」と言って、URLを紹介したとします。これって「リンク」と何ら変わらないですね。 すでに、私のHPにいくつかURLを紹介しています。これを、バラバラではなく「私の好きなホームページ」と銘打って、編集整理したと思っています。これって同意が必要なのでしょうか?どなたか『リンクの定義』を教えてください。 HPを見ていますと、巨大なリンクがありますね。リンクと言うよりネットワークと言った方が良いほどの大きさです。スポンサーまで付いている。 昨日すごく感激したことがありました。 偶然見つけたHPにメールを出しました。ちょっと懐かしい出来事があったからです。M.Oさんは、神戸出身で、私の母校のある町にもう25年お住まいだそうです。私は逆で、大阪暮らし30数年。懐かしさをメールで送ったら、わざわざ「町や母校を写真に撮って」送ってくださったのです。「私の好きなホームページ」に是非紹介したい方です。 HPにメールをいただいたことから、メールのやり取りが続いているNさん。NさんのHPは、私のような「素人」とはまるで違います。そのくせ「私もHPがあります」とは決しておっしゃらない。うかつな私は、長い間そのことに気づかなかったのです。この度リンクの申し出を頂き、了解したのですがこれまたビックリです。私のHPは「場違いではないか」と思えるほど充実していました。Nさんには「私の好きなホームページ」を作るとき、登場願おうと思っています。 |
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990622■メンタルケア | |||||
家内は、どこかで打ち身をしたらしく、右足のひざに内出血を作っていた。元々痛みに強く、この内出血も痛み一つ訴えなかった。それなりの時間が経過し、内出血が消えたころから膝の痛みを訴えるようになり、私に相談があった。「病院にいくように」と言って釣りに出かけたのだが、帰ってみて驚いた。丸太棒のように横たわっている。 話によると、病院の診断は「ひざに水が溜まっている」とのことで「水を抜いた」そうである。その時は何とも無かったのだが、帰る途中に「激痛が走り」動けなくなった。たまたま通りかかったタクシーを拾いマンションまで帰ったが、そこでまた動けない。見ず知らずの方の世話になり家まで運んでもらったそうである。トイレに行くのも、喉を癒すのも不自由で横たわっていた。 翌日、病院に電話して指示を仰ごうとしたが「日曜日で、担当医がいない」と、拒否されてしまった。やむを得ず、知合いの整形外科の先生宅にお電話し相談した。いくつか症状を聞かれ、お答えしたところ「まれにある一過性の痛みで、長くても3日で治まる」と診断を頂いた。これを家内に伝えると「ほっと」したようで、急速に痛みが和らいでいった。 家内にすれば、「永久に続く痛みではないだろうか?」「ならば早急に手術を!」と、悪い連想を重ねていたに違いない。そこを「まれにある一過性の痛みで、長くても3日で治まる」と診断を頂いたため、気分的な重石が取れ、痛みも和らいだと言うことのようである。ドクターの診断通り推移しており、逆に「もう少し自重するように」と家内に言っている。 至極「内輪の話」を紹介したが、結構普遍的な内容を含んでいる。 水を抜くまでの治療に異論は無い。しかし、「まれに一過性の痛みが起きることがあるが、長くても3日で治まる」との注意事項はなかった。仮に、可能性の話で患者を不安がらせるのを避けたなら、翌日に電話した際、事務職による「門前払い」をするのではなく、ドクターの説明(これなら担当医で無くてもできると思うが)があっても良いと思った。メディカルケアに齟齬があったか否かは不問にしても、メンタルケアが絶無であったとは言える。 私の職業は「建築」である。様々な可能性を念頭に置き、考えられる「予防処理」を講じて建設しようと努力している。それでも「予算の制約」や「環境の差」があり、防ぎきれないことが起きる。 竣工して、1年(オールシーズン)を経過して「建物は安定する」と言っても過言ではない。この間対処療法だけではなく、メンタルケアを合せて行わないと「建築屋に対する不信感」を植え付けてしまう。このことは、様々な分野で言えることではないだろうか。反面教師として、肝に銘じたいことである。 |
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990623■ドッグファイト | |||||
私のコンピュータには、CDとCDRが別についている。CDは常に「広辞苑」に占領されており、音楽を聞きながら仕事をするため、CDRには音楽用のお皿が入っている。デジカメを多用するようになり、そのデータを所望されると従来のMOでは、相手に装置が無く対応できない。そこでコンピュータを組立てる際、先生(私の息子でかつ師匠です)にこのイレギュラーな仕様を頼んだ。
広辞苑で「ドッグファイト」検索したら、 ドッグ‐ファイト【dogfight】 戦闘機どうしの激しい空中戦。 とっくみ‐あい【取っ組み合い】‥アヒ とっくみあうこと。くみうちをすること。格闘。「―の喧嘩」 とっくみ‐あ・う【取っ組み合う】‥アフ 〓自五〓互いに取り組む。くみうちをする。格闘する。 このように表示された。 ホームページを作る際、ネーミングに苦慮した。仲間が私につけた渾名は「瞬間湯沸器」「わがまま高松」そして「ドッグファイト高松」である。どれもろくでもない。比較論で「ドッグファイト高松」を採用したが、最近後悔をしている。 最近「何故ドッグファイトなのですか?」と質問が続いた。特に「そんなに喧嘩ばかりしているのですか?」と質問され、あんぐりしてしまった。 若い頃は気が短かったが、歳相応に「気の長いオジン」に変身している。若い人の話を聞くのが好きで、「側でニコニコしながら話を聞いている好々爺」と言ったイメージが通常の私を想像して頂くにはピッタリであろうと思う。およそ「今時の若いものは」と言った説教を好まないため、若者にも抵抗が無いようだ。 では何故?「瞬間湯沸器」「ドッグファイト高松」なのか。 好々爺が突然「猛犬」に変身し、噛み付くからだろうと思う。かといって、「月を見て変身」するわけではない。@理不尽な要求A浅慮B自由の束縛に対し、怒りを押さえられない性格が直らない。 役所の持つ「書類偏重主義・前例主義・事大主義」と言ったものがたまらなく嫌いである。 まず「定義」で枠を決め、それが現実に合致しないことを認めながら「前例が無い」と言って改めもせず「不合理をそのまま押し付ける」。それが法律なら順法精神に溢れる私は守るであろうが、彼ら自身が作っている「行政指導」に自縛されている姿など「滑稽」以外何者でもない。 新興企業にありがちなエリート意識も鼻持ちならない。私は、技術やノウハウを提供し報酬を頂くが、「奴隷」になった積もりはない。こちらの都合などまったく無視して、会議日程を連絡してくる人がいる。不思議と老舗の企業にこの傾向はない。 自分のことを棚に上げ、浅慮について述べる。 生きていれば「揉め事の種」は山ほどある。対処をするとき私は「普遍性と副作用」に注意している。 昨年、自治会の会長をしていた。 各自治会は「内政不干渉」で運営されてきたが、連合自治会で、魔女裁判とも言える決議がなされ「私の所属する自治会を分割するよう」伝達(殆ど命令)された。 いきなり怒鳴りこんでも良かったが、好々爺の表情を崩さず淡々と語りかけた。「皆さんの決議で、私たちが分割を受け入れれば、あなた達は次から拒否できなくなります。それでも構わないですか?」と。ここで、やっと「内政干渉した」ことに気付いたようで、この問題が持つ「普遍性」にまったく気付いていなかった。 私の所属する自治会が、連合自治会の4割を占める「マンモス自治会(住人の所為ではなく、地勢の都合でそうなったに過ぎない)」で、以前から不満が募っていたようである。 「マンモス自治会があり、負担が公平ではない」この問題を解決するため、負担の見直しをすれば良い。それを、地勢的に一体で分割など不可能なのに「一方的に分割を押し付ける」と言う、副作用を無視した愚挙に出た。 我々は改善を嫌がったわけではない、だから分割を拒否した代わりに「人口比」による負担増を申し入れ、解決をした。 こう書けば簡単に済んだように思われそうであるが、浅慮な「多数を相手」に決定を覆すのは大変な労力を必要とした。内部を纏め、不退転の決意で臨んだことは言うまでもない。言葉は丁寧であったが、きっと「迫力ある」ドッグファイトであったと思う。 自由の束縛に関しては随分若いころから反発していたように思う。 時は70年安保を控え、学生運動が華やかなころである。私は幸い?にして大学に行かなかったので学生運動で身を持ち崩すことは無かったが、高校時代こんなことがあった。 愛知県は校則の厳しい県である。今も「丸坊主」が巾を利かす後進国と言って差し支えない。 代々「長髪問題」が燻っており、自然と先輩からそれを引き継ぐ形となった。何度「停学処分」を受けても不思議ではない不真面目な生徒であったが、何故か「生活指導の先生」に受けが良く、長髪問題で先生との窓口となったように思う。それがいつの間にか「旗頭」と目されるようになり、ある朝催された全校集会で私は名指しで壇上に上がることとなった。全校の先生生徒が見守る中、校長先生と1:1の討論である。 私の主張は「髪の長さは個人が決めること」であった。それから3日後校長先生の決断で「長髪が許可」された。昭和39年、東京オリンピックが開かれた年に「長髪が許された希有な学校」となった。ただ、私は卒業するまで髪を伸ばすことはなかった。私の意思で「坊主頭」を選択した。 (35年前を回想している。当時の時代背景から「生徒の癖に生意気な」と問答無用に切り捨てられても不思議ではないときに、密室ではなく公開の席で「対等の話し相手」として遇してくださった校長先生のフェアな態度にいまさらながらに気がついた) N氏からこんなメールが届きました。 「dogfight高松」を発音すると、「ドクター中松」とちょっと似ているのでなぜかうちでは「なかまつさん」になってしまっているのですが・・・ははっ、ごめんなさい 私は思わず笑ってしまいました。ある日突然私のHPは名前が変わっているかもしれない。 |
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990624■美人の条件 | |||||
気まぐれな梅雨が続いている。 梅雨入りしても中休みだらけで、なかなか雨が降らない。そのくせ雨ともなれば風を伴って「ちょっとした嵐」である。 一晩中「ベランダが騒いでいた」。17階は風も強いのです。 昨夜、エルミタージュ美術館展のPRポスターから話に花が咲いた。 PRに登場する裸婦はとっても豊満です。胸も豊満「お腹はもっと豊満」です。今ならさしずめ「デブ」と言われる体形です。わが国でも、天平時代の美人は「おかめ」だそうで、やはり「デブ」と言うことになりそうです。 残念ながら日本を代表する美人の「小野小町」さんにお会いしたことがありませんが、会えば「なんや、デブやん」てなことになりかねません。 洋の東西を問わず、この時代に「豊満」であることは、高貴の象徴であったのではないかと思えます。分かりやすく例えれば、飢餓に喘ぐ「北朝鮮でデブを探す」ような稀有なことではないでしょうか。つまり、庶民では「ありえない」ことが、美人の条件になったように思います。 時代は移り、江戸時代。美人の条件は「瓜実(うりざね)顔」に変わります。 瓜実顔は医学的に見ると一種の奇形です。子供の頃から「一切硬いものを食べさせない」と、顎が未発達となり「顔の下半分が細くなります」これが瓜実顔です。口に入るものは何でも食べる庶民にとって「瓜実顔」はありえないことでした。 今はどうでしょう。健康を損ねてまで痩せる人がいます。まるで「細い=綺麗」と勘違いしているみたいです。でも、「庶民ではありえない」ことが美人の条件なら、結構正解かも知れません。この飽食の時代に「痩せる」なんて!!! しかし私は、骸骨に服を着せたような美人は願い下げです。 |
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990625■我侭娘からの相談 | |||||
昨年「ハーレムパーティー」を開いた。 この話を出したとき、当社の女子職員は「また所長が冗談を言い出した」と思ったそうだ。しかし「ハーレムパーティーへの誘い」と言う案内状を作るにいたって、覚悟したようである。 この催しは、20代の美女(定義に付いて論議しない)が十数人集まる盛況となった。昔の建築屋はこんなバカげたことが「大真面目」でできた。私はその最後の世代かもしれない。 これだけ美女が集まっても、誰も私を「不倫相手」として捕らえようとしない。いわば「安全パイ」なのだ。この悲しさを誰が理解してくれるだろう… 食事に行く約束をしても「優先順位が低く」他に誘いが入れば「簡単にキャンセル」される。いつしか、娘達と会うことは「彼女達に用事がある場合」に限られるようになった。 そんな「我侭娘」の一人から電話が入った。「どうしても聞いて欲しいことがある」と言う。昼食を共にしながら好々爺ヨロシク「聞き役に」回る。日頃我侭な娘も今日ばかりは真剣のようだ。 EMIは春に「理想の職場を求めて」退職した。現実は厳しいらしく「再就職はままならず」それでも数件引き合いを見つけ、どれにしようかとの相談であった。が、結論から言えば、「もう少し気長に探せば」と言うことになる。 彼女の理想に「当事務所」がある。 私のポリシーで「残業・休日出勤を一切拒否」して6年になるが、これは「自分の余暇の時間が欲しい」からに過ぎない。私は、「自分が嫌なことを人に強要しない」だけで、従業員の福祉厚生のために、このことを貫いているわけではない。 かといって、独り善がりもしたくない。残業をしても良いから「もっと給料が欲しい」とか、「余暇の時間はあるが、有意義に過ごす資金が無い」と言われるかもしれない。このような人には、私のポリシーは迷惑に過ぎない。それを話したら、「そこまで責任を感じるのか」と質問されたが、当然ではないかと思う。 結局、私のポリシーを「心地良い」と思う職員が残っているだけのことである。 おそらく、私に賛同して欲しかった就職先は「手書きの味を大切にして、プレゼンテーション(クライアントに対する企画提案)を行っている」そうだ。「CADだから進んでいる」あるいは「手書きは遅れている」と言う決め付けはしないが、数年後のプレゼンテーションは「図面ではなく映像に変わっているだろうと思う」と告げた。 彼女が「手書きの図面を覚えること等、無駄だ」とは言わないけれど、ある日気がついたら「取り返しがつかないほど遅れたいた」ことのないように祈る。 面接した事務所のボスは「みんな揃って進歩する」ことを理想とされているそうだ。これも、私には信じられない。個人ブランドの事務所で「みんな揃って」は綺麗ごとに過ぎない。ボスの姿勢がそのまま事務所に反映すると思っている。更に突っ込んで質問したら、「経営責任も皆でいっしょに」と言ったニュアンスもあるようだ。これではとても「もろ手を挙げて」賛成できない。 ブランドもののTシャツが安くなった。 それが理由かどうか?娘達から「Tシャツのプレゼント」があり、夏のカジュアルウエアに不自由しない。我が息子は「疑わしい目で」私を見るが、ことほどさように「ド派手なシャツ」に抵抗感が無くなった。建築士と言うより「売れないミュージッシャン」と言った方が相応しい。 次はどの娘から「お声が掛かる」のだろう。 |
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990627■エコアイスとガスヒーポン | |||||
建設関係以外の方にはあまり馴染みのない言葉でしょう。言葉の説明からしてみます。 空調は、贅沢から「当たり前」に変わってきました。暖房方式はいっぱいあるのですが、家庭用の冷房方式は、ほとんど電気を利用した「ヒートポンプ方式」です。 ヒートポンプの原理は、 常温常圧(加圧または加熱)→高温高圧→熱交換→常温高圧→減圧(熱交換)→常温常圧 こんな熱サイクルで「熱交換」部分が「冷暖房」作業です。最初に「加熱または加圧」が必要なのですが、このエネルギー源に何を使うかで、枕詞が変わります。電気が一般的ですから、この場合「何も付けない」けれど、ガスを使用すれば「ガスヒーポン」と呼ばれます。 エコアイスは、深夜電力を使う方式です。電気式ヒーポンで夜間に「氷」を作り、日中は「氷で熱を奪って」冷えた空気で冷房をします。 エコアイスは電力会社、ガスヒーポンはガス会社のお勧め商品で、結構熾烈な商戦を展開しています。今日は、皆さんの気づいていない「戦い」を紹介します。 関西では、電気は「関西電力」ガスは「大阪ガス」が供給しています。共にビッグな企業なのですが、資本金を見ると10:1であることが分かります。常にガス会社は押され気味です。この傾向はおそらく全国共通だと思います。原因は、 1.「グリーンエネルギー」のイメージ戦略で負けている。 2.超高層建築物を設計する場合(高さに応じてランクが変わりますが)「防災協議」が必要です。ガスをエネルギーにしていると、厳しい扱いを受けます。ここでも「ガスは危険」と言うイメージ戦略で破れています。 3.電気で全てを賄えますが、ガスは電気の助けが必ず必要です。 企業は落ち目になるとお国に助けを求めます。そこで、ガスヒーポンを採用すれば「優遇税制」が受けられるようにしました。 それに対し、電力会社は「電気で全てを賄えます」を武器にし「一気にガス会社を叩き潰す」ため攻勢を掛けました。「オール電化」と称して、特に「ガスでできることを電気に振り替えたら『報奨金』をだす」制度を設けました。 関西電力おける住宅系の報奨金制度: 台所と給湯の電化を条件に、ファミリータイプで35000円/戸を事業主と設計者に支払う。 これって、すごいですよ。100戸あれば350万円にもなるのです。 非住宅系では「エコアイス」がオール電化の条件です。 オール電化にすれば、報奨金だけではなく「さまざまな恩恵」が得られます。特に「電気の引込み」に関する費用をほとんど負担しなく済みます。ただ、勇み足もあり「報奨金に目がくらんで」変な選択をしないようにする必要がありそうです。最近こんなことがありました。
この問題には続きがある。空調を「ガスヒーポン」に切り換えれば「高圧受電無し」で行けることが分かった。大阪ガスを呼び、検討してもらった結果思いのほかローコストでできることが分かったのだが… 「利用できるガス管が敷設されていること」と言う条件がついている。もしなければ、別途に引込み費用が発生する。これでは、ガスヒーポン(ローコスト)のメリットがない。 大阪ガスが、敷設状況の調査もせず見積もりを持ってくるのも変なものだ。「至急調査して返事が欲しい」と言って、あれから2週間。大阪ガスから何の返事もない。お国の助けを借りる企業ってこんなものであろうか? |
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990628■C調営業マン | |||||
今朝出勤したら、狭い玄関(大阪市内のマンションを事務所に使っている)に靴が溢れている。何事かと思ったら、フォトロンの何故か憎めないC調営業マンI氏と技術スタッフがアポも取らず来ていた。フォトロンはコンピュータソフトの会社である。紆余曲折があり、イマジカ(旧・東洋現像所)の傘下に入った。イマジカの映像処理技術と出会ってから急速に業績を伸ばし、一昨年CADソフトの販売本数でオートCADを抜いて日本一となった。今は、株の店頭公開を果たし、不況下にもかかわらず鼻息の荒い会社である。 降って湧いたような大口商談があると言う。三次元CG300本をソフトメーカー数社で「公開技術比べ」をして決めるそうだ。受注できれば少なく見ても1億を越す商談である。「公開技術比べ」には、「規定項目」があり、その対応の相談である。相変わらず「自分の用事でしか来ない」C調ぶりである。 このCGソフトも、建築の素人である「建売やプレハブの営業マンが、お客の前でいきなりデモできるようなコンピュータグラフィックソフトを作るにはどうすれば良いか?」と言う相談から始まっている。私は、モジュールでグリッドを組み「6畳の和室」と言った部品を作って当てはめる方式を提案し、その方向で開発された。家庭の主婦でも使えそうな簡易さがあるが「簡単なオペレーション」に拘ったゆえに「応用に難のある」ソフトにもなっている。 CGに限らず、CADも新バージョンができれば「すぐ届けるように」と言っているのだが、簡単に届かない。バグ情報や改善提案を頻繁に行う「優良企業(当社のこと)をもっと大切にしろ」と言いたい。 戦場で例えれば、私に「中隊を率いて敵陣に威力偵察をする」指揮官をさせたら、最も有能ではないかと思っている。およそ「固定観念」が欠落しており、雑学を基に臨機応変縦横無尽に振舞う大活躍ができる。ただ戦術は得意だが、その分戦略に欠ける。ただし、戦術のからっきし駄目な「戦略家」も困り者である。 CADソフトの開発を見ていて「夢を追うことに夢中になり足元を大切にしていないのでは」と感じている。人工知能の不完全な今「人間の思考の領域」をコンピュータに置き換えようとする商品化は「無駄な努力とは言わないが」メインに据えるには無理があろう。それより何故「コンピュータでやれば簡単なことを人にやらせよう」とするのであろう。 コンピュータをツールとして捉え、「人間の得意なこと・コンピュータの得意なこと」をきちんと評価し、コンピュータの得意なことを徹底的に自動化したら、今と随分違ったCADになるのではないかと思っている。 この意見を「ダメモト」でC調営業マンに伝えておこう。 |
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990629■クラス会の通知 | |||||
こんなクラス会の通知を出しました。
世の中に、「幸運な人・不運な人」っていると思う。私は、躊躇無く「幸運」に手を上げる。 昨年、自治会の会長をしたが、人望があったわけではない。抽選のいたずらでそうなったに過ぎない。4月の初会合に、20家族(役員定数)中「19家族22人」の参加を確認したとき、運営の成功を予感した。 およそ、組織は「カリスマ性のある指導者と質の良い構成員」が成功の秘訣と思っている。例外はある、広く知られるものに前の「阪神タイガース優勝」がある。このとき「誰が監督をしても優勝しただろう」と言われた。それほど質が揃っていた。 自治会運営もこれと同じであった。私の役目は「議題の整理」で、会議に先立ちレジメを作り配布しておく。会議当日「アイデアを募り、多数決で決めて、提案者に企画実行をお願いする」だけ。記録を見ても、最小の会議で最大の成果をあげたことが分かる。 自治会運営は、ボランティアで行われる。「貴重な個人の時間」を提供してもらうわけで、それだけに効率の良い運営が求められる。 自治会は例年になく活性化した。先に述べた「分割論」は、多分に「マンモス自治会の活性」に危機意識を持った結果とも言えなくもない。 今年度自治会の初会合出席者は4名であったそうだ。、いかにカリスマ性のある指導者でも「この出席率」では、運営は大変であろう。つくづく私は幸運であったと思う。 |
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9990630■自慢話 | |||||
早いものだ、今年も半年が過ぎた。外は嵐、各地で被害が出ている。 精神医学に「多重人格」がある。アメリカの事例では、一人の肉体に二十数人の人格が同居していたそうだ。そこまで行けば立派に病気であるが「彼の性格は○○だ」と言いきれるほど、人間は単純ではない。 かって親密に付き合いのあった友人がいる。口癖は「勉強」で、活発に人物批評も行う。ある日、彼の批評を私がしたところ、「烈火の如く」怒ったのである。挙句に「建築は下等な職業だ!それに携わる人間は下品だ」と罵られた。どうも私は、彼の優越感を満足させる道具であったようだ。 とってもナイーブな人がいる、ところが平気で人を傷つける。なぜだろう?と考えた。推論は、余りにナイーブなため「自分が傷つくことを恐れ」過剰防衛から人を傷つけてしまうのではないだろうか。 豪放磊落な人がいる。「まるで人の気持ちなど無頓着」に見えるのに、みごとに「人を傷つける手前で控えている」。 結果、気持ちに余裕のある人が「気配りできる」のだと思った。 多面性は私にもある。集団の中の私は「口の軽い男」で通っている。そのくせ、とてつもない秘密を打ち明けられる。その結果、集団では「情報の流通役」個人間では「情報の遮断機」を果たしている。うかつに口を滑らせば「血の雨が降る」ような秘密を相談されるのは気が重い。話は脱線するが「浮気のアリバイ作りで、信用NO1」は私だそうだ。 行動が大胆な割に失敗が少ないため「幸せな奴」と思われているが、私なりに細心の計算をして、見きった上での行動であることは至極親しい友人以外知らない。ただ、見切るまでの時間は恐ろしく短い、時には秒単位で決断をしている。 結果が出てから説明を求められることがあるが、説明には数時間を要することもある。「早見え」に掛けては、人の10倍の速さはあろう。 今、ストレスが溜まっている。 慢性胃炎で胃薬を常用しているが、いくら検査をしても「潰瘍痕」すら見つかったことがない。言いかえれば「ストレス解消の名人」と言える。その秘訣は、恥も外聞もない「自慢話と弱音」である。犠牲者は家族や所員であり、時として、行き付けのお店のママであったりする。今日は、居るとすれば「HPの読者」に割を食っていただく。お許しを! 一年半ぶりの大型物件がある。水面下の協議が終わり来月から「防災協議」に入る。本当はHPに現を抜かす時間はない。来月からは「週に2〜3回の更新」になります。 |
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